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微細形状部まで溶融樹脂を充填させて転写率を上げるには、樹脂温、型温、射速を上げるのは、流動性を上げるという意味で理解出来るのですが、保圧を上げると転写率が上がるのがイマイチ理解出来ません。

イメージとしては、押し込む力(保圧)が大きくなる為、微細部まで樹脂が押し込まれ、充填率が上がるという考えでよいでしょうか?
宜しくお願いします。

A 回答 (1件)

充填率が上がるため転写率が上がると言う結論は正しいのですが、


その過程はより詳細に考えてみる必要が有ります。

<樹脂温、型温、射速を上げるのは、流動性を上げ>細部に樹脂が流れ込むのを
助けるために、転写率が上がります。

しかし、溶融樹脂は樹脂温と型温が高いと固化時の成形収縮が大きく、正確な
転写にマイナスの影響も及ぼします。
結晶性樹脂の場合、この影響による転写性の低下は顕著です。
これは型表面に接触した部分が固化しても、キャビティー内部の芯の部分は溶融状態で、
遅れて固化しようとします。つまり、体積減少が起こり、表面部分を内側に引っ張ろうと
します。これは表面のヒケとなり、表面パターンの歪み、つまり転写性の低下となります。
これを避けるために、まだ芯が固化(ゲートがシール)する前に、保圧を効かして
芯部の体積収縮を補う分の溶融樹脂を補充し充填します。
その結果、ヒケの無い、表面パターンが歪まず保持された成形品表面となります。

射速を上げるのは流動性を上げると言うよりは、溶融樹脂が低い温度の金型に触れ
固化する前に充填を完了しようと言う意味が強いと思います。
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この回答へのお礼

お答えありがとうございます。

自分が思っているよりも、射出成形は奥が深いんですね。
将来的にも成形に関する技術者になりたいと考えてるのでもっと精進していきたいです。

お礼日時:2011/06/24 12:21

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