No.1ベストアンサー
- 回答日時:
定款に別段の定めがないことを前提に回答します。
>特例有限会社においては譲渡制限されている株式を第3者へ譲渡する場合には株主総会の承認を要することになっておりますが、この場合の承認とは普通決議でしょうか特別決議でしょうか?
普通決議によります。ただし、譲渡承認の請求の際に、会社が譲渡の承認をしない旨の決定をする場合においては、会社又は指定買取人が当該株式を買い取れという旨の請求もしている場合、会社が譲渡の承認をしない旨の決定をしたときは、会社又は指定買取人が買い取りしなければなりませんが、その会社による買取または買取人の指定の決定は特別決議によります。
>またこの場合において、譲渡承認を申請した株主自身は当該総会に出席する(定足数にカウントされる)ことは出来るのでしょうか?
譲渡承認については議決権を行使できます。(定足数に算入されます。)しかし、会社の買取又は指定買取人の決定の決議については、議決権を行使することはできません。(承認の請求をした当該株主以外の株主の全部が議決権を行使できない場合はこの限りではありません。)
会社法
(譲渡等承認請求の方法)
第百三十八条 次の各号に掲げる請求(以下この款において「譲渡等承認請求」という。)は、当該各号に定める事項を明らかにしてしなければならない。
一 第百三十六条の規定による請求 次に掲げる事項
イ 当該請求をする株主が譲り渡そうとする譲渡制限株式の数(種類株式発行会社にあっては、譲渡制限株式の種類及び種類ごとの数)
ロ イの譲渡制限株式を譲り受ける者の氏名又は名称
ハ 株式会社が第百三十六条の承認をしない旨の決定をする場合において、当該株式会社又は第百四十条第四項に規定する指定買取人がイの譲渡制限株式を買い取ることを請求するときは、その旨
二 前条第一項の規定による請求 次に掲げる事項
イ 当該請求をする株式取得者の取得した譲渡制限株式の数(種類株式発行会社にあっては、譲渡制限株式の種類及び種類ごとの数)
ロ イの株式取得者の氏名又は名称
ハ 株式会社が前条第一項の承認をしない旨の決定をする場合において、当該株式会社又は第百四十条第四項に規定する指定買取人がイの譲渡制限株式を買い取ることを請求するときは、その旨
(譲渡等の承認の決定等)
第百三十九条 株式会社が第百三十六条又は第百三十七条第一項の承認をするか否かの決定をするには、株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)の決議によらなければならない。ただし、定款に別段の定めがある場合は、この限りでない。
2 株式会社は、前項の決定をしたときは、譲渡等承認請求をした者(以下この款において「譲渡等承認請求者」という。)に対し、当該決定の内容を通知しなければならない。
(株式会社又は指定買取人による買取り)
第百四十条 株式会社は、第百三十八条第一号ハ又は第二号ハの請求を受けた場合において、第百三十六条又は第百三十七条第一項の承認をしない旨の決定をしたときは、当該譲渡等承認請求に係る譲渡制限株式(以下この款において「対象株式」という。)を買い取らなければならない。この場合においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 対象株式を買い取る旨
二 株式会社が買い取る対象株式の数(種類株式発行会社にあっては、対象株式の種類及び種類ごとの数)
2 前項各号に掲げる事項の決定は、株主総会の決議によらなければならない。
3 譲渡等承認請求者は、前項の株主総会において議決権を行使することができない。ただし、当該譲渡等承認請求者以外の株主の全部が同項の株主総会において議決権を行使することができない場合は、この限りでない。
4 第一項の規定にかかわらず、同項に規定する場合には、株式会社は、対象株式の全部又は一部を買い取る者(以下この款において「指定買取人」という。)を指定することができる。
5 前項の規定による指定は、株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)の決議によらなければならない。ただし、定款に別段の定めがある場合は、この限りでない。
(株主総会の決議)
第三百九条 株主総会の決議は、定款に別段の定めがある場合を除き、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数をもって行う。
2 前項の規定にかかわらず、次に掲げる株主総会の決議は、当該株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の過半数(三分の一以上の割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。この場合においては、当該決議の要件に加えて、一定の数以上の株主の賛成を要する旨その他の要件を定款で定めることを妨げない。
一 第百四十条第二項及び第五項の株主総会
以下省略
会社法施行に伴う関係法律の整備等に関する法律
(株主総会に関する特則)
第十四条 省略
2 省略
3 特例有限会社の株主総会の決議については、会社法第三百九条第二項中「当該株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の過半数(三分の一以上の割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の三分の二」とあるのは、「総株主の半数以上(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)であって、当該株主の議決権の四分の三」とする。
以下省略
この回答へのお礼
お礼日時:2009/07/02 15:39
こんにちはbuttonhole様、回答有難うございました。
やはり普通決議となりますか。
根拠条文等を記していただき感謝しております。
本当に、有難うございました。
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