この人頭いいなと思ったエピソード

暗黒エネルギーとは?

NHKをみていたら、暗黒エネルギーについての番組をやっていましたが、今ひとつよくわかりませんでした。

・暗黒エネルギーとは?
・暗黒物質とは何が違うのか?
・この暗黒エネルギーによって、今までの天文物理学が変わってくるのか?

以上のどれでも、お答えを貰えれば嬉しいです。

A 回答 (4件)

下の写真がダークマターを見るという装置なんだそうです。


ダークマターというのは、「暗い」というより「見えない」というのに近いんじゃないかと思うんです。

われわれは古来、宇宙を可視光で観測してきました。
ところが光で見ることができるのは宇宙の一部にすぎないことがわかってきました。
銀河の運動を説明するには、星の見えないところに見えている物の質量よりはるかに大きな質量が必要になります。
どうもダークマターは見えている物質の5倍は質量があるんじゃないかと思われています。

この装置はニュートリノの研究でノーベル賞に輝いた小柴先生のカミオカンデと同様に岐阜県神岡鉱山の地下1000メートルに設置されます。
今年の4月に完成し、夏からダークマターの観測を開始しています。
ニュートリノも普通の物質と相互作用をほとんど持たないという意味では、ダークマターに近いです。
ニュートリノは常に地球に飛んできていますが、地球やわれわれの体を素通りしています。
何兆分の1かがカミオカンデの純水の分子と相互作用をして、3日に1回くらいチカッと光るわけです。
ニュートリノは質量がゼロと思われていましたが、じつはわずかに質量があるようです。
しかし、ダークマターの正体にしては軽すぎます。
ダークマターの候補と言われている未発見の粒子があります。
「ニュートラリーノ」は名前がニュートリノに似ていますが、「超対称性理論」によれば陽子の数十倍の質量があると予言されています。
このニュートラリーノはニュートリノ同様ほかの物質と相互作用を持たないので、やはり地球やわれわれの体を通りすぎています。ところがごくまれに原子核に衝突することがあります。
642のセンサーがあり、液体キセノンの中に沈められて未知の粒子がキセノンの原子核に衝突したときに発生する光を捕らえるものです。

ハッブルが宇宙の膨張を発見するまで宇宙は同じ状態が続く「定常宇宙」と考えられていました。
しかしながら、宇宙は天体の重力で収縮するはずです。そうならないのは、何らかの斥力があるに違いないと考えたアインシュタインは宇宙方程式の中に未知の斥力「宇宙項」を想定しました。
ところが、宇宙が膨張していることがわかり、アインシュタインは「宇宙項」を「人生最大の誤り」と認めました。
この宇宙の膨張は宇宙の質量次第で、ブレーキかかかって収縮に転ずるか発散するかが疑問でした。
ある種の超新星は絶対的明るさが分かっており見かけの明るさとの比較で距離がわかります。
これによって、同じ種類の超新星を比較すると遠くの超新星では昔の宇宙の膨張速度がわかります。
宇宙全体が膨張しているので、遠い天体ほど速く遠ざかるのは速いのですが、たとえば1光年の長さが時代によってどれだけ膨張率が違うか測定したのです。
驚くべきことに、宇宙の膨張にはブレーキがかかるどころか更に加速していることがわかりました。
それに宇宙の膨張を加速させているエネルギーは何なのか謎です。
このエネルギーはダークエネルギーと呼ばれます。
じつはダークエネルギーは数学的には宇宙方程式の「宇宙項」と同じなのです。
アインシュタインがあと100年長生きしていたら「結果オーライで正しかったじゃないか!」と居直れたものですが残念でした。
「暗黒エネルギーとは?」の回答画像4
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NHKの番組を見ていられたのなら、あの中で「将来(斥力)が(引力)を上回って物がすべてバラバラになる。

」という部分があったと思います。

これはビッグリップと呼ばれ、今の宇宙方程式の中の「一つの解」として存在するものです。これは暗黒エネルギーの密度が時間とともに増加して来る場合におこります。

このときは万有引力定数が見掛け上次第に減ってくるという観測結果がなければなりません。

今のところそのような兆候は見えていませんので、我々の寿命あるいは人類に寿命にはあまり関係しない領域の事だと思います。

いまスイスとフランスの国境付近にある超高出力の加速器で重大な実験が行われています。この結果次第では「暗黒物質」の方の正体がわかるかもしれません。ここ一年から二年で実験結果の分析が出来、新しい発見がある事でしょう。

今までの素粒子論、宇宙論に大きな影響を与える結果が出て欲しいと思っています。
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こんにちは。



名前が紛らわしいですが、暗黒物質(Dark Matter)と暗黒エネルギー(Dark Energy)は別のものです。
暗黒物質は重力と似て、引力を持っています。
一方、暗黒エネルギーは、斥力(引力の逆)を持っています。
私達の宇宙のエネルギーの内訳は、物質がたったの約4%、暗黒物質が約23%、そして、暗黒エネルギーが約73%です。

>>>この暗黒エネルギーによって、今までの天文物理学が変わってくるのか?

もう現在進行で変わっています。
宇宙の膨張が発見されてからしばらくは、膨張速度は徐々に遅くなるだろうと考えられていました。
ある時点から引力によって膨張が収縮に転じ、ビッグバンの逆のこと(ビッグクランチ)が起こるとも推測されました。
しかし、近くの銀河と遠くの銀河の観測と比較を行った結果、遠くの銀河のほうが速く遠ざかっていることがわかりました。
つまり、膨張は減速するどころか加速しているのです。
そうなるためには、斥力を持った何かが必要となります。
それが、暗黒エネルギーです。
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