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目上の人と会話していて、相手が言ったことをもっと具体的に言ってもらおうとするとき、「と申しますと?」と返す言葉を聞いたことがあるんですが、この場合、相手が言ったことに「申す」と謙譲語を使っているので、自敬表現になってしまうのではないですか?

A 回答 (3件)

相手を敬う表現をするとき、


その動作が相手側の動作ならば、動作主を直接敬う尊敬語を使い、
その動作が自分側の動作ならば、動作の受け手を敬う謙譲語を使う。
これが尊敬語・謙譲語の使い分けの大原則です。

目上「君にやってもらいたいことがあるんだが」
私 「といいますと」

この場合の「いう」は、相手側の動作ですから、尊敬語を使って、
  とおっしゃいますと
というのが正解です。

謙譲語を使って、
  と申しますと
というと、動作の受け手である「私」を敬うこと(自敬表現)になってしまいますから、不適切です。  
 
なるほど「申す」には丁寧語(聞き手尊敬)としての用法があります。
聞き手が気の置けない仲間ならば、
  春といえば、やっぱり桜だよ。
  隅田川という川だよ。
というところを、聞き手が「目上」であったり、改まった場面であったりするときは、丁重な言い方をして、
  春と申せば、やはり桜でございます。
  隅田川と申す川でございます。
などと表現します。こういう場合、つまり動作主や動作の受け手が特定できない場合の「申す」が丁寧語です。
  と申しますと
の「申す」は丁寧語で、結局「聞き手」である「目上」を敬うのだからこの表現は妥当だ、という考え方は、理屈の上では成立するかもしれません。

しかし、ご質問のケースでの「言う」は相手側の動作であることが明らかですから、素直に尊敬語を使えばよいわけです。あえて誤解を招きやすい表現をする必要はありません。

なお、
  結論は昨日の会議で皆様に申しました。
の場合の「申す」は明らかに謙譲語ですから、「申す」すべてを丁寧語(荘重語)と考えることはできません。

十分意を尽くさない回答ですが、何かございましたら補足いたします。
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学校文法で「申す」を謙譲語と教えていることに問題があります。



「申す」は、「致す」「存ずる」などと同じく、松下大三郎のいう「荘重語」の仲間です(金田一春彦『日本語』新版(岩波新書)上、26ページ)。

荘重語というのは、言葉遣いを丁寧に重々しくかしこまった感じにする言葉で、尊敬語でも謙譲語でもありません。学校文法で言う丁寧語(「です」「ます」の類)というのに近い言葉です。

「申す」が謙譲語ではない証拠として、相手のする行為に対して「お申し込み」「お申し越し」といった表現をすることがあるという事実が挙げられます。

古語の「申す」も、例えば角川の『古語辞典』を引くと、「謙譲語」のほかに、「丁寧語。聞き手を意識して改まった言い方。・・・(と)言います」と解説してあります。

従って、相手の言うことに対して「と申しますと?」と言うことは、自敬表現ではなく、間違いでもありません。
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「と、おっしゃいますと?」が正しいですね。

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