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No.3
- 回答日時:
資源産地に近いことは、近代的産業の立地を説明するうえであまり有効ではありません。
そのことは、我が国の鉄鋼や自動車産業の例を見れば明らかで、市場にどれだけ近いかが重要になってきました。航空機産業は、典型的な組立型産業です。ボーイングの場合も、シアトルは機体組み立て工場で、エンジンを始め主要部品はそれぞれ世界的企業の製品です。たとえば、エンジンはGEまたはロールスロイス社の製品です。
最新のB787の場合、機体でさえボーイング自製社の割合は35%で、日本企業3社(三菱、川重、富士重工)の製作割合と同じです。ボーイングと市場を二分するエアバス社も、ヨーロッパ各地で機体を分割生産しています。
こうした立地自由工業の場合、前から工場や付帯設備があり、従業員が定着しているからという立地慣性が最大の要因でしょう。たとえば、ボーイング社は試験飛行や部品運搬専用機のため3000m級滑走路を持っていますが、これを捨てて新しい立地に移るのは大変です。経済学で言うサンクンコストです。
ただし、市場から遠いのは事実で、このため10年ほど前、本社をシカゴに移しました。
http://www2g.biglobe.ne.jp/aviation/move.html
今ひとつの要因は、航空機産業が生産コストに鈍感な軍需産業であることに求められます。軍需産業に取っては、性能と確実性が大事で、民需と違ってコストにこだわりません。資源産地から遠く、コストの比較優位で劣る立地であっても、要求される性能を満たしていれば充分です。ボーイングの場合、大型の軍用機(B17,B29,B36など)で養われた技術を民生部門に応用してジェット旅客機で成功しました。
シアトルはまた、マイクロソフト、GOOGLE、スターバックなど急成長企業の本拠でもあります。任天堂アメリカ本社もここです。シアトル育ちの私の友人の話では、シアトルは雨が多く、赤ん坊は雨傘をもって生まれてくるそうです。なぜ、こうした田舎に成長企業が育ったのか、これも興味のある課題です。
No.2
- 回答日時:
そこに、港と、森林があったから。
船の基本は木製です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A3%85%E7%94%B2% …
戦艦でようやく20世紀の初頭に総鉄甲船技術が確立します。それまでは木製の船に鉄板を張っていたわけです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%82%B7% …
経済のところで ちゃんと 木材産業がリストアップされています。
温帯雨林気候という、世界でももっとも雨の多い地域でもあるので生産性も高い。
飛行機を作るには、機体を作る必要があり、その技術蓄積がシアトルにはあった。しかも木材が豊富。
現在は木製の飛行機はほとんどありませんが、20世紀初頭の飛行機黎明期においては、木材の存在と木工技術の蓄積は、飛行機作りでは重要なファクターだったのです。
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