No.5ベストアンサー
- 回答日時:
> ネットでデルタ関数で調べたらδ(at)=δ(t)/|a|になるとか書いてました。
> が正直な話なぜこれが成り立つのかわかりません。
任意の f(t) に対して,a>0 として
(8) ∫{-∞~∞} δ(at)f(t) dt = ∫{-∞~∞} δ(y) f(y/a) (dy/a) = f(0)/a
ただし,y = at とした.
a<0 なら
(9) ∫{-∞~∞} δ(at)f(t) dt = ∫{∞~-∞} δ(y) f(y/a) (dy/a) = -f(0)/a
ここでも,y = at とした.
(8)(9)合わせて
(10) ∫{-∞~∞} δ(at)f(t) dt = f(0)/|a|
一方,
(11) ∫{-∞~∞} {δ(t)/|a|} f(t) dt = f(0)/|a|
したがって,
(12) δ(at) = δ(t)/|a|
> あの、"おとなしい"とはどういうことなんでしょうか?
> 先に言っていたf(t)と同じような関数と思えばいいのですか?
そうです.
f(t) と書くと混乱するかと思ったので,別の関数記号にしたまでです.
先に「発散するとまずい」と書きましたが,
本当は可積分なら発散しても構わないんです(と思う).
> (2)(3)からt(t)=0とどうして解釈できるのでしょうか?
デルタ関数は「おとなしい関数」に掛けて積分したときのみ意味があります.
したがって,任意の「おとなしい関数」に対して等しい結果をもたらすので,
tδ(t) = 0 とするのです.
そもそも「恒等的に等しい」というのはそういう意味です.
例えば,sin^2θ = 1 - cos^2θは任意の実数θについて(簡単のため実数にしておきます)
いつでも左辺を計算した結果と右辺を計算した結果が等しくなる,ということです.
> (t-a)や(t+a)の部分だけ -2a or 2a と置くがどうして可能なのですか?
t-a がゼロかどうかが問題(というか,ゼロのときしか効かない)ですから,
t+a という因子は 2a としても同じことです.
どうしても納得できないのなら,次のようにしますか.
y = t^2 - a^2 とおいて,
(13) t^2 = y + a^2 ⇒ 2t dt = dy
から
(14) dt = dy/2√(y+a^2) (t>0)
(15) dt = - dy/2√(y+a^2) (t<0)
したがって,
(16) ∫{0~∞} δ(t^2 - a^2) g(t) dt
= ∫{-a^2~∞} δ(y) g(√(y+a^2)) dy/2√(y+a^2)
= g(a)/2a
もう片方の部分(t が負の部分)についてもほぼ同様.
No.6
- 回答日時:
[デルタ関数は ∫(-∞~∞)f(t)δ(t-a)dt=f(a)
となるδですよね? ]
#5のsiegmund先生の回答がありますので、
勉強の参考まで
DIRACのデルタ関数の定義は、
δ(t)=0 t≠0
δ(0)=+∞
∫(-∞~∞)δ(t)dt=1
または、No.2:siegmund先生回答にある、
以下の積分をを満たすものがδ関数です。
∫{-∞~∞} δ(t) f(t) dt = f(0) ・・(A)
質問者の公式(1)(2)は
式(A)の中に現れた場合のみ成立すると説明されているのです。
参考URL:http://www-nuclth.phys.sci.osaka-u.ac.jp/users/e …
{講義ノート 積分変換と Dirac のデルタ関数(PDFファイル)}
参考にしてがんばってくださいね。
以上
No.4
- 回答日時:
[あの、"おとなしい"とはどういうことなんでしょうか?
先に言っていたf(t)と同じような関数と思えばいいのですか? ]
mmkyさんから、
siegmund先生がおっしゃっているおとなしいとは、#3の説明例のなかで、
g(t)がむくむくと数字を出し始めたとたんf(t)が突如として無限大になるというような、そのようなじゃじゃ馬のような関数では成り立たないということです。おとなしくゼロにむかっているような関数ということです。
(t)はおとなしい関数でしょ。
追伸まで
No.3
- 回答日時:
[問題はt=0のときどうなるかなんですよ。
t=0のときはt=0,δ(0)=∞
ですよね?
このときはなぜ"0"と言えるのでしょうか? ]
ということですね。t*δ(t)というのは2つの関数の掛け算という風に
考えるのです。t*δ(t)≡f(t)*g(t)
この二つの関数の数値を考えながら、二つの関数の共通変数tをどんどん
小さくしていくのです。これをt→0 と書きます。
このとき二つの関数f(t)とg(t)の数値を考えてみるのです。関数f(t)は
どんどんゼロに近づきます(限りなく小さくなっていきます。
ところが、g(t)はまだ0のままです。それでも関数f(t)は小さくなり
10のマイナス20乗になりました。そのころですやわらg(t)がむくむくと
数字を出し始めました。と考えるのです。この二つの関数の掛け算は
f(t)のほうが早くゼロになるのでゼロというのです。そういう考えです。
なぜ2点間の距離2|a|でわっているんですか?
ただ±aに電荷があると考えると δ(t^2-a^2)={δ(t-a)+δ(t+a)}
でいいと思うんですが。
「これ重要だったですね。書いていませんでしたね。
#2のsiegmund先生の回答にもありますが、」
考え方はその通りですが、δ関数は定義が積分表示のために原点からa離れた場合は、積分したときに長さaが掛かってしまうので、あらかじめ|a|で割って置くのです。これも知っておかないといけない考え方ですね。
数学と物理の整合性の問題でそのように定義しているのです。
電荷が1個、座標0からプラスa離れた点に置かれているとしますと
指摘されているように数学的にはa点に[*1]ですからこれを積分表示
しようとすると、(0~a)∫[*1]dx=a*[*1] で0-a の長さが掛かりますね。
電荷は1個なのでa個ではないですね。モーメントを表しているのでもないですよ。ということで、原点から離れた時は距離|a|で割っておくのです。
でも電荷は原点(0)からa離れたところにあるという意味でδ(x-a)と書くのです。
考え方の補足まで
この回答への補足
デルタ関数は
∫(-∞~∞)f(t)δ(t-a)dt=f(a)
となるδですよね?
この式からは|a|の距離が掛かっているように思えないんですが
どういうことなのでしょうか?
No.2
- 回答日時:
物理屋の siegmund です.
デルタ関数の話をきちんとやるのは超関数としての扱いが必要ですが,
それは私の手に余ります.
物理数学のような科目でやるのだったら,以下のようなことでOKでしょう.
まず,デルタ関数はおとなしい(無限大になる点があったりするとまずい)
関数 f(t) に掛けて積分したときのみ意味を持つと思ってください.
デルタ関数の最も顕著な特徴は
(1) ∫{-∞~∞} δ(t) f(t) dt = f(0)
です.
積分区間は別に -∞~∞ である必要はなくデルタ関数の中身がゼロになる点が
含まれていれば十分です.
他に,δのところが δ(at) になっていたり,δ(at-b) になっていたり
したときの話はご存知ですよね.
任意のおとなしい g(t) に対して
(2) ∫{-∞~∞} t δ(t) g(t) dt = 0×g(0) = 0
が成り立ちます.
t g(t) を(1)の f(t) とみなせばよいわけです.
また
(3) ∫{-∞~∞} 0×g(t) dt = 0
(2)(3)が任意の g(t) について成立するから,
(4) t δ(t) = 0
と解釈する,というわけです.
簡単のため,a>0 としておきます.
デルタ関数の中身がゼロになるのは t=±a ですので,
(5) ∫{-∞~∞} δ(t^2 - a^2) g(t) dt
= ∫{-∞~0} δ(t^2 - a^2) g(t) dt + ∫{0~∞} δ(t^2 - a^2) g(t) dt
と分けておきます
t^2 -a^2 = (t+a)(t-a) ですが,(5)の右辺第1項での積分で効くのは t=-a のところ
だけですから,t-a という因子は -2a と置いても構いません.
同様に,第2項では t+a を 2a と置けます.
すなわち,
(6) (5) = ∫{-∞~0} δ(2a(t+a)) g(t) dt + ∫{0~∞} δ(-2a(t-a)) g(t) dt
= g(-a)/2a + g(a)/2a
これが g(t) に {δ(t-a)+δ(t+a)}/(2a) をかけて積分した結果と等しいことは
すぐにわかるでしょう.
というわけで,
(7) δ(t^2-a^2)={δ(t-a)+δ(t+a)}/(2a) (ただし a>0)
が言えます.
a<0 のときもほとんど平行に議論できますね.
この回答への補足
>δのところが δ(at) になっていたり,δ(at-b) になっていたり
したときの話はご存知ですよね
ネットでデルタ関数で調べたらδ(at)=δ(t)/|a|になるとか書いてました。
が正直な話なぜこれが成り立つのかわかりません。
これがわかっていたら上の問題も解けたかもと思っているのですが違いますか?
>任意のおとなしい g(t) に対して
>(2) ∫{-∞~∞} t δ(t) g(t) dt = 0×g(0) = 0
あの、"おとなしい"とはどういうことなんでしょうか?
先に言っていたf(t)と同じような関数と思えばいいのですか?
>3) ∫{-∞~∞} 0×g(t) dt = 0
>(2)(3)が任意の g(t) について成立するから,
>(4) t δ(t) = 0
>と解釈する
(2)(3)からt(t)=0とどうして解釈できるのでしょうか?
鈍くてすみません。
>(6) (5) = ∫{-∞~0} δ(2a(t+a)) g(t) dt + ∫{0~∞} δ(-2a(t-a)) g(t) dt
= g(-a)/2a + g(a)/2a
(t-a)や(t+a)の部分だけ -2a or 2a と置くがどうして可能なのですか?
それさえわかればあとは理解できると思います。
No.1
- 回答日時:
[デルタ関数について次を示せ ]
物理で使う、DIRACの関数(デルタ関数)ということですね。
DIRACのデルタ関数の定義は
δ(t)=0 t≠0
δ(0)=+∞
∬・・∫δ(t)dt=1
ですから。
註:つまり平面を無限に細いあつみのない針が通り抜けていると考えてください。
針のあるところ以外はすべて0、これがδ(t)=0 ,t≠0 の意味するところ。
t=0, に針があるのでδ(0)=+∞、全面積を台に積分したら針の量(電荷の量で使いますね。)は[1]ということ。それを表現しているのです。(考え方ですよ。)
だから
1) tδ(t)=0 :定義から δ(t)=0, t≠0 故
2) δ(t^2-a^2)={δ(t-a)+δ(t+a)}/(2|a|)
±a点に電荷[1]が2個あるという意味だから、δ(t-a)+δ(t+a) /|2a|
|2a|は2点間の距離ということですね。
あまり数学的ではありませんね。物理ですね。
違いがあればご指摘くださいね。
参考まで
この回答への補足
>tδ(t)=0 :定義から δ(t)=0, t≠0 故
問題はt=0のときどうなるかなんですよ。
t=0のときはt=0,δ(0)=∞
ですよね?
このときはなぜ"0"と言えるのでしょうか?
数学の課題ですのでその辺もしっかり言っておかないといけないと思うので。
>δ(t^2-a^2)={δ(t-a)+δ(t+a)}/(2|a|)
なぜ2点間の距離2|a|でわっているんですか?
ただ±aに電荷があると考えると
δ(t^2-a^2)={δ(t-a)+δ(t+a)}
でいいと思うんですが。
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