「一気に最後まで読んだ」本、教えて下さい!

日銀の金融政策は金融機関への利子を上下することで市場の貨幣量を調整する&公債を売り買いすることで市場の貨幣量を調整する、だったと思いますが、この知識だけでは理解できることが少なく困っています。
どなたか、詳しい方、ご教授お願いします。

(1)ゼロ金利政策とは??
ゼロ金利政策とは日銀が短期金融市場に大量のお金を入れて金利がゼロでお金が借りれる状態を作ったと本に書かれているのですが・・・。
短期金融市場そもそも何なのか??
ゼロ金利とは公定歩合の金利0とは違うものなのか??

(2)無担保コール翌日物とは??政策金利とは??
公定歩合と無担保コール翌日物の違いがわかりません。
公定歩合とは日銀が金融機関に貸し出す金利ですよね!?
これが最近はターゲットにしていないと聞きます・・・。
日銀が貸す金利は沢山種類があるのでしょうか??
その日銀が貸すすべての金利平均を政策金利とか呼ぶのでしょうか??
一般金融機関がの平均金利の目標なのでしょうか??

(3)日銀が金融政策を行う資金はどこからでているのでしょうか??
日銀が金融機関に資金を貸したり、公開市場操作の際に仕様する資金はどこからもってくるのでしょうか?
発券銀行として、新しい紙切れを日銀が独占的に容易しておいてそれを運用しているのか?
金融機関が預金準備率で集めたお金だけで操作しているに過ぎず、発券銀行としての日銀の役割は古くなったお金を新しくするだけなのでしょうか??

A 回答 (3件)

マクロ経済学における貨幣市場の話は、私のような入門レベルの独習者にとっては閾が高くて、十分に理解ができない部分が多くてストレスが溜まるのですが、そこにbigorange9さんのような明快な解説が与えられると大いに助かります。

その解説の最後の部分(日銀券発行)について、私と同じような境遇にある人たちへの参考に補足を試みました。内容が当を得ていないことは大いにあり得るので、その場合はご叱正を頂ければ幸いです。
1. 日銀券が発行される(民間の手に渡る)のは、民間が日銀への預け金(日銀当座預金)を引き出すときです(日銀web site参照)。これを簿記で表せば、日銀のB/S(貸借対照表)上では貸し方(負債勘定)で民間からの預かり金が減る一方で日銀券発行残高(市中に出回っている現金の総量)がその分だけ増し、民間のB/S上では借り方(資産勘定)で日銀当座預金が減り同額の現金(日銀券)が増えることになります。この場合、市中に出回っている現金(日銀券)の総量はそれだけ増える訳です。
2. 民間の日銀預け金は、民間が日銀に現金、手形、債券などの金融資産を渡すことによって積み増しされます。これを言い換えれば、日銀は民間からの預かり金に相当する資産を常に保有していることになります。日銀券の発行(民間への手渡し)は、常に、同額の日銀の資産増加を伴います。繰り返すと、日銀は、見返りとしての資産の増加なしに日銀券を発行することはできません。
3. 外貨はこの資産の一種です。輸出で外貨を獲得した民間は、民間金融機関を通してこの外貨を日銀に渡し、対応する円貨を受け取ります。つまりこの場合、国内では、入ってきた外貨の分の日銀券が増えることになります。
4. 政府が債券を発行してそれを日銀に引き受けさせた場合は、日銀は政府債券を資産に入れて見返りに日銀券を渡します。政府がこの日銀券を使って支出を行えば、国内に出回る日銀券の総量はそれだけ増えることになります。この、日銀引き受けの国債発行は、現在のところ、法律で日本政府はできないことになっています。
以上

参考URL:http://www.boj.or.jp/
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。

お礼日時:2008/11/26 16:10

#1の回答者です。

#2の回答者さんの内容は正しいのではないでしょうか(私が偉そうに言うのはおこがましいですが)。

おっしゃるとおり、日銀のオペレーションをBSで捉えると、借方が国債や貸出や手形、貸方が銀行券と当座預金、政府預金からなっているので、なんらかの金融調節を行うと必ずこれらの項目が動きます(簿記の基本原理と同じです。ちょっと変わっているのは、ふつうの企業では銀行券は資産ですが日銀の場合は負債である点ですが)。

日銀の金融調節をウェブサイトでみると、「日銀当座預金の増減」というものが定期的に発表されています。日銀は短期金利(無担保コール翌日物)を操作対象とする金利政策を行う一方で、当座預金残高の額にも注意しています。この額自体を目標にしていた時期もありましたが、これを「量的緩和政策」といいます(金利がほぼゼロになっていた時期には、金利操作をしても市場が緩和しなかったからですね)。

通常の金融調節の考え方は以下のようになります。
(1)民間銀行サイドの需要で決まる銀行券の増減をみる。
→ 企業の支払い増加や年末の消費需要などが左右する。
(2)財政資金の受払い動向をみる。
→ 政府から民間への公共事業代金の支払いや民間からの税金納付は民間銀行の日銀当座預金を通じて行われるため。財政資金が支払い超過なら市場需給は緩み、納税などが大きければ市場の需給は締まります。
(3)(1)から(2)を引くと、銀行券の需要のうち財政資金で賄えない資金不足(逆は余剰)が出ます。このうち、準備預金の増減でカバーされない分を日銀の金融調節で相殺します。

なお経済学の教科書でいうハイパワードマネー(ベースマネー)は銀行券+貨幣+当座預金残高であり、マネーサプライ操作という意味での金融政策ではこちらが重要になります。日々の金融調節と金融政策の関係はとても複雑ですので、ここでは到底書けませんが。
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金融政策や日本銀行についての入門書にはいろいろありますが、中途半端やデタラメな本も多いです。

以下の2冊は金融機関での使われている定番です。
『新しい日本銀行』
『新・東京マネーマーケット』
とはいうものの、ご質問の点についてごく簡単にいうと以下のとおりです。
(1)ゼロ金利政策
 ・短期金融市場の中心的な指標となる金利である「無担保コール翌日物」の水準が平均的にみてゼロとなるようにする政策。
(2)短期金融市場
 ・短期金融市場とは、金融機関(特に銀行)が1日から2週間程度の短期間の貸し借りをする市場のことです。銀行は大勢の預金者から小口の預金を集めて企業への貸し出しや有価証券への運用を行っています。しかし巨額の預金の引き出しや貸し出しの回収にはズレが生じますから、毎日不足資金や余剰資金が生じることになります。これを短期金融市場で調整しているのです。日銀はこの短期市場の金利を高くしたり低くしたりすることで金融政策を行っています。
(3)ゼロ金利と公定歩合のゼロとは意味が違うのか?
 ・違います。ゼロ金利というときに使う金利は無担保コール翌日物です。これは民間金融機関同士の貸し借りの金利です。一方公定歩合は日銀が銀行が持っている企業向け手形を割り引いたり銀行に直接貸し付けたりするときの金利です。かつて銀行が恒常的に資金不足だった時代には公定歩合の意味が大きかったのですが、市場の自由な金利調整機能が重視されるようになってからは公定歩合の役割は終わりました。
(4)無担保コール翌日物、政策金利とは?
 ・無担保コール翌日物というのは、「無担保で今日借りて明日返すお金の金利」です。「コール」というのは、「呼べば(=コールする)すく戻ってくるくらい短期の資金」というのが語源です。担保ありの場合は有担コールなどといいます。政策金利といった場合は、通常は無担保コール翌日物を指します。ただしこれより期間が眺めの金利を誘導対象とすることも原理的には可能です。
(5)日銀が政策を行う資金の出所
 ・日銀が政策を行うときには、現ナマをたくさん出したりしているわけではありません。資金を大量に供給するときは銀行から国債を大量に買い付けたりします。また資金を吸収するときは買い取った国債を再放出しないでおくとかします。日銀が政策を行うときは日銀と取引のある各金融機関の当座預金を通じて資金が増減するだけなので、現金の割合は少ないのです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。勉強になりました。

お礼日時:2008/11/26 16:05

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