
てふてふ=蝶々
いきませう=いきましょう
などなど、旧仮名遣いは現代社会でも様々な場所で見かけます。
また、あえて旧仮名遣いを使用した小説、エッセイもあります。
自分では使う機会はありませんが、中学生の時に、
卒業文集名を「おもひで」としたところ、
国語の先生から「"おもひで"ではなく、"おもゐで"です。理由は○○です」
といわれました。
理由のところが大事なんですが、忘れてしまいました。
その後、海音寺潮五郎か司馬遼太郎の本でその理由を見かけましたが、
それも忘れてしまいました。
そこで質問です。
(1)なぜ、"おもひで"ではなく"おもゐで"なんでしょうか?
(2)これらの表記に困ったときに、参考にする辞書やサイトはありますか?
No.6ベストアンサー
- 回答日時:
中学の先生がなぜ「ゐ」とおっしゃったのか興味あるところです。
生半可な知識で歴史的仮名遣い(=旧仮名遣い)を使おうとしたりするのでなければ、「ゐ」になるはずないのですが。以下は、少しご質問の内容とははずれるかもしれませんが、「でる【出る】」(大辞泉)の項目の最後に、
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E5%8 …
◆文語の下二段動詞「出(い)づ」の連体形「いづる」が終止形としても用いられるようになり、それがさらに「づる」に変化し、この「づる」が下一段化してできた形。
とあるように、現代語の「出る」はもともと「出づ〔=いづ〕」というダ行下二段活用の動詞でした。
したがって、昔は、ハ行四段活用動詞「思ふ」の連用形「思ひ」+「出づ」で「思ひいづ」という複合動詞として用いられていました。この「思ひいづ」の連用形が「思ひいで」であり、名詞に転成したのが「思ひいで」という言葉です。
現代仮名遣いになおすと「思いいで」になります。
ちなみに「出づ」の(歴史的)仮名遣いは「いづ」であり、「ゐづ」ではありませんから、どう考えても「思ゐ出」にはならないはずです。
「家にいる(居る)」の「いる」なら歴史的仮名遣いは「ゐる」です。
(普通の国語辞典で、見出しに歴史的仮名遣いを併記していないものは珍しいと思います。一度お手元の辞書をお確かめください。
yahoo!辞書その他に収録されている『大辞林』『大辞泉』もそれぞれ「おもい‐で〔おもひ‐〕【思い出】」「おもいで[おもひ―] 0 【思い出】」と併記してあります。「おもひ-」の部分がそうです。「-」は以下は見出し(現代仮名遣い)と変わらないということ。
併記がなければ、歴史的仮名遣いも現代仮名遣いと同じだということです。)
したがって、古文では「思ひいで」という形で動詞の連用形もしくは名詞として使われています。
http://www.google.co.jp/search?sourceid=navclien …
「思いで(出)」という名詞は、「思ひいで」が縮まった語です。
和泉式部の「あらざらむ」の歌にしても「思ひいで」と記されているケースはけっこうあります。今、しっかりした書籍の例をあげることが出来ないので、信頼のおけるネットの例をあげれば、
http://www.asahi-net.or.jp/~SG2H-ymst/yamatouta/ …
(「恋」の項の最後)
などがそうです。
また、古文では「思ほゆ」
http://dic.yahoo.co.jp/search?stype=0&ei=UTF-8&d …
という形の動詞を用いることはありますが(山上憶良の長歌「瓜食めば子供思ほゆ栗食めばまして偲はゆ……」など)、「思ゆ」とヤ行に活用させることはないはずです。(小学館『日本国語大辞典』には「思ゆ」は載っていません)。もちろんヤ行に活用したとしてもワ行の「ゐ」になることはありません。
No.4
- 回答日時:
(1)なぜ、"おもひで"ではなく"おもゐで"なんでしょうか?
投稿:確かでは在りませんが、“おもゆ”がルート・インフィニテイヴかなと推量します。
(2)これらの表記に困ったときに、参考にする辞書やサイトはありますか?
どうも旧かなそのものではありませんが、文章の変換です。
http://www.geocities.jp/happy_777_japan/kanji.htm
http://www.hyuki.com/aozora/replace.cgi
No.3
- 回答日時:
(1)国語の先生は「思う」の未然形が「おもわ」だからワ行と思われたのでしょう。
もともと「おもふ」の未然形は「おもは」だったのですが、「ハ行転呼音」という音韻の変化で、語中の/h/は、/w/に変りました。「ふじはら」と書いて「ふじわら」と読んだり、「私は」と書いて「私わ」、「東京へ]と書いて「東京え」というのはその名残りです。ところがワ行は「わ」を除いて「あ」行と同じになりました。だから連用形は hi > wi > i という変化で今の発音になったわけです。先生は、中間形態が旧仮名遣いと勘違いされたのだと思います。
(2)手元の辞書の「思う」の項には「オモフ(他五)」と見出しのすぐあとにありました。(三省堂国語辞典第三版)この「フ]が旧かなを示しています。
オンラインの辞書では、「動ワ五(ハ四)」の様な記載があり「ハ四」が旧仮名遣いではハ行の四段活用の動詞という意味だと思います。
http://dictionary.goo.ne.jp/srch/jn/%E6%80%9D%E3 …
http://kotobank.jp/word/%E6%80%9D%E3%81%86
No.2
- 回答日時:
百人一首の第56番、和泉式部の歌で、
あらざらむこの世のほかの思ひ出に今ひとたびの逢ふこともがな
(あらざらむこのよのほかのおもひでに いまひとたびのあふこともがな)
とあるように「おもひで」が正しいと思いますが…。
私は古文書の勉強をしており色々と古い書物を読みますが、「おもゐで」という書き方を見たことがありません。
「おもいで」はかならず「おもひで」になっています。
とりあえずご参考までにお答えいたしました。
No.1
- 回答日時:
質問文を拝見して,「えっ?」となって電子辞書『広辞苑』をひきましたが,「オモヒデ」となってますね。
「オモフ」からきたことばでしょうから,「ヰ」になるとはぼくには思えませんが。でも「ヰ」でググってみると,けっこうヒットしたのも事実です。>あえて旧仮名遣いを使用した小説、エッセイもあります。
いやあ,みかけで奇をてらいたい連中を気にする必要はないんじゃないですか。ぼくは旧かなで書かれたレポートに,ほとんど「不可」の点をつけたことがあります。理由は,「他人に読んでもらう姿勢がないから読む必要なし。でも書いた労賃だけはあげよう」ということです。
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