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アルカンのラジカル機構による塩素化の説明の延長で出題された問題に、

「プロペンのラジカル機構による塩素化反応の主生成物を予想しなさい。また、トルエンではどうか。」

という問題がありました。答えのほうは、
プロペンがCH2=CH-CH2Cl、トルエンはメチル基の水素が一つ塩素に置換されたものになっていました。

ここで気になったのですが、塩素ラジカルがプロペンやトルエンから水素を抜き出す際、メチル基以外の場所から水素を抜くことは無いのでしょうか。たとえばプロペンでは、2位の炭素についた水素が塩素ラジカルに攻撃されることや、トルエンの環構造が攻撃されることなど。トルエンは環構造の安定性からメチル基の方が攻撃されやすいのかと思ったのですが、プロペンでは2位でラジカルとなった方が安定な気もするのですが。

どなたか回答、もしくは指南などいただければ幸いです。

A 回答 (2件)

>プロペンでは2位でラジカルとなった方が安定な気もする


プロペンではアリルラジカル、
CH2=CH-CH2・⇔・CH2-CH=CH2
が安定で、3-位が抜かれます。(アリル位と呼ばれます)

>トルエンは環構造の安定性からメチル基の方が攻撃されやすい
おっしゃる通りです。だからメチル基の水素が抜けたフェニルメチルラジカルが最初に生成しそれが塩素分子から塩素を引き抜いて、
「メチル基の水素が一つ塩素に置換されたもの」つまりクロロメチルベンゼンになっています。この位置はベンジル位と呼ばれます。

どちらの場合もπ共役が延長するような位置が反応します。この傾向はイオン反応でも同じです。
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この回答へのお礼

返答ありがとうございます。
プロペンではアリルラジカルとなると、ラジカルの位置にπ結合が延長して電子が非局在化し、安定となる、というように考えてみます。ベンジル位もそのように考えて見ます。

お礼日時:2009/03/05 19:59

メチル基云々という視点はダメです。


前の回答にもありますように、二重結合やベンゼン環との位置関係が重要です。つまり、アリル位あるいはベンジル位で反応が起こるということで、その理由は、その位置で反応する場合に限り、中間体ラジカルが二重結合やベンゼン環による電子の非局在化を受けることができ、結果的に中間体を安定化することが出来るからです。

アリル位、ベンジル位がわからなければ教科書などで調べて下さい。有機化学において極めて重要な考え方です。
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この回答へのお礼

ご指摘ありがとうございます。
メチル基より二重結合やベンゼン環との位置関係を重視して考えて見ます。アリル位、ベンジル位など、教科書で調べてみます。

お礼日時:2009/03/05 20:02

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