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スピーカーのスペックに 空隙磁束密度と総磁束が記されていることが多いのですが。スピーカーの振動に直接関係があるのは空隙磁束密度だと思いますが、総磁束はスピーカーの性能とどんな関係があるのでしょうか。

特にウーハーの設計の上で総磁束が大きい割りに空隙磁束密度が小さい
総磁束 320,000maxwell
磁束密度 9,950gauss
その逆
総磁束 280,000maxwell
磁束密度 11,100gauss
それぞれがあります。もちろんもっといろいろあります。
私としてはなるべく感度のよいウーハーを選んで大型の密閉箱に入れて感度100db/w/mを超えるくらいのシステムを作りたいと思っています。
ショートホーンやバックロードホーンはあまり好きではありません。
新旧を含めてよさそうな38センチウーハーを物色している次第です。

A 回答 (4件)

磁束密度は物理的制動力と関係しますが、


振動板の強度や分割振動の問題もあり、制動が強いほど正確で音が良いとは言えません。
程ほどのバランスが良いのです。過制動も音を悪くするという事です。
また、振動板の重量や面積・コイルの密度・ダンパーなど位置を保持する機構によっても運動量が変わりますので、磁束密度と能率を一律に比較することはできません。
強度が充分で、同じ大きさ・同じ素材同士では、磁束密度が高いほうが源信号に忠実であろうという事は推測できますので、特に振動板が軽くて強いホーン用ドライバーで磁束密度を公表して競争した時代は有ります。

gauss=maxwell/cm2 の関係がありますので、gaussに対してmaxwell比が大きいものは、磁気回路ギャップの断面積が大きいという事に成ります。
断面積には、ボイスコイル径とプレートの厚みが関係します。
プレートの厚みが同じでもボイスコイル径が大きければgauss対maxwell比は大きくなります。同じマグネットであれば磁束密度は小さくなります。
同じボイスコイル径で同じマグネットなら、プレートの厚みが大きいほど磁束密度は小さくなります。

ウーハーでgaussやmaxwellを競うのは、古いスピーカーやPAなど業務用に多いショートボイスコイルの製品に限られるだろうと思います。
ロングボイスコイルは、プレート厚よりボイスコイルの巻き幅が広いものを言い、有効に働くのは常にボイスコイルの一部分(プレート厚)だけになります。従ってワット数あたりの能率も低くなります。
ショートボイスコイルでは、逆でボイスコイルが有効に動けるのはプレートの厚みの範囲内いという事になります。
感度とプレート厚は一致しませんが、プレート厚と最大音圧には相関関係があります。プレートの厚みを超えて直線的な運動はできませんので。
これは、総磁束と磁束密度だけでなく、ボイスコイル径という要素がなければ比較ができません。
例に出された両方のスピーカーのボイスコイル径が仮に5cmとすれば
総磁束 320,000maxwell はプレート厚2cm
総磁束 280,000maxwell はプレート厚1.6cm
という事になるでしょう。
振動板の強度や耐熱などに問題が無いいう条件で、プレート厚のあるスピーカーは大音量を入れてもクリアーな音のまま大きくなりますが、プレート厚の薄いスピーカーだとある時点で歪みが急増して音量のわりに煩いし分解能の無い音に成ります。
一方、ロングボイスコイルのスピーカーでは、コイルの巻き幅が最大音圧を決定しますので、総磁束は意味の無いものになります。一般家庭用スピーカーとかBOSEのスピーカーで総磁束という言葉は聴かないでしょう。

以上が、『総磁束はスピーカーの性能とどんな関係があるのでしょうか。』という質問の答えになります。
磁束密度とスピーカーの能率の関係は、何倍も違えば違いは出ますが、9,950gaussと11,100gaussの僅かな比で差が出るものではない。としておきます。
能率を求めるなら、カタログで見るべきところは、素直に100d/w/mの箇所ですね。
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この回答へのお礼

スピーカーと総磁束の関係についてはおかげでよく分かりました。ありがとうございました。ところで私がいろいろ過去のウーハーの能率を調べていると明らかに測定条件と言うか規格が違うので比較が難しいことが分かりました。昔は1メートルではなく50センチの位置での測定値では無かろうか。また最新では(2.83V@1m)となっていますね。いろいろ調べた結果アルテックの515シリーズが能率としてはよさそうです。面白いのはガウスの38センチウーハーは全部同じ磁気回路になっており振動部の等価質量の重さで能率が決まっているようで分かりやすい。とにかくあわてずに安くてよい38センチウーハーを見つけるつもりです。一番正鵠を射た答えでした。感謝しております。

お礼日時:2012/06/10 21:51

その科学的解説がここにあります。


これを読んでいただければ単純にそれらの値が大きいほうがよいということでもないということがわかります。
「結局磁気回路の設計が適切であれば、ギャップに発生する磁場の強さはポールピースの構造と材料で決まり。永久磁石に何を使うかは直接性能には関係しない。」と言うのがここの結論です。

昔に比べれば比較的簡単に強力な磁石が入手できるので、此の点で昔のほうがよかったと言うのはないと思います。
それよりも大出力アンプとの組み合わせでいかに低音部を十分に自然に出すかと言うことで今のウーファーの設計が出てきていると思います。
昔(30年以上前)の製品は確かに高能率でしたが、その代わり50Hz以下の重低音を十分出だすのは無理がありました。今の製品は箱さえしっかりしたものであればこれが可能です。
ちなみに私は38cmウーファーを約200リットルの箱に入れたものをスーパーウーファーとして使っています。
アンプでブーストして低音を出すと本当に壁が振動します。

オーディオの科学
フェライト磁石かアルニコか?
http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/magnetc …
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この回答へのお礼

ほかの方に書いたお礼の中で私が始めに検討していたバックロードホーンは割合簡単に100db/w/mの能率を得られると思っていた。ところがどうしてもホーンくささがとりきれないような感じです。その昔、高城重躬氏(私にはカリスマ的存在、あまり好きなタイプではなかったが、)が低音用スピーカーをホーンにするときコンクリートで作ったのは有名な話で、氏の説だとホーンはストレートに限る、徹底したデッドニング、強力な(磁力を持った)ドライバーが必要。いまさらながらそのとおりだと言うことが分かった。中高音なら何とかなりそうっですが、低音用は木製の折り曲げホーンではどうしようもなさそうです。とにかく私もよさそうな38センチウーハーで大きめの密閉箱に入れることにします。いろいろお教えいただきありがとうございました。

お礼日時:2012/06/10 20:41

物理の問題ですね~


電磁気学はもう十数年やってないので、高校の物理レベルの話しか出来ません。

総磁束は磁石の種類(フェライト、アルニコ、ネオジム)と磁石の直径で決ります。磁石の厚みを増しても磁束はあまり増えません。

空隙磁束密度 =(総磁束-漏れ磁束)÷ 磁気ギャップの磁極の面積

磁気ギャップの磁極の面積 > ボイスコイルの円周 ×(ボイスコイルの幅 + 振動板の最大振幅)

簡単に言えば、磁石が同じならボイスコイルの直径が大きいと磁束密度は小さくなります。
ちなみにボイスコイルに働く力(F)は、磁束密度(B)、巻線の長さ(L)、電流(I)とすると

F = I × L × B

なので、磁束密度だけ考えてもダメなんですね。
例えば、コイルの直径を大きくすれば、Bは小さくなりますが、同じ回数コイルを巻けばLは大きくなるので、Fは小さくなるとは限りません。
それ以外にも、機械的強度の問題とか慣性力とか色々な条件が複雑に干渉しあってユニットの特性が出るので、素人が専門的な数字見ても意味無いですね。
私はユニットのスペックを見るとき磁気回路の数字は全く見ません。
単純に大きな磁石は好きですけど(笑)
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この回答へのお礼

No.1回答者:metannetan様に対するお礼の続きになりますが
38センチのウーハーを効率の面だけ調べると、意外やフルレンジのスピーカーのほうがよい数値のものが多く、いったいどうなっているのかという疑問がわいてきました。
スペックだけで判断しても意味はないことは十分わかっているのですが、アンプの負担は効率によってずいぶん違うはずなので、音の質より効率でと思っているのです。
さてオーディオ用38センチウーハーとして現在販売されているのは、日本ではFOSTEXくらいで(ひょっとしたらカーオーディオ用があるかも)現流品の新品で選ぶのはあまり選択の余地がないのは寂しい限りですが、幸い私は貧乏人ですから(笑)ヤフオクあたりの中古品を狙っているのです。
ところで低音再生の場合スピーカーの重さは大切であながち磁石の大きさは重量面から無視できないかもしれませんよ。
難しい理論を分かりやすく解説いただきありがとうございました。
とにかくがんばってよさそうなウーハーを見つけます。

お礼日時:2012/06/10 15:51

ボイスコイルと磁石の空隙は少ないほど感度は良く成りますが、コーンやダンパーの僅かなひずみで接触し、ビビリの原因に成ります。


スピーカーの総磁束を大きくする事で、ボイスコイルと磁石の空隙を多く取りビビリの原因を無くしているという事ではないでしょうか?

最近では、38センチウーハーの感度の良い物は無いと言って良いでしょう。
今は、半導体の進歩で、大出力のアンプが簡単に出来、感度の悪いスピーカでもパワーで鳴らすので、以前のように繊細で感度の良いスピーカーを作らなく成りました。
私も、大型ステレオ時代のスピーカーをリサイクルショップなどで探しました。
私はセンターウーハーは好みませんが、相性の良いスピーカー数を増やす多チャンネルは、スピーカー同士の高調波でステレオでは聞こえなかった音が聞こえてくるから不思議ですね。
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この回答へのお礼

一番早く的確なご意見を頂ありがとうございました。
実は今使っている90db/w/mのスピーカを自作のものに変えようと思って、一番の目標を能率のよさに絞って計画を練っています。一番初めに考えたのはバックロードホーンでFOSTEXや古いコーラルのフルレンジの16から20センチ(意外と密閉箱での効率がよい)を使って作ろうと思っていました。たまたまYouTube でバックロードホーンや高級スピーカーの音を聞いていたら(そんなもので比較するほうがおかしいかも)やはり38センチを大型ボックス(たいていバスレフ)に入れたものが一番よいと思ったのです。
そこで新旧を含めて38センチのウーハーを調べていくうちにそれぞれ効率が違い、何が原因なのかわからなくなってしまったのです。おかげで参考になりました。ありがとうございます。

お礼日時:2012/06/10 13:50

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