お世話になります。
吸収合併により勤めている会社が解散します。
雇用は新会社が承継することが前提であり、これから合併に向けて具体的協議がされるのですが、労働条件に関して言えば、これまでの勤続年数は引き継がれるものの賃金が下がるのは間違い無いようです。また、社風も大きく違うために統合されることを拒む者が多くおります。そうした中で、会社は組合側に対して「十分に協議し、説明はするが、行くか、辞めるかは個人の判断であり、最終的には各人から同意書をとって意思確認をする」と言っています。何だかんだ言ったって最終的には個人の判断であり、吸収されて会社が無くなるだから賃金が下がっても仕方ないと思う反面、具体的なものが示されない内に「同意書をとって・・・」というのは乱暴な気がしています。
(1)吸収合併され、新会社に行くにあたり個人の同意書が必要なのでしょうか?(同意書への署名は強制されるものでしょうか?)
※署名をしたら無条件で不利益な労働条件を認めるような気がしています。
(2)もし、辞めた場合は自己都合による退職となるのでしょうか?
(3)吸収合併ですから、新会社が労働条件等も含め包括承継すると思うのですが、その事の説明を怠り、労働条件が不利益であることを承知で同意書を持ちだすと言った会社説明に違法性はないのでしょうか?(会社にとって面倒なこと、不利益なことはあえて説明する必要はないのですか?)
※もっとも、具体的説明はこれからなので会社も一般論を言ったのだと思います。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
#2です。
コメントありがとうございます。念のため、別の切り口でコメントをしておきます。
合併といったことを無視をして、単に「変更解約告知」という視点だけで考えたときに解雇になるおそれが強くなるかもしれません。
「変更解約告知」についての参考資料はこちら。
独立行政法人労働政策研究・研修機構
http://www.jil.go.jp/hanrei/conts/071.htm
茨木労働局
http://www.ibarakiroudoukyoku.go.jp/soumu/qa/sai …
ただし、「大阪労働衛生センター第一病院事件」の判決においては、下記のような視点から変更解約通知に否定的な考えを示してもいます。
・変更解約告知とは新たな労働条件による再雇用の申出をともなった雇用契約解約の意思表示であり、労働条件変更のために行われる解雇であるが、労働条件変更については、就業規則の変更によってされるべきものであり、そのような方式が定着しているといってよい。
・変更解約告知を認めれば、労働者は新しい労働条件に応じない限り解雇を余儀なくされ、厳しい選択を迫られることになる。
・再雇用の申出が伴うということで解雇の要件が緩やかに判断されることになれば、解雇という手段に相当性を必要とするとしても、労働者は非常に不利な立場に置かれることになる。
・「本件解雇の意思表示が使用者の経済的必要性を主とするものである」以上、その実質は整理解雇にほかならないのであるから、整理解雇と同様の厳格な要件が必要であると解される。
この判決が指摘するように、もし解雇が至ったときに言えることは、労働者側に解雇事由が直接発生しているのではなく経営上の理由で解雇している以上、実態は「整理解雇」であることにかわりないところですから、結局のところ整理解雇の視点で考えればよいのではないかとも考えます。
また、労働条件の変更も労働者側からの事情ではなく、経営上の理由によるものなのですから、その点については#2で書いた部分につながるかと思います。
社団法人 全国労働基準関係団体連合会 労働基準判例検索
http://www.zenkiren.com/jinji/hannrei/shoshi/071 …
No.2
- 回答日時:
はじめまして。
そもそも、その同意書というのは、(1)吸収合併されたら、吸収した会社との労働契約を契約を結ぶことに同意する、又は、労働契約が承継されることに同意するという趣旨のものなのでしょうか? それとも、(2)単に労働条件の変更に同意するという趣旨のものなのでしょうか?
「具体的説明はこれからなので」と言っているので、一口に同意書といっても何を意図するところかがわからないとコメントが難しいと思います。
吸収合併と限定しているので会社法第750条第1項「吸収合併存続株式会社は、効力発生日に、吸収合併消滅会社の権利義務を承継する」に基づき、吸収した会社が労働契約の承継をするものです。
よって、事業譲渡といったものとは違い権利や義務を部分的に承継するわけではなく、吸収合併ならすべてを承継するわけで、労働者の同意があろうが無かろうが労働契約の相手は吸収した会社に代わるのであれば、(1)の同意書をとることにそもそも意味がないと考えます。
また、当然に労働契約が承継されている以上、自分から辞めるといえば自己都合による退職です。
ただし、吸収した会社が労働契約の承継をするとは現状の労働条件をそのまま承継することですから、賃金を下げるといった労働条件を変更するまでを意味していません。切り離して考える必要があります。
その点で、冒頭に書いた(2)の趣旨の同意書をとるつもりであり、労働契約法第9条や第10条により労働条件の変更が無効だと言われないようにしたいのであるなら、事前の説明や労働組合や労働者の過半数を代表する者との協議などが不十分のままに同意書をとっても、労働者が問題なく利益の考量して同意したものと言えませんから証拠としての価値がないかと思います。
「会社にとって面倒なこと、不利益なことはあえて説明する必要はない」ことはなく、していなければ後々無効を求められるリスクを背負うことになります。
なお、労働条件の変更により、「賃金が、 当該労働者に支払われていた賃金に比べて85%未満に低下した (又は低下することとなった) ため離職した者 (当該労働者が低下の事実について予見し得なかった場合に限る。)」という雇用保険の特定受給資格者の要件にあてはまるときなどは、自己の申し出によって退職したとしても給付制限がつくことはないかと思います。
参考にしたもの
労働政策研究・研修機構
http://www.jil.go.jp/rodoqa/14_sosiki/14-Q02.html
http://www.jil.go.jp/rodoqa/05_kisoku/05-Q04.html
福島県労働委員会
http://www.pref.fukushima.jp/roui/roushitoraburu …
ハローワーク・インターネットサービス
https://www.hellowork.go.jp/insurance/insurance_ …
ありがとうございました。
私的には、koutsuuseiriさんにご回答頂いたとおりではないかと思うのですが、yamato1208さんのご回答と全く違うものであり、どっちが正しいものか判断がつきません。
No.1
- 回答日時:
合併吸収される以上は、先方の就業規則に従うしかありません。
(1)
吸収でも、新規雇用になりますから、雇用契約の面と違う就業規則での雇用ですから、同意書を求めるのは違法ではありません。
>※署名をしたら無条件で不利益な労働条件を認めるような気がしています。
何を根拠で、不利益というのかわかりませんが、納得できないならば、再雇用を拒否するしかありません。
受け皿会社が、雇用規則・収入を決めるのは問題はありません。
今の会社にある組合も、解散となれば何もできません。
納得できないとして、署名を拒否しても相談者さんの自由ですが、これを理由に再雇用見送りとなっても違法ではありません。
(2)
自己都合ではなく、合併吸収での解散ですから自己都合ではありません。
(3)
今の段階では、説明がなくとも違法ではありません。
今後の話し合いで、条件開示されればいいのですから。
ありがとうございました。
私のこれまでの見解とは違うものなのですが、yamato1208さん回答が現実的なような気がしております。でも、本当にそうなのでしょうか?
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