
1973年工学部を卒業、電気会社に就職し高度成長時代を駆け抜け、昨年定年退職となりました。
これを機に学生の時にいまいち分からなかった量子力学を勉強しなおしています。
数学的についていけなかったのがその理由でしたので、複素数と線形代数(行列)をもう一度最初から読み直して、ある程度理解が進んだところで、行列力学のさわりを解説した本を読みました。
飽きることなく3時間ほど読み耽りました。50年前に読んだ『○○火星探検』以来でしょうか?
この年齢でもこんなにわくわくするのなら、24歳のウエルナー・ハイゼンベルグの興奮は如何ばかりであったかと、羨ましく思えました。
最初はシュレディンガー方程式をきちんと自分で解いて理解を深めようと考えていたのですが、今では行列力学の方が興味深深です。
あまりに難解なものは減少中の脳細胞が受け付けないでしょうし、ブルーバックス的なものは結局理解にはほど遠いと思っています。
JJサクライ『現代の量子力学』か朝永振一郎『量子力学』を読もうかと思っています。
小出昭一郎『量子論』(裳華房)は苦にならず読める程度ですが、お勧めの本はありますか?
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
そうですね、行列力学には量子力学のエッセンスが詰まっていますから。
本当に不可思議ではあるけれど、非常に多くのことを説明できる簡潔で強力な公理系のようなもの。よくこんなものを発見できたと思います。さて、行列力学を学ばれたら、次はぜひその流れでSchroedinger方程式の導出をやってみて下さい。J.J.Sakuraiはその形式です。この流れにより、電子の粒子性と波動性、その二面性が矛盾なく説明されます。私は大学3回生の時にこの説明に出会って初めて、高校以来抱き続けたモヤモヤ感が払拭されました。私が量子力学、というか物理学の授業に興奮したのはこの時ですね。
なお、行列力学からSchroedinger方程式へ流れをつなげるには、解析力学の知識が必要になります。それには高橋康先生の『量子力学を学ぶための解析力学入門』が好適です。この本の饒舌な前書き『量子力学をこれから学ぶ人への助言』は、いちいちうなづける内容です。私は教養時代にいやいや解析力学をやっていた口ですが、学部に入って量子力学、場の量子論をやって後からその重要性に気づきました。もし教養時代にこの本に出会っていたら、もっと楽しく学習できたのにと悔しく思う事しきりです。
http://www.amazon.co.jp/%E9%87%8F%E5%AD%90%E5%8A …
さて、お勧めの教科書ですが、これまであげられた本の他には、
・ペレス 量子論の概念と手法―先端研究へのアプローチ
をあげておきます。量子力学の導入部はJ.J.Sakuraiと似た感じで、ベルの不等式の詳しい説明がなされていたり、量子ゼノ効果などの話題もとりあげられおり楽しい本です。古書でしか入手できないようですので、図書館で借りられることをお勧めします。
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%9A%E3%83%AC%E3%82 …
ありがとうございます。
やはりJJサクライは定評があるのですね。
私より随分と若いのですが、やはり勉強し直したいという知り合いが『JJサクライ』を一緒に読みませんかと誘ってくれています。
時間は一杯あるので、演習書も買って一歩一歩進めようかと思っています。
No.3
- 回答日時:
若い頃先生から言われて、朝永の量子力学とシッフの量子を読めと言われた世代です。
その後、ノーベル賞を戴いた先生に師事し、その先生から、ハイゼンベルグが交換関係を導いた帰納的な論理構成に、リドベルグ=リッツの二項定理決定的が役割を演じているいことを聞きました。ところが、そのことに関する論理を解説している教科書は、私の知る限り、朝永教科書を除いて、少なくとも日本語では彼の教科書を除いて存在していないようです。量子力学の論理に関わってウン十年経って、最近になって改めて朝永を読んで(特に第一巻)、リドベルグ=リッツ定理の狂気を感じています。質問者さんも私と共鳴して頂けると嬉しいです。ありがとうございます。
朝永先生の本は40年前に買った『量子力學』(『量子力学』ではありません)を後生大事に持っています。
やはり朝永先生は凄いのですね。
cyototuさんと同じレベルの理解が出来るとは到底思えませんが、いつかは挑戦してみたいと思います。
No.2
- 回答日時:
こんにちわ。
最近は、日本人が書いたいろんな書籍がでていますね。
その昔は、洋書の翻訳版か、「定番のこれ」っていうパターンだったのですが。
(挙げられている JJサクライ、朝永、小出はその類ですね。)
以下のような書籍があります。
・SGCライブラリの量子力学関連(3つか 4つほどあったと思います)
・現代量子物理学―基礎と応用(上田正仁 著:培風館 )
・新版 量子論の基礎(清水明 著:サイエンス社)
私自身が以前より量子通信に興味があって、漁った書籍の一部です。
(すべて買っているわけではないのですが)
先に挙げられている書籍とは、また違った切り口で面白いのではと思います。
ご参考になれば幸いです。
ありがとうございます。
新版 量子論の基礎(清水明 著)を立ち読みしてみました。
著者が頭に納まりきらない想いをぶつけているような感じでした。
様々な論評が出来るくらいのレベルだと、この本は面白いでしょうね。
No.1
- 回答日時:
ブルーバックス的ですが、私は、
「量子の道草」(http://www.nippyo.co.jp/book/4134.html)
を読んで、量子力学がわかったような気になった。
行列力学、波動力学、経路積分量子化とかあるが、確率量子化が一番自然に思える。
近くの書店で立ち読みしました。
物語的には中々興味深いものと推察しました。
ただ今回は演習問題を解きながら理解を深めたいと思っていますので、ご推薦の本は傍らにおいて頭を休めるつもりで読んで見たいと思います。
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