
No.3
- 回答日時:
No.2の回答者が書かれていることで必要かつ十分ですが、補足質問の点について、少々...
Qというのは、振動の先鋭度を示す指標です。というと小難しく聞こえますが、簡単にモデル化すれば理解できます。
まず、バネの先に吊り下げた錘りを想像して下さい。錘りがスピーカーのダイヤフラム(振動板)、バネがこれを支えているダンパーなどです。
バネの先に錘りを吊り下げたとき、バネの強さ・長さが同じなら、錘りが重い方がゆっくり・大きく振幅します。逆に、錘りが同じなら、バネが強く短い方が振幅が小さく・速くなります。これらの振動の周期や大きさは、バネと錘りの関係で一意に決まります。振幅の周期をスピーカーの場合「最低共振周波数」といい、その度合い(鋭さ)を示すのが「Q」です。
では、スピーカーをエンクロージャーに付けるとどうなるか。このとき、スピーカーの駆動系から見ると、エンクロージャー内の空気の分だけバネが強くなったことを意味します。錘りが同じでバネが強くなるので、振幅は速く・小さくなります。これが、「Qの上昇」です。
一般的に、「Qが高い」というのは、共振が強いことを意味しています。いったん振動し始めると、いつまでも勝手に動いているということです。このような状態を指して、「ダンピングが悪い」といいます。
吸音材を使うと、バネの変化量を抑えることができます。いってみれば、バネの輪っかの隙間にスポンジを挟むようなもので、バネの伸縮を制限する訳です。これによって、Qの上昇を抑えることができます。つまり、勝手に振動しない、振動し始めたらすぐに止まる、という訳で、よりキレのある音に変わります。
吸音材を増やして歯切れが悪くなるには、いくつかの理由が考えられます。
1つは、ドライバーに対してエンクロージャーの設計が適切でない(大きすぎる、又は小さすぎる)場合です。もう1つは、吸音材の量が適切でない(多すぎる、又は少なすぎる)場合です。Qには、理想値というか、一般的に音質が良いとされる範囲があるので、エンクロージャーによる上昇分や、吸音材による減少分を考慮して設計する必要があります。
他方、これらとは少し異なる理由もあります。すなわち、吸音材は音響エネルギーを熱エネルギーに変換するものですが、全ての周波数で均一に吸音される訳ではありません。吸音材の種類を変えると音が変わるというのは、このためです。そこで、吸音して欲しくない周波数まで減衰されると、音が寂しく感じられることがあります。Qや周波数特性が乱れていても(乱れているからこそ)、メリハリがあって端切れよく聞こえる場合もあるので、そういった個人の好みの問題で吸音材を嫌う人もいる訳です。
No.2
- 回答日時:
一つ目は定在波を防ぐためです。
平行に板を置くとその間に音が反響しあいます。エンクロージャ内部では3面の平行面がありますから、内容積と距離などで特定の周波数に山ができます。密閉式でもコーンを通して再生されることが確認されています。二つ目はQ(ダンピング)のコントロールです。スピーカーユニットの固有の最低共振周波数は無限大バッフルに取り付けた値ですが、エンクロージャに取り付けると内部の圧力で最低共振周波数が上昇するとともにQの値も上昇します(ダンピングが悪化)。密閉でもバスレフでも適度にQを上昇させ、だら下がりのスピーカーユニットの低域周波数の特定部分を持ち上げるように設計しています。最近のユニットはそのように設計されています。吸音材は内容積を変えずにQのコントロールを行うために入れられます。
最近のスピーカーユニットは、小型のエンクロージャに合うようにQを設計していますから、そのため定在波が出やすく、同時にQをコントロールするためバスレフなどより多めに吸音材を入れることになります。ただし、吸音材は情報量を削減しますからQのコントロール、周波数特性を考慮して入れる必要があります。
ちなみに昔(そうとうです)のユニットでは磁気回路が非力でQがあまり低くなかったので大型のエンクロージャ向きで、吸音材も片面のみでした。大きさの割りに低域の再生可能周波数はたいしたことありませんでしたが、ゆったり鳴るのが特徴でした。
No.1
- 回答日時:
はじめまして♪
密閉だけじゃなく、バスレフタイプでもたいてい入ってますよ。
いくつかの考え方があるのですが、、、
スピーカーユニットは前面と後面に音が出ます。 狭いボックス内で反射を繰り返すと、特定の共振が発生し、音を歪ませ濁った感じに聞こえてしまいます。
バスレフの場合はボックスの空気質量とダクト(ポート)による共振を利用して低域補助するため、ボックスの板面だけに吸音材が張られていたりする場合が多いようです。
密閉型では、上記の効果意外に、吸音材を大量に(ボックス内を満たすほど)詰め込むことで、空気振動の経路を見かけ上長くし、実容積より大きなボックス同様の効果を狙ったり、密閉されて逃げ場の無い音圧を吸音材の振動により吸収熱交換させて、窮屈な動作を軽減させると言う考え方もあるそうです。
スピーカー自作ファンですと、スピーカーの吸音材の量や位置、材質などで音色の変化を楽しんだりします。(←楽しむんじゃなく、真剣に悩んじゃう人も居ますけれどね)
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