建設現場の杭打ちによる衝撃信号(加速度)をサンプリング周波数25.6kHzにて10秒間収録しました。このデータをOriginやDADiSP等信号解析ソフトウェアを使用してFFTを行いました。
その結果として、25.6kHz×10秒=256,000個のデータを十把一からげでFFT(DFT?)を行った場合の振幅と、リサンプリングして256Hz×10秒=2,560個のデータを十把一からげでFFTした場合の振幅が明らかに異なるのですが、その理由をご教示頂きたくお願いいたします。
同じ、解析ソフトウェアの仕様によって若干周波数分解能は異なりますが、計算上はどちらの場合も周波数分解能は0.1Hzですので、近似の値が欲しいのですがうまくいきません。
サイン波のような定常信号で同じ処理を行った場合は、ほぼ同等の結果が得られたのに対して、単発の衝撃信号の場合は、衝撃時以外の波形がほぼフラットなため広い周波数帯に分散されてしまうのでしょうか?
調査対象として100Hz以上の周波数は必要無かったので、リサンプリングしてみた結果が上記のような内容となってしまいました。
私の処理方法が誤っていればそれはそれで助かるのですが・・・。
何卒宜しくお願いいたします。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
サンプリング定理というものをご存知でしょうか。
fs(sps)でサンプリングした信号にはf'>fs/2以上の信号がf<fs/2の信号として現れる性質があります。
今回の場合、必要な信号がf=100Hzとすると、f'=156Hzのところにある信号がf=100Hzの場所に重畳されてしまいます。これはどのようなデジタル処理を行っても除去することはできません。
このような実際の信号よりも低い周波数に現れる信号をエイリアスと呼びます。
どんなに高い周波数であってもその信号が存在すればf≦fs/2(この周波数をナイキスト周波数と呼ぶ)にエイリアスが現れます。
今回の場合、f≦100Hzの信号を解析するには次のようにする必要があります。
(1)ナイキスト周波数が100Hzを越えるようにサンプリング周期を設定する。つまりfs>200Hzとする。(今回の場合、この条件は満たしている)
(2)f>fs/2の信号をサンプリングする前の段階で除去する。
ADCで信号を読み取っていると思いますが、ADCの前段階でローパスフィルタを挿入してf>fs/2となる信号を除去する。
実際はローパスフィルタの特性をそこまで急峻にするよりはfsをある程度大きめに取り帯域に余裕を持たせた上でローパスフィルタをいれることが望ましい。
No.3
- 回答日時:
はずしているかもしれませんが
FFTというよりもフーリエ変換自体にもいろいろ定義系があります。いわゆる正規化の違いというやつです。
Σf(x) exp(-i 2 Pi f x) の結果を
データ点数で割るのもあり、データ点数の平方根で割るのもあり、割らないのもありで、性質の同じデータを観測していても、データ点数を変えれば値はこれらの正規化次第で変わります。
No.6
- 回答日時:
F(n)=(N/2)(an+bni)
となるので、
256000/2=128000
と
2560/2=1280
となり、
各成分ごとの強さは
100倍になっているはずです。
場合によっては、
データ数を2のべき乗になるように
切り捨てているかもしれませんので
正確に100ばいとはいえません。
No.7
- 回答日時:
リサンプリングするとき、離散時間の領域で、
サンプリング周波数の2分の1の周波数128Hz以上の
周波数成分をカットする低域通過フィルタ(ディジタル・フィルタ)
を通しましたか?
FFTを掛ける前の信号の波形で見たときには、どうですか。
この段階でレベルに大きな差がありますか?
No.8
- 回答日時:
No.7です。
(1)データが全範囲で1であるような特殊な例を考えてみましょう。
すなわちx(n)=1(n=0,...,N-1)
このときのDFTは
X(k)=Σ(m=0~N-1)x(n)exp(-j2πkn/N)
= N (k=0のとき) =0(その他)
となります。
(2)もうひとつ特殊な例
x(n)が単位サンプル信号の場合
すなわち、x(n)=δ(n)
X(k)=Σ(m=0~N-1)δ(n)exp(-j2πkn/N)
=exp(-j2πk0/N) = 1
これらの例は、両極端な例ですが、実際の場合は、
この中間になります。
(1)の例の方に近ければ、データ長に比例してレベルが
大きくなる。
(2)の例に近ければ、データ長によるレベルの差は少ない。
といえる。
実際の信号では、どうでしょうか。
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