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No.11ベストアンサー
- 回答日時:
jakyyです。
3度目ですが、気になった川柳があります。知る人ぞ知る川柳です。
反戦川柳作家【鶴彬】が戦前、言論弾圧の中で作った句です。
かなり壮絶な句です。
タマ除けを 生めよ殖やせよ 勲章をやらう
屍の いないニュース映画で 勇ましい
胎内の 動きを知るころ 骨がつき
をんどり みんな骨壷となり 無精卵ばかり生むめんどり
手と足を 丸太にしてかへし
稼ぎ手を 殺してならぬ 千人針
ざん濠で 読む妹を売る手紙
すごい川柳でしょう。
鶴彬は、こういった句を作りましたので、
留置所に収監され、昭和13年、29歳の若さで亡くなりました。
参考URL:http://seikeiken.hypermart.net/syuukai/tsuru/sen …
No.10
- 回答日時:
松尾芭蕉の句を思い出します。
・死にもせぬ旅寝の果てよ秋の暮 貞亨1年
・むざんやな甲の下のきりぎりす 元禄2年
・やがて死ぬけしきは見えず蝉の声 元禄3年
・旅に病んで夢は枯野をかけ廻る 元禄7年
最初の句は死に対しての余裕が感じられますが、
「やがて死ぬ・・・」の翌年には郷里に帰り、
京都に行き、その間に「嵯峨日記」を書き
「猿蓑」編集に加わるなど晩年を悟ったかのようです。
ちなみに「秋深き隣は何をする人ぞ」も
「旅に病んで・・」と同様、最晩年に詠まれています。
芭蕉にとってのこの句は、もっと深い意味を
秘めていたのかもしれません・・・
ありがとうございました。
今日まで、多くの人たちがご協力くださり、諸種の素晴らしい作品をご紹介くださいましたが……どちらかといえば著名な人たちの作品が殆どですね。
できれば知る人ぞ知るとか殆どその地域の人たちしか知らないという人の作品にも触れてみたいです。
そういう人を作品をご存じでしたらご紹介ください。
No.9
- 回答日時:
レモン哀歌
高村光太郎
そんなにもあなたはレモンを待つてゐた
かなしく白いあかるい死の床で
私の手からとつた一つのレモンを
あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ
トパアズいろの香気が立つ
その数滴の天のものなるレモンの汁は
ぱつとあなたの意識を正常にした
あなたの青く澄んだ眼がかすかに笑ふ
わたしの手を握るあなたの力の健康さよ
あなたの咽喉に嵐はあるが
かういふ命の瀬戸ぎはに
智恵子はもとの智恵子となり
生涯の愛を一瞬にかたむけた
それからひと時
昔山巓でしたやうな深呼吸を一つして
あなたの機関ははそれなり止まつた
写真の前に挿した桜の花かげに
すずしく光つレモンを今日も置かう
「智恵子抄」より
No.8
- 回答日時:
宮沢賢治「永訣の朝」
賢治のよき理解者であった妹とし子の死に臨んで作られた詩です。
1996年は賢治の生誕100年に当たりさまざまな行事が行われましたが、その際にも改めて彼の作品に触れる機会がありました。
農学者、童話作家、詩人、宗教家と様々な活動を行った人ですが、彼の作品を読むと改めてその精神世界の深さを感じます。
参考URL:http://why.kenji.ne.jp/haruto/sinla4.html
No.7
- 回答日時:
No.6
- 回答日時:
高浜虚子の句に壮絶な句があります。
死神を 蹴る力無き 布団かな
三世の仏 皆座にあれば 寒からず
(さんぜのぶつ)
その日その日 死ぬる此身と 布団かな
これらは病床の時に読んだ句です。
晩年になると死期が近いのを感じて、
次のような句を読んでいます。
枯菊に 尚ほ或物を とどめずや
手で顔を 撫づれば鼻の 冷たさよ
我らが行く 天地万象 凍りて中
我生の 美しき虹 皆消えぬ
ほのかなる空の匂ひや 秋の風
86歳で亡くなりましたが、晩年は開き直って、
覚悟を決めたような句を読んでいますね。
余談ですが、私の好きな虚子の歌は
老僧の 骨刺しに来る 薮蚊かな
参考URL:http://www.big.or.jp/~loupe/links/jhistory/jkyos …
No.4
- 回答日時:
正岡子規の「竹の里歌」にある歌をあげておきます。
明治35年、亡くなる前に詠った歌です。
春されば 梅はいやしもしかれども
病の床に見らく飽かなく
枕べに 友なき時は鉢植の
梅に向ひいてひとり伏し居り
いちはつの花咲きいでて我目には
今年ばかりの春ゆかんとす
病む我をなぐさめがほに開きたる
牡丹の花をみれば悲しも
くれなゐの梅散るなべに故郷に
つくしつみにし春し思ふゆ
死期が迫ってきた事を感じながら、床の中で詠んだ歌です。
子規は36歳でこの世を去りました。
参考URL:http://www.asahi-net.or.jp/~cf9b-ako/Shiki/shiki …
ありがとうございました。
子規居士の俳句では
★糸瓜咲いて痰のつまりし仏かな
が生きながら自らを仏とみている諧謔の凄さに、ただ絶句するだけでしたが短歌も見事ですね。
No.2
- 回答日時:
中原中也の骨です。
もう著作権の問題はないと思うので引用します。
ホラホラ、これが僕の骨だ、生きていたときの苦労にみちた
あのけがらはしい肉を破って、しらじらと雨に洗はれ
ヌックと出た、骨の尖。
それは光沢もない、ただいたづらにしらじらと、
雨を吸収する、風に吹かれる、幾分空を反映する。
生きていた時に、これが食堂の雑踏の中に、坐っていたこともある、
みつばのおしたしを食ったこともある、と思えばなんとも可笑しい。
ホラホラ、これが僕の骨
見ているのは僕?可笑しなことだ。霊魂はあとに残って、
また骨の処にやって来て、見ているのかしら?
故郷の小川のへりに、半ばは枯れた草に立って
見ているのは、僕?
ちょうど立札ほどの高さに、骨はしらじらととんがっている。
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