
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
> 合金化されたからといって99パーセントが金である以上簡単に融点が下がったりするとは思えない
そうですね。金に銀を添加した合金なら、ほとんど変わらないです。金-銀の合金の融点は、平均で決まると考えても間違いではないです。
金-銀の合金の融点を組成の関数としてプロットすると
http://www.sv.vt.edu/classes/MSE2094_NoteBook/96 …
のようになります。合金では、一般に、融け始めの温度と融け終わりの温度が違うので、図では融点が二重線で表されています。金(Au, Gold)より銀(Ag, Silver)の方が融点が低いので、金と銀の合金の融点は、金の融点より低くなります。
上の図で興味深いのは、銀に金を添加すると、融点(凝固点)が962℃よりも高くなることです。このように、ある種の合金では、凝固点降下が起こらないことがあります。これは、金原子と銀原子が互いに良く似た原子なので、固体状態でも均一に混ざり合っている(このような固体を固溶体といいます)ためです。
一方、金(Au, Gold) と銅(Cu, Copper)の合金の融点は
http://www.lablaa.org/blaavirtual/publicacionesb …
のFigure 3のようになります(縦軸が450℃~200℃の部分は関係ないので無視して下さい)。こちらの合金では、融点のグラフが妖しげなカーブになっていますので、合金の融点が平均で決まると考えることはできないです。金が80wt%で銅が20wt%の合金の融点は、金の融点よりも150℃くらい低くなります(上の横軸の数値が金の原子パーセント濃度(at%)で、下の横軸の数値が金の重量パーセント濃度(wt%)です)。少し図が見づらくて申し訳ないのですけど、金に1パーセントの銅を混ぜたときにどれくらい融点が下がるかは、このグラフから読み取って下さい。
No.1
- 回答日時:
融点がほぼ同じだったら混ぜても融点は似たような値になると思ってしまいますね。
混合物の性質が平均で決まると考えるとそうなります。ところが融点は違います。
融点80℃のナフタレンと融点53℃のパラゾール(パラジクロロベンゼン)を混ぜると混ぜ方によっては融点が30℃ほどのものが出来ます。これは凝固点降下として知られている現象です。
融点の低いパラゾールに融点の高いナフタレンを少し混ぜます。融点はパラゾールの融点よりも低くなります。ナフタレンの融点が高いということは関係がありません。何を混ぜても混ざってきた物質がパラゾールの結びつきを弱くする働きをするので融点が下がるのです。
鉛(融点327℃)38%と錫(融点231℃)62%の合金であるはんだの融点は183℃だそうです。
鉄の精錬の時にはコークスを使います。炭素を含んだ鉄が出来ます。銑鉄という流動性の高い鉄です。この炭素を減らしていくと融点の高い鉄が出来ます。銑鉄の炭素含有率は数%ということです。鋳物に使う鉄は流動性が必要ですから炭素の含有率の高いものを使います。でも冷えて固まったものは割れやすい物になります。
金に銅を混ぜた場合についてはよく知りません。でも数%で大きく性質が変わるというのは起こりえることだろうと思います。
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