一回も披露したことのない豆知識

遠心力とコリオリ力が運動方程式からどのように誘導されるかについえて、概念的にお尋ねしたいと思います。大学の教養課程の物理の教科書に載っていそうなレベルかと思いますが。

遠心力もコリオリ力も座標系そのものが回転しているということから生じていると理解しています。回転運動というのは一種の加速度運動ですから、加速度運動している系からものをみるということです。ですので静止している物体はその系からみると加速度運動していることになり、さらに力を受けていることになります。本当は全然、力も何も受けていないのにです。そのようにして表向きに慣性の法則が成り立っているかのように見せるための仮想的な力という風に理解しています。考え様によっては座標系の不備を補完するためのものだとも言えそうです。このような考え方は正しいのでしょうか。ベースとしては遠心力・コリオリ力ともにそのような概念から生じた力ではないでしょうか。もちろん両者の意味は違いますが。

もしそうならば、実際にバケツを振り回したときに水が落ちてこないのは、なぜかという別の視点での説明も必要に思えてきます。水が落ちないのは慣性の法則みたいなものであり、それを定量的に表示したら遠心力になるということではないでしょうか。

いかがでしょうか。

A 回答 (9件)

私の説明が不十分でした。

慣性力を計量テンソルから求めるときは、計量テンソルだけではなく、慣性力が働くと考えている質点のエネルギー・運動量ベクトルが必要です。具体的には次の式となります。
Fμ=1/(2m)(∂μgνλ-∂νgμλ+∂λgμν)PλPν
Fμが4元ベクトルの力、gμνが計量テンソル、Pνがエネルギー・運動量ベクトル、mは質点の静止質量です。添字の上下が表せないのですが、F、g及び微分記号∂は下付き、Pは上付きです。なお、括弧の中は、クリストッフェルの記号(の2倍)になっています。
上記を極座標で表すと、半径方向にr(Pθ)^2/mの遠心力が現れます(φ方向の運動量成分からの力もありますが、省略します)。
慣性力というのは、質点のエネルギー運動量の現れ方の違い(見え方の違い)というように言えるのではないかと思います。
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話題が煮詰まったかもしれませんが・・・。



>基底ベクトルが空間的に変動しているということが遠心力をもたらしたということでしょうか。

まさにそのとおりですね。仮に慣性系に対して固定した軸のまわりに一定の角速度ωで回転する座標系への座標変換を施し,時間に対する2階微分を実行すれば,おのずと遠心力とコリオリ力が現れます。

>座標系が回転しているという意味での不備を補填するように遠心力が作用する・・・

他のレスにも見られるように,やや誤解を生む表現かもしれませんが,概ね言い当てていると思います。つまり,そもそもニュートンの運動法則は,慣性系を前提としているものですから,加速系では成立しないわけです。加速系で観測されることは,いわゆる「慣性力」の分だけ「重力」が付け加わった・・・ということですね。当然,反作用の見えない「みかけの力」(これは慣性系の立場からいえること!)なのですが,加速系の立場としては,付け加えざるを得ない「補填」ということになります。「補填」の形が遠心力だったりコリオリ力であったり・・・としっかり見えるのも慣性系の立場であるところが誤解を招くめんどうな点です。何せ,加速系にうずもれた立場では「重力」の一部に過ぎないのですから。
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この回答へのお礼

回答、有難うございます。私と同じ考えをお持ちと思います。
このスレッドを始めるときには思っていなかったのですが、途中で1つ困ったことに気づきました。極座標の場合も遠心力が作用するというのです。極座標は曲がっているけれども静止しています。座標系が加速度運動しているというわけではありません。なのに力を補填する必要があるのでしょうか。座標系が曲がっている(すなわち座標軸が曲がっている)というだけで遠心力が発生するでしょうか。例えば、極座標でθ方向に等速直線運動(外力ゼロ)している場合でもやはり加速度運動となって力が作用するという説明が必要なのかも知れませんが。

お礼日時:2009/03/06 16:23

遠心力やコリオリ力は見かけの力とか慣性力とか言われていますが、高校物理で(大学物理でも)実体験と一致せず、一番理解が難しい点かと思います。

本を読んでも、ネットで調べてもいまいちよく分かりません。
「これらの力は、加速度座標系で運動を記述するときに現れる見かけの力である」とよく説明されますが、メリーゴーランドの上で移動しようとすれば、まっすぐには歩けず、何らかの力を感じます。従ってこれらの力は、「加速度座標系にのっかった時に見かけではなく、実際に感じる力」と定義すれば分かりやすいと思います。遠心力も同じで、回転座標系にのっかって考えれば、物体は移動していませんので、力がつりあっていないといけません。これが遠心力=糸の張力の式です。
「全然力を受けて」いないのではなく、回転座標系では力を受けるのです。仮想的な力でもないし、座標系の不備を補完するものでもないと思いますが。
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#5ですが、訂正します



バケツの水が等速円運動をしているわけではありませんでした


バケツの水が落ちてこないのは、重力により水が落ちてバケツからこぼれる前に水平方向(つまり水がこぼれない位置)にバケツが来ているということです

等速円運動をしているから落ちてこないわけではありません、水面の位置は変化しますし、回転速度が遅ければ水は落ちてきます
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#1ですが、慣性力については間違っていませんでしたが私の書き方には問題がありました (苦笑



どうやら質問者の方は慣性についてちょっと誤解なさっているようです

以下等速円運動を考えます

静止座標系で見た場合
かかっている力(という言い方は本当は適当ではないが)は向心力のみです。物体が円運動していることを考慮すると
運動方程式
ma=m(ω^2r)
となります

回転座標系で見た場合
力はつりあっていると考えられます
つまり、F-F'=0で、このFをm(ω^2r)と考えるとF'=m(ω^2r)となります。
このように力のつりあいを考えた時に出る見かけの力-F'を慣性力といいます
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%85%A3%E6%80%A7% …


バケツの水に関しては 
重力と作用させた力のつりあいが円の中心方向への力(つまり向心力)となります
よって、バケツの位置によって作用させるべき力の大きさ、方向は変化します
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慣性力は、加速度系での運動方程式を求めれば、必然的に導出されます。

加速度系の基底ベクトルをi→、j→、k→とおけば、任意のベクトルr→は、r→=x・i→+y・j→+z・k→となります。r→の時間微分をとると、加速度系であれば、i→、j→、k→の微分はゼロにはなりません。このゼロではない成分から慣性力が導かれます。
これとは別の求め方として、計量テンソルから求めるやり方もあります。計量テンソルが座標の関数であれば、計量テンソルの微分形から慣性力が求められます。この場合は、加速度系かどうかは関係なく、座標変換によって慣性力が現れる、と考えます。例えば、直交座標系から極座標系に変換すると、半径方向に遠心力が現れてきます。
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この回答へのお礼

回答有難うございます。
この方針は数学的、演繹的な導き方ですね。基底ベクトルそのものが加速度運動(回転運動)をしているということから、その時間微分もゼロでないというわけです。
計量テンソルは曲線座標系(一般・直交いろいろ)での基底ベクトルの内積が成分となっているテンソルですね。その時間微分がゼロでないというのは基底ベクトルが時間的に動いているということとほぼ同値のように思われます。
極座標の場合、座標軸が加速度運動しているわけではありませんが、遠心力が出てくるということをちょっと考えたいと思います。基底ベクトルが空間的に変動しているということが遠心力をもたらしたということでしょうか。

お礼日時:2009/02/24 23:33

座標系の乗り換えに関する表現の問題はあるものの、言いたいことはよくわかります。


そして、おおむね正しい認識であると感じました。

最も簡単な例として等速円運動においては、向心力をFとして半径方向の運動方程式が
  mv^2/r = F
となりますね? これを遠心力とFとのつりあいであるとするのがともに回転する座標系から見た立場です。コリオリ力も同様な慣性力ですよね。回転させているバケツの水が落ちないことも、慣性系から見た運動方程式と、ともに回転する立場から見た運動方程式(またはつりあい関係)とによって、2通りに説明ができますが、いずれも同じ方程式の異なる見方ということになります。

話はとびますが、一般相対論においてはいかなる座標系も特別視しないので、慣性力は重力と等価の扱いを受け、加速系における時空の曲がりとして表現されることになります。
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この回答へのお礼

回答有難うございます。
ご賛同頂いたようで、わが意を強くしました。文章が稚拙で済みませんでした。高校の物理の問題で、玉に紐をつけて天井からつるし、それがくるくる回っている(自転でなく公転風に)という問題があります。
紐の張力の水平成分=遠心力、紐の張力の鉛直成分=玉に作用する重力というつりあいで解いていくおなじみの問題です。図示しながら解いていきますが、まるで座標系が静止しているみたいに図示するわけです。この遠心力ですが座標系が回転しているという意味での不備を補填するように遠心力が作用すると理解しています。

お礼日時:2009/02/23 18:40

運動系と加速度系をごっちゃにしてません


運動系と静止系なら立場の入れ替えができるが静止系と加速度系では入れ替えができません
慣性の法則を定量的に表示したら遠心力になる?(・・*)。。oO
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この回答へのお礼

回答有難うございます。
運動系というのはひょっとしたら等速運動系ということでしょうか。また、加速度系というのは座標軸が加速度運動している系ということであり、回転系は加速度系と言うカテゴリに含まれるということでしょうか。私はそのように思っています。

"慣性の法則から...遠心力.."と言うくだりは静止系からみた場合、なぜバケツを振り回しても水が落ちないかを説明しているところで混乱しております。遠心力は静止系から認識できませんが、バケツを振り回しているロープに作用する張力は静止系からみても計測できます。これを使って説明を試みたいと思います。

お礼日時:2009/02/23 18:27

微妙に誤解されているかもしれませんが



要するに
回転座標系における慣性力(力のつりあいを考える)…遠心力
静止座標系で運動方程式から得られる力…向心力
です


>水が落ちないのは慣性の法則みたいなものであり、それを定量的に表示したら遠心力になるということではないでしょうか
日本語がおかしいです 慣性の法則を定量的に表示するってどういうことでしょうか?
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この回答へのお礼

回答、有難うございます。
財務大臣みたいに酔っ払ってたかも。
最後の方は要するに、バケツを振り回して水が落ちない理由を絶対静止座標系からみた人が遠心力なしで説明するとどうなるのかな?ということです。静止座標系から見た人には遠心力は存在しないはずなのです。
バケツの中の水は慣性でまっすぐ回転円周の接線方向に動こうとするけれども向心力(振り回しているバケツのロープの張力)で引き戻されて回転円周上にと止まろうとします。その辺りの力学を考える必要があるように思います。

回転座標系からみた慣性力=遠心力というのには言葉として違和感があります。回転しているレコードプレーヤの上の住人(自分が回転していることを知らない)がボールを投げた場合、そのボールには加速度が作用しますが、それこそ、回転座標系からみた慣性力(質量×加速度)なのではないでしょうか。

お礼日時:2009/02/23 18:16

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