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アルミニウムの代表的な合金にジュラルミンなるものがあるらしいですが、

「時効効果、あるいは析出効果と呼ばれる現象で、航空機の構造材に適した性質を持つ。」
と辞書にあったのですが、時効効果とは何ですか?
また、それが航空機の構造材としてどういう意味で適している
のでしょうか?

高校化学までの知識でわかるようにご説明していただけると
ありがたいです。よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

こんにちは。

ちょっとだけ詳しく調べました。

金属は2種類以上のものを混ぜ(混ぜた物を合金といいます)、熱処理によって強靭なものを作ることが可能。

ジュラルミンは、アルミにCu約4%,Mg0.2~0.8%を合金したもの。

約500℃に熱すると、CuとAlは固溶体(凝固後も溶けあっていて、高倍率の顕微鏡で見ても両金属が区別できず1相に見える状態)となり、そこから急冷すると、固溶状態を常温まで保つことにより、強靭な組織となる。(焼入れに似てますが、溶体化処理といいます)

(ゆっくりひやすと、CuAl2,Mg2Siを生成(析出)し、2相か3相になり、強靭にならない。)

しかし、1相は安定した状態でなく、やはりCuAl2,Mg2Siの相が共存する状態が安定するそう。常温に長時間放置するか、温度を上げるとこれらが析出し安定する。
常温に長時間→自然時効
少し温度を上げ、早める→人工時効

航空機に適するのは#1eliteyoshiさんの仰る通りと思われます。
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この回答へのお礼

なるほど・・・。

私は東京化学同人の化学辞典で調べたのですが、そこまでは
載っていませんでした。

凝固後も溶け合うとはこれもまた不思議ですね。
(これだから化学は面白い。)

ありがとうございました。

お礼日時:2003/10/22 15:54

時効効果→時効硬化


析出効果→析出硬化
ではないでしょうか?

まず、時効とは材料の性質が時間の経過とともに変化する事です。
時効硬化について、例えばジュラルミンの場合、焼き入れ(加熱してから急冷すること)したあと、常温で放置しておくと時間の経過とともに硬くなります。このことを時効硬化といいます。

また、ジュラルミンが航空機の構造材に適している理由は色々ありますが、一番の理由は密度が鋼と比較して約3分の1(つまり軽い材料と言うこと)なのに強度は鋼に匹敵するということがあります。航空機は軽量化が重視されますからね。

参考URL:http://www.tdk.co.jp/tjdad01/dad00052.htm
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この回答へのお礼

>時効効果→時効硬化
析出効果→析出硬化
ではないでしょうか?

すみません、おっしゃる通りでした。

常温で放置しておくと時間経過とともに硬くなるとは
また不思議ですね。

それから航空機材に使われる理由がとてもよくわかりました。
ありがとうございました。

お礼日時:2003/10/22 15:51

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