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窒素の原子の数がゼロか偶数なら、分子量は偶数になり、
奇数の場合は分子量も奇数になる「窒素ルール」というものはなぜ成り立つのですか?
自分なりに考えてもよくわかりませんでした。

A 回答 (3件)

こんにちは。



元々、窒素の質重と原子価の関係が特殊だからです

  ↓ ↓ ↓ ↓ 

参考URL:http://www.agr.hokudai.ac.jp/ms-nmr/assign/ms2.htm
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この回答へのお礼

素早い回答、ありがとうございます。参考URLよかったです。

お礼日時:2003/04/23 21:17

はじめに窒素の入らない炭化水素を考えてみましょう。



まずは飽和炭化水素から。
飽和炭化水素は C n H 2n+2 で表される分子ですね。
メタン、エタン、プロパン、ブタン……
CH4、C2H6、C3H8、C4H10……

端数は考えないとして、炭素は12、水素は1として考えると、
それぞれ16、30、44、58・・・となります。

炭素は原子の重さが12と偶数ですから何個集まってもその重さは偶数です。
水素は2n+2個とかならず偶数個ですから、重さのほうも偶数になります。
偶数と偶数の和ですから、飽和炭化水素の分子量は偶数になります。

不飽和炭化水素では
不飽和度1では C n H 2n 、不飽和度2では C n H 2n-2
不飽和度3では C n H 2n-4 …… となります。

炭素の原子価が4であることにより、水素の数は必ず偶数になります。
このことから、炭化水素の分子量は全て偶数になります。

ここに、酸素が入るとします。酸素は16で原子価は2です。
炭化水素のC-C間、C-H間に割り込むだけ(C-O-C、C-O-H になる)と考えれば、
酸素の原子数だけ16ずつ分子量が増えるだけですし、
C=Oというつながり方をしても、やはり分子量は偶数になることは
分かりますよね。

さて、本題の窒素ですが、窒素は14として考えます。
窒素の原子価は3です。
窒素も酸素と同じように、炭化水素の間に割り込むようにして考えますと、
C-Cは C-N-Cに C-Hは C-N-H になります。
しかし、窒素には手が3本ありますから、残りの手に水素をつけると、
C-NH-C C-NH-H(つまり C-NH2) となります。

ここで、気づかれたと思いますが、
窒素はNHの形で分子の中にあるわけです。
14+1で15という奇数分の重さが増えます。
つまり、窒素はNHという形で入るのですね。

窒素1つなら15、2つなら30、3つなら45・・・
つまり窒素が奇数個なら奇数、窒素が偶数個なら偶数だけ重さが増えます。
炭化水素は(酸素が入っていても)偶数でしたね。

偶数+奇数は 奇数
偶数+偶数は 偶数

ですから、
炭化水素に窒素が奇数入っていれば、分子量は奇数
炭化水素に窒素が偶数入っていれば、分子量は偶数
となります。
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この回答へのお礼

価数が奇数だから、というのはなんとなく、気がついていましたが、分子量は偶数で価数が奇数という組み合わせは窒素の他にないのですね。初めて知りました。大変丁寧な回答、ありがとうございます。できるならみなさんに同じポイントを差し上げたいのですが、今回は回答順にさせていただきます。

お礼日時:2003/04/23 21:30

 簡単に言えば,窒素が3価(奇数)で水素原子の質量数が1(奇数)だからです。



 今,炭化水素(でなくても別に良いですが)の水素原子を窒素原子に変えたと考えて下さい。窒素原子は3価ですから,水素原子があと2個付かないといけません。差し引きすると,窒素原子1個と水素原子1個が増える事になります。質量数では15増える事になり,奇数になります。

 あるいは,炭化水素の炭素原子を1個窒素原子に変えたと考えても良いです。この場合,炭素原子は4価ですが窒素原子は3価ですので,水素原子が1個余ります。つまり,炭素原子1個と水素原子1個が減り(質量数,−13)窒素原子1個増えます(質量数,+14)。質量数では1増える事になり,奇数になります。

 いかがでしょうか。
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この回答へのお礼

窒素が3価であることが理由だとは何となく気づいていたのですが、それをどのように説明するのかが思いつきませんでした。ありがとうございます。

お礼日時:2003/04/23 21:19

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