
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
>>メチルアニオン、メチルカチオン、メチルアニオン
●疑問点??
・・・最後のはメチルラジカルCH3(・)ではないですか?
●メチルアニオンCH3^(-)
中心炭素原子が5個の荷電子を持ち、4個の軌道がすべて混成する。だからsp^3混成軌道で、3個の軌道に不対電子が配置してHと共有結合をし、残りの2個の電子が非共有電子対として残り、1つの軌道に配置している。
メタンからプロトンのみを取り去った構造で、アンモニアNH3のNをCに置き換えたものと同じになる。
結合角は正4面体角の109°としてよい。
(アンモニアではプロトン同士の反発で少し開いて109°より広がり、少し平面に近くなっているはず。)
●メチルカチオンCH3^(+)
中心炭素原子が3個の荷電子を持ち、3個の軌道が混成する。
そのため生じる混成軌道はsp^2混成軌道になる。
3個が最も安定な構造は平面の正三角形型になり、結合角は120°。
混成に加わらなかったP軌道は、電子が配置していなくて空だが、構造的にはsp^2混成軌道の作る面の上下に1つずつ球を置いたような軌道になる。
(p軌道は上下の2つの球で1つのp軌道なので注意。)
●メチルラジカルCH3(・)
構造的にはメチルカチオンと同じ平面の正三角形であるが、電子配置まで考えると2つの考え方がある。
(1)sp^2混成による平面の正三角形構造:
中心炭素原子が4個の荷電子を持つが、メチルカチオンと同じくsp^2混成による3個の軌道に1個づつ不対電子が配置してHと共有結合をする。
残り1個はメチルカチオンでは空だったp軌道に不対電子のまま1個の電子で残っている。(面の上下に確率1/2で均等に存在。)
(2)sp^3混成軌道による正四面体形:
メチルアニオンと同じくsp^3混成軌道であるが、メチルアニオンで非共有電子対(結合に関与していない2個の電子)であった所が、1個の非共有電子対で残っているとする。
ただし、結合しているHが反転する非常に早い振動運動をしていて、そのため平均化されて平面構造をとっていると考えるようにする。
注:
(1)、(2)の違いは、「外形」は同じでも、使われている「混成軌道」がsp^2とsp^3の違いがあるところです。
軌道が違うと混成による安定化のエネルギーが違って、両者にはエネルギー的な違いができます。反応性を含めてエネルギー的な説明が一致する必要が有ります。
「形」は分光学的な測定で平面構造であることがほぼ確定しているのですが、エネルギー的な面からは分子軌道法的な理論計算が必要ですけど、そう大きな差はないだろうし、分子軌道法の計算誤差や理論的な誤差のほうが大きいかもしれません。
また結合しているものがHでなく立体障害の大きな原子団になるとsp^2が優勢になるでしょうし、場合によって違ってくる。だからといってメチルラジカル自体の場合にそれをそのまま転用できるわけでもなく、そうはっきりしないんじゃないでしょうか。
直近の情報はあまり詳しくないのでご了承のほどを・・・
No.3
- 回答日時:
#2さん、了解です。
指摘ありがとうございます。アンモニアの結合角、確認しました。
「電子対反発則」についても確認しました。
非共有電子対間>非共有対と共有対間>共有対間
これも指摘の通りですね。
有機化学の初歩の初歩、読み飛ばしていたあたりに書いてありました。
この間、ずっと結合基間の立体障害(結合基のかさだかさや、相互の反発)で説明がつこと思い込んでいたもので、思い違いを改めることができました。小さな分子では軌道間の反発が大きいことを改めて確認した次第です。
良く読むと水も105°ですね。これも2つの非共有電子対の反発が大きいとして説明が付きますね。
もう一度勉強し直すもの、結構楽しいものですね・・・
No.2
- 回答日時:
>アンモニアではプロトン同士の反発で少し開いて109°より広がり、少し平面に近くなっているはず。
アンモニアの結合角∠H-N-Hは106.7°です。正4面体の角度よりも小さくなっています。非共有電子対の方が共有電子対よりも広がりが大きいということになります。電子対の広がりは内部に正電荷があれば絞り込まれると考えるといいでしょう。
したがってCH3^(-)の結合角∠H-C-Hも109°よりも小さくなるでしょう。
CH3・の場合は電子の数が少ないですから109°よりも大きいだろうと思います。
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