アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

長年半導体を触ってきて(但しIII-IV。今は別の分野)今更ですが、
Siは精錬(と言っていいのかな?)直後は金属なんですね。驚きました。
苦労してSiウェハを劈開した経験のある者としては未だに信じられません。
金属ということは、自由電子が豊富で金属結合をしていて電導度も高く、
延性、展性もあるのでしょうか。
鉄やアルミ、金などと比べてどんな感じなのかを教えてください。

またこの金属Siが共有結合の半導体となるのは、純度のためなのか、
引き上げのときの条件によるのかが、少し調べた限りではどうもよく分りません。
詳しい方がおられましたら教えてください。

A 回答 (8件)

珪素は真性半導体といって金属と非金属の中間の性質を持っています


炭素や鉛も半導体ですが真性半導体は特殊な性質持っているのです
純度の高い結晶のときは絶縁体として働きます
シリコンウエハーの上に回路素子を蒸着させて集積回路を作れるのはそのためです
珪素に3価または5価の不純物を混ぜると導体として働きます
この性質を利用したものがシリコントランジスターやシリコンダイオードです

手元に精製前の珪素の結晶がありますが実用的な展性や弾性、延性はほとんど見られません
叩くと簡単に割れます
    • good
    • 0
この回答へのお礼

早速回答ありがとうございます。
そうですか、簡単に割れますか。
多くのサイトで「金属シリコン」と書いてあるのは、単に不純物濃度が高くてキャリアが多く、
とても半導体とは呼べないという意味なのですかね?

お礼日時:2008/08/13 17:24

シリコンが金属(半金属)なのは中学生でも知っている事実だぞ



もう一度元素の周期表を見直してみるんですね
いいか?シリコンはSiでケイ素のことだぞ

専門家が聞いて呆れるな、それとも専門家ってその程度なのか?
    • good
    • 0
この回答へのお礼

私が中学生のときはSiが金属かどうかは習いませんでしたが、
高校では金属の特徴として延性、展性が高いこと、それは自由電子が多く
金属結合しているためだと習いました。
大学ではSiは共有結合していると習ったし、仕事上でもSiウェハは叩けば割れるし、
とても金属とは信じられません。

お礼日時:2008/08/13 17:28

私は中学生ではないので、Siが金属だとは知りませんでした。


手元の理科年表の周期表ではSiは金属性元素には入っておらず、固体電子論の教科書でも金属とは扱われておりませんが。何かの定義の問題なのでしょうかね。

Siが金属に分類されるのかどうかはさておき、
思うのですが、金属シリコンって、金属グレードのシリコン(純度が十分でない、まだ十分精製されていない)という意味ではないのでしょうか?
    • good
    • 0
この回答へのお礼

やはりグレードが低い(不純物が多い)ためですかねぇ?
Wikipediaには「非金属であるが、圧力(静水圧)を加えると、βスズ構造に構造相転移する。
このβスズ構造のケイ素は金属である。」
と書いてありますが、圧力を除くと非金属に戻りそうだし、純度や精製の仕方で相が変わるのかな?
というあたりが知りたいところです。

お礼日時:2008/08/13 17:36

単結晶(モノリス)を引き上げた状態では金属光沢がありますし、#1のお答えのようにそこそこの電導性があります。

(でないとLSIの内部導体部分が作れない)
確かに劈開しますから金属としてはへんてこですが、金属シリコンとは超高純度ケイ素のことです。間違いありません。
また最近多いポリシリコンも純金属ケイ素です。モノリシックで無いだけ安い訳ですけど。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ん~~??また解らなくなりました。
そこそこの電導性とはどの程度のことを言っているのか?
LSIの内部導体部分とは何か?(私はLSI屋ではありません)
超高純度とはどの程度か?

http://www.geocities.jp/hiroyuki0620785/k0dennsi …
例えば上のサイトでは石英鉱石を電気炉で融かして溜めた純度98%程度ものが金属シリコン、
これを三塩化シランにし蒸留を繰り返して純度11Nにまで高め、
更に反応炉で多結晶シリコンにした後、LEC法で引上げてインゴットにすると書いてあります。
こんな高純度なら真性半導体となりそうなものですが、p型やn型のウェハも売っていますから、
そのことを仰っているのなら解ります。

その後つらつら考えていて思い出しましたが、金属の電気物理学的定義として
フェルミレベルが禁制帯より上にあって、または禁制帯が狭くて、伝導帯に常に
伝導電子が存在するもの、というのがあったと思います。
金属シリコンとはやはり、半導体というには不純物が多すぎて、
伝導帯に電子が存在する「金属『的』」なもの、という意味ではないですかね?

お礼日時:2008/08/14 01:04

金属っていろいろ定義があるようです。


固体物理ならば、フェルミ面が開いているとか、自由電子があるということでしょうか?
(1次元金属とか、モット絶縁体を考えるとこの定義でいいのか疑問。)

金属学(やきん学)の場合の定義は少し違うようです。
例えば、Fe2O3は鉄の酸化物。
それに対して単体のFeは金属鉄。

この考え方をSiに適用すると
SiO2はSiの酸化物、
それに対して単体のSiは、金属Siと呼んだまでだと思います。

中学の教科書は知りませんが、私の高校の教科書にもSiは金属扱い
されていました。たぶん定義が違うのでしょう。

またSiウェハーの鏡のような反射は金属光沢とは違います。
金属光沢は100%ちかい反射率がありますが、Siはせいぜい30%で
ぜんぜん金属的じゃありません。単なる誤解。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ありがとうございました。
周期表によってもそれを作った人の思想によりSiは金属だったり非金属に分類されたりするようですね。
(非金属に分類した例)
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/sugicom/kazuo …

金属光沢は私は気にしていませんでしたが、同様のようです。
まあ、Siは可視光を吸収しますから、ウェハ表面が荒れると光沢を失います。
これは金属光沢とは呼べませんね。
インゴットの場合は、表面近くに不純物や転移が集まって自由電子が増えるから金属光沢になるのかな?
私にとってはどうでもいいことですが。

お礼日時:2008/08/14 17:18

こんにちは。


私は半導体業界の仕事の経験者なのですが、
「金属シリコン」は、#4様がおっしゃっているように、純度が高いシリコンのことだと認識していました。

しかし、シリコンを圧縮するとできる「β スズ構造」と呼ばれる構造のシリコンは、本当に金属だそうです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%AA% …

http://images.google.co.jp/images?hl=ja&safe=off …


また、高純度シリコンに精製する前の段階の、あまり純度の高くないシリコン(それでも純度99%ですが)のことを「金属グレードシリコン」と呼ぶようです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%AA% …


以上、ご参考になりましたら。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

面白いサイトの紹介ありがとうございました。
β スズ構造になると金属結合した本当の金属になるけれど、
そうでなければバケ学的には金属でないが、金属的なシリコンということですね。
参考となりました。

お礼日時:2008/08/14 17:24

#3です。

どうも気になるので、もう少し調べて見ました。
手元のSze著、"SEMICONDUCTOR DEVICES, 2nd edition" 産業図書 によると
「SiO2を炭素と一緒に炉で加熱するとSi(固体)が得られるが、これが金属シリコンと呼ばれ98%くらいの純度である。」とあります。
その他に"metallic silicon"でweb検索すると、いくつか見た限りではどれもやはり上記の未生成シリコンのことを言っているようです。

これってやはり#5さんがおっしゃっているように化合物から還元した単体を冶金学的な感覚で金属って言っている慣習であって、物理学的に金属的であると言っているわけではない、と理解します。固体電子論(バンド構造)的にも金属とは違いすぎますし。。。

例外的にシリコンのナノワイヤのことをmettalic silicon nanowireと言っている文献がありましたが、これはナノワイヤということから来る導電性をもってmetallicと言っているわけで、ちょっと別ですね。
漏れなく調べることはできませんけど、高純度シリコンのことを金属シリコンという、という用例は見つけることができませんでした。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ありがとうございました。
冶金学的な慣習的呼称でしたか。なるほど~です。
シリコンナノワイヤは初めて知りましたが、金属並みの導電性があるという意味でしょうね。
2回もの回答ありがとうございました。

お礼日時:2008/08/14 17:29

半導体は専門では無いですが、材料研究者です。


まず、純シリコンですが、1.1eV程度のエネルギーギャップを持つ半導体で、半金属でも金属でもありません。
デバイス利用される単結晶シリコンは、微量のホウ素をドープしてホール伝導を施したP型の、リンをドープして電子伝導を施したn型半導体が通常で、ドープ量で導電性を自由に調節しています。純シリコンの単結晶ウェーハーは需要が無くてメーカーで出荷しないようで、我々の研究材料としても簡単には手に入りません。
ドープしてあってもあくまで半導体であり、物性物理で言う金属では有りません。それは、簡単な判断基準としては伝導度の温度変化を見れば分かりやすく、金属なら低温にすればほぼ直線的に抵抗が下がりますが、半導体は逆に指数関数的に増加します。
室温で半導体が導電性を示すのは、熱励起によって価電子帯の一部の電子が伝導体に持ち上げられているためで、導電率だけで半導体と金属の判断は出来ません。
厳密には、比熱測定や電子分光によってバンド構造を調べて、基底状態でのバンドギャップの有無を明らかにしないと断定できないので、新しく見つけた物質の金属、半導体の区別は簡単では無いです。
純シリコンや純ホウ素を「金属シリコン」「金属ホウ素」と呼ぶ習慣は、材料の専門書にも多く見られて私も紛らわしくて困っています。みなさんの回答を見ると、どうも冶金分野からの習慣のようですね。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

材料の専門家からのご回答ありがとうございます!!

恥ずかしながら「金属ホウ素」も初めて見ましたが、
これらは材料の専門書にも多く見られるくらい一般的な呼称であり、
しかも物性物理的には正しくない単なる習慣的呼称だったのですね。
やっと納得です。

蛇足ですが、私の元の専門は前に書いたようにIII-V族
(間違えてIII-IVと書いてしまいましたが)であり、
IV族であるSiウェハを買ったのは1度しかありませんが
(貰っていじり回したことは何度もある)、
III-V族ではありふれたアンドープ基板がなぜ売ってないか
不思議に思ったことがあります。
考えてみたら、LSI用としては需要がないのですね。
それで#4様のご回答も納得です。
あらためて、ありがとうございました。

お礼日時:2008/08/19 00:09

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!