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宅建の勉強をしております、イメージを教えていただきたいです。

「共同不法行為者が負う損害賠償債務は、不真正連帯債務であり、連帯債務ではないことから、一人に請求をしても、他の者には効力が生じない」とあります。

ということは、不真正連帯債務は、そもそも連帯債務ではないので強い(債務者からするときつい)効力は認められないが、被害者救済?のため、なるべく連帯債務に似た効力を認めている制度、というイメージでしょうか?

わかりにくいため、連帯債務とのイメージの違いを教えていただきたいです。

A 回答 (3件)

 「一人に請求をしても、他の者には効力が生じない」という点だけ見れば,不真正連帯債務のほうが連帯債務よりも債務者に有利に見えます。

しかし,他の事由も含めてみれば,「不真正連帯債務は、そもそも連帯債務ではないので強い(債務者からするときつい)効力は認められない」とはいえません。逆です。
 不真正連帯債務とは,「数人の債務者が,同一の内容の給付を目的とする債務を,それぞれ別個の原因で負担することで,各人がその給付のすべてを履行する義務を負うが,一人が履行すれば他の債務者の債務も消滅する関係」をいいます(有斐閣『有斐閣法律用語辞典 第三版』)。
 不真正連帯債務においては,債務者間に主観的共同関係がないことから,一人の債務者に生じた事由は他の債務者に影響を及ぼしません。
 連帯債務は,債務者間で連帯の契約を結んでおり,各債務者の負担部分があります。一方,共同不法行為者は,契約によって連帯債務の関係(民法432条)になったのではなく,不法行為という事実によって,被害者保護の観点から,当然に被害額全額の請求をされるべき関係になったもので,各債務者の負担部分という概念もありません。そこで,連帯債務においては,他の債務者に,更改(民法513条),免除(民法519条),混同(520条),消滅時効の完成(166条)等の事由が生じた場合,全額又は当該他の債務者の負担部分について,債務が消滅する効果が生じますが,不真正連帯債務においては,弁済等債権を満足させる事由以外は,効果が及ばない(:つまり,債務が消滅・減額しない)わけです。(ただし,ご指摘のとおり,請求による消滅時効の中断についても効力が連帯しないので,これについては,連帯債務よりも債務者に有利ですが。)
 
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この回答へのお礼

こちらの事情で、お礼が遅れまして、大変申し訳ありません。

「主観的共同関係に無い」ということで大変理解ができました!
よく考えたら、そうですよね。他の人とは関係ないんですから、効力が及ばないと考えるほうが普通ですよね。
納得です!ありがとうございます!

わかりやすいご回答ありがとうございました。

お礼日時:2008/08/28 19:08

債権債務関係は,1対1で発生するのが原則です。


 共同不法行為(719条)の場合,複数の加害者は,被害者との間に,それぞれ損害賠償請求債務を負いますが,債務者の間に連帯約束がない以上,原則に従えば,それぞれ独立の債務として存在することになります。
 しかし,被害者救済という面から考えると,そのような原則を貫くことは,各加害者の弁済能力の格差等により,十分な賠償を受けられない結果を発生させる恐れがあります。
 このため,719条は,共同不法行為について,「連帯して」損害の賠償をすることを定めています。もっとも,条文上「連帯」とされていても,債務者間で連帯の約束がある連帯債務と全く同じとは考えられません。
 そこで,「不真正連帯債務」の概念が出てきます。
 不真正連帯債務では,弁済責任については連帯するが,それ以外の絶対効(434条~439条)は認められません。これは,やはり本来の連帯債務と異なり,個々の債権債務関係の独立性が高いので,そこまで影響を及ぼすことは不当だと考えられるからです。

 絶対効が及ばないことによる効果は,債権者に有利な面と債務者に有利な面がありますが,全体的に見ると,債権者に有利な面が多くなります。このため,結果的に,損害の公平な分担という,不法行為法の趣旨にも合致しています。

 なお,ご質問の例の「一人に請求しても,他の者には効力が生じない」ということについては,時効の中断効が他の債務者に及ばないという意味で,むしろ債権者(被害者)にとっては不利な部分かと思います。
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この回答へのお礼

こちらの事情で、お礼が遅れまして、大変申し訳ありません。

連帯約束が無いという点に納得できました。
本当は連帯関係にないのに、そういう効力にするっていうことですね。
ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2008/08/28 19:12

「イメージ」でよいのならば、お書きのイメージでおおむね良いと思います。



1点だけ、「なるべく似た効力」というのはちょっと言い過ぎのようにも思います。「なるべく」というイメージと、民法430条括弧書で定められている除外規定の多さとが、必ずしも合っていないように思うのです。
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この回答へのお礼

こちらの事情で、お礼が遅れまして、大変申し訳ありません。

イメージが合っていて、理解できました。
規定の違いはあるんですね。
ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2008/08/28 19:05

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