No.4ベストアンサー
- 回答日時:
いろんな説がありますが、私の知っているのを一つ挙げます。
CDが出てくるちょっと前の話です。
デジタル音楽(PCM)というものが世の中に出始めたのは'70年代ですが
この時、サンプリング周波数をいくつにすべきなのかは、
人の聴覚的な感覚に左右されるので、工学的や数学的には決められませんでした。
欧州ではサウンドマイスターなどがブラインドテストなどを通じて32kHzを主張していました。
そしてとりあえずこの値を叩き台としました。
さて、実際にアナログ音をA/Dコンバータにかけデジタルデータを作成したとして
何に記録したらよいでしょう。
当時それほどの高密度データ記録を行え、かつ容易に入手可能な機械の代表は
ヘリカルスキャンを採用したビデオデッキでした(高価でしたが)
そこでソニーは自社製のUマチックに記録する事にしたのです。
Uマチックとは'70年頃に登場したソニーのビデオテープレコーダです。
このUマチックに、映像の代わりにデジタルデータを記録するのですが
ご存知の通り、ビデオデッキはリニアに記録しているのではなく
磁気テープ上に、細い線状の領域を斜めに数多く並べ、
1本の細い線に1フレーム(1画面)のデータを記録しています。
従って、この細い線が物理的に記録する最小単位になります。
では、この細い1フレーム分を記録する領域に、
何サンプルのデジタル音楽データが記録出来るのでしょうか?
ビデオデッキの水平周波数は15750Hz(30*525)です。
ヘリカルスキャンは回転ヘッドの切り替えタイミングが垂直同期信号付近にあるので
安定動作のため、適当なマージンをとってこの部分に記録するのを避けています。
数値的には垂直ブランキング付近の上下を総数35本を避けています。
35本にしたのは、(525/15)で割り切れる数だったからそうです。
つまり全体の1/15をマージンとしていたという事で
525-35=490ラインにデジタルデータが記録出来る事になります。
細い1フレーム分を記録する領域に
1サンプルを記録すると仮定すると(490/525)*15750*1=14700
2サンプルを記録すると仮定すると(490/525)*15750*2=29400
となり、2サンプル以下では欧州の要求した32kHzを下回ります。
そこで3サンプルを記録する事にして(490/525)*15750*3=44100
から44.1kHzが生まれました。
そしてそのサンプリング周波数を採用したPCMレコーダが、
記録手段としてビデオデッキを流用する事を前提に
アタッチメントという形で発売されました。
ちなみに同時期に日本コロンビアが発売したPCMレコーダは、
上記のマージン領域も全て記録用にしていまししたので
(525/525)*15750*3=47250
という、これまた中途半端なサンプリング周波数になっています。
ソニー=44100Hz、日本コロンビア=47250Hz ですね。
ソニーは44100Hzのデコーダを量産しましたので、提唱したCDの規格もそのようにしました。
もし仮にCD規格が日本コロンビアから出ていたとしたら、CDのサンプリング周波数は
47.25kHzになっていたかもしれませんね。
その後、DATの時代になり、当時32kHzを主張していた欧州に配慮して
48kHz/32kHzを策定しました。48kHzは32kHzからの変換が容易なためです。
余談ですが、もう一つの代表的な中途半端規格数である
カラーTVの29.97frameですが、途中を省略しますが
4500000/286/525=29.97・・・
からきています。
No.3
- 回答日時:
サンプリング定理というものがありますが、
その定理では、
信号の周波数の最大に対して2倍以上の周波数の信号でなければ、
サンプリングすることができないということです。
44.1kHzの値に関しては、色々と言われ方がされておりますが、
ベートーベンの9番をCD化するときに、その機器の都合上、44.1にした。
ということらしいです。
しかも、そうすることで、容量に関して都合が良かったということでした。
さらに、人間の可聴域帯をギリギリサンプリングすることができる周波数でした。
まぁ、偶然でしょうな。
No.2
- 回答日時:
はじめまして♪
当時のPCM理論ではサンプリング周波数の1/2まで記録出来ると考えられていました。
そこで、人間の可聴帯域とされる高域上限の20KHzを記録する為に40KHz以上で、録音時のハイカットフィルター(上限以上の周波数成分は折り返しノイズになるため)から1割り増の22KHzを考慮し、推奨発進素子の分周率から選定されました。
当時の考え方と実際の技術限界から生まれたものですね。
のちの、DATはCDをコピー出来ないように整数倍のサンプリングを避けた仕様になて居ます。
同じサンプリング対応したMDは音声圧縮が前提で、全く同じコピーが出来ないという前提で登場してますが、当時の欧米で日本製のCD録音機が販売されていました。
(日本国内だけ、著作権保護団体がクレームを付けたため、プロ機以外は販売されず、民生用機器は日本マランツが製造してオラダのフィリップス社ブランドが口火を切って日本販売開始です。)
オランダのフィリップス社はカセットテープの規格を、SONYはすでに劣勢だったβマックスを教訓として、フィリップス社と共同開発と言う形でCDを造りました。
まぁ、歴史背景から、こんなところでしょうかね。
No.1
- 回答日時:
CDの開発当初の最長記録時間は74分42秒で、第九が入る長さとして
決められたという話は有名です。
規格化する際は容量先行で、この分数が収められる中で音質を保てる
フォーマットとして16bit 44.1kHzというものに決まったのです。
ですから周波数的にきりがいいかどうかは関係ありません。
ソニーのCD開発談をみると詳細がわかります。
「「レコードに代わるものはこれだ」 <コンパクトディスク>」
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/CorporateInfo/His …
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