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「行く春や 鳥啼き魚の 目は泪」を詠んだ時の松尾芭蕉の心情はどのようだったのでしょうか?
教えて下さい。。。

A 回答 (2件)

 一般的には、「後ろ髪を引かれる思いがあるが、旅立とう。

別れがつらい。涙を浮かべて見送ってくれる人たち、さようなら。」
 本音は、「旅立つオレってかっこいいなあ。」(曾良の日記と読み比べると「奥の細道」の演出過剰がよく分かる)
 芭蕉46歳、当時としては初老の隠居する平均年齢。曾良40歳。
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解釈は、人の情感性によって、違いが出てくると思います。


一般的に言われているような諸説は、専門書に委ねるとして、
私流の解釈では、連想形で記すとします。
春・・・始まりの季節。・・・希望の時。
鳥・・・鶯と見て・・・鶯は美しい声で啼く鳥。・・・水面上に位置し、自由に空を飛べる存在。・・・人の聴覚を通じてその存在感を示しうる・・・美しい句を読む俳人である自分と重ね合わせる。
魚・・・水面下にいる存在。・・・普段の目線には入ってこない存在故にじっと集中して目を凝らさないとわからない存在。また魚は真理を表わす。・・・隠された真理や真実。・・・真理を追究する芭蕉自身。
『わたし流解釈』
鶯の奏でる美しい鳴き声を耳にしても春、草木を目にしても春、まさに春という季節が我々に希望をもたらしてくれるものだ。そんな中で、私もまた、ひとつひとつ句を詠みながら旅をし、またこれからもあの鶯のように自由に旅を続けて行こうとしている・・・目にするものが美しく、聞こえてくるものが美しい、全てが一見平和で華々しくに見える水面上の世界・・・
だが、ひとたび水面下(裏)に目を向ければ、何という悲惨な世界が無限に広がっていることだろう。
そこにはどれだけの苦労や不幸や悲しみや涙があることだろうか?
どれだけの苦痛や絶望があることだろうか?
私がたとえ鳥のように自由に旅し、美しく素晴らしい句を詠み、どんなに高い評価を得ようと
その世界(水面下)を知った私は無力以外の何ものでもない。
この世の真理は、華々しい世界にあるのではなく、
涙なくしては語れないない世界にあったのだなあ。
私が句を詠めば詠むほど、旅をすればするほど、美しいものを目にすればするほど、句が泣き、真理が涙するようだ。そして我も泣く。
端的に言えば、「心を凝らして世界を見てみると自分の華々しい立場とは裏腹にこの世界の真実は地獄の様相を呈していた。それに対して自分はどんなにか恵まれた者であることか。しかし、その世界をも救えない私は、何という無力な人間なのだろう」・・・自己の無力さ、道楽で俳句を詠むことの役立たなさを嘆いているのである。
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この回答へのお礼

丁寧なご説明ありがとうございます。
見事テストに出題され、正解することができました。
本当にありがとうございました。

お礼日時:2009/07/17 22:11

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