
前回はあまりにいい加減な質問をしてしまい大変失礼しました。御指摘下さった回答者様にはお礼申上げ、回答に窮した閲覧者様方にはお詫び致します。
本題でありますが、慣性力についての教科書の記述は、
加速度aで等加速度直線運動する電車内に、糸で吊された質量mのおもりがある。これを次の二つの場合
(1)電車の外に静止している人が運動している電車内のおもりを観測する場合
(2)電車内で、電車と同じ加速度運動している人がおもりを観測する場合
では、おもりの状態が違って「見える」とのことで、
(1)の観測者は、糸の張力Tとおもりにはたらく重力Wの合力がおもりに電車と同じ加速度aを生じさせる、ように「見える」とのこと。
(2)の観測者には、おもりは静止しているように「見え」、このとき観測者には、重力Wと張力Tの合力maとは逆向きの力(つまり慣性力)が働いていると「考える」とのこと。
一方とある動画では、(1)と同じ状況では、おもりは静止しているように見え、(2)と同じ状況では、おもりは電車の運動の向きとは逆向きに水平移動してしまうように見える。
実際あまり電車に乗らない私ですので、特に動画(この場合対象はおもりでなく人なのですが)の、(2)と同じ状況で観測した時に対象(人)がすーっと移動してしまったのには、こんなことあるのかと思わず吹いてしまったのですが……
ここで、二つの場合における観測対象の状況が、教科書の記述と動画では逆になってしまっているように思えてならないのですが、本当のところはどのように「見える」のでありましょうか。
宜しくお願い致します。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
#2補足について
台車とともに移動する座標系では、物体は台車の進む方向とは逆向きに加速度運動をはじめる。ニュートンの運動の法則にしたがうなら加速度運動している物体には力が働かないといけないので、ある力が働いていることにして運動の法則(運動方程式)を成立させる。これが慣性力。
台車の外で静止している人は、だるま落としのように台車がするりと抜けて物体が真下に落ちるのを見る。物体には水平方向の力は働いていないので当然こうなる。

No.4
- 回答日時:
>(1)電車の外に静止している人が運動している電車内のおもりを観測する場合
これは外から見れば等加速度運動する列車という観点です。観測者は外にいて、自分が静止となります。
先のご質問での動画で言えば、加速度aで等加速度運動を始めた電車の中を移動した人は、外から見れば静止になります。等加速度運動する電車から力を受けていないため、電車から取り残されているわけですね。力を受けない限り加速されない、それが慣性の法則の現れの一つです。
糸に吊るされた質量mの重り(つり革などですね)ですと、垂直方向のmgと水平方向のmaの力を受けています。
幾何学的に考えると、重りの糸の角度θは、垂直方向を角度0とすれば、tanθ=ma/mg=a/gで、張力Tはピタゴラスの定理より、T=√((ma)^2+(mg)^2)=m√(a^2+g^2)となります。
>(2)電車内で、電車と同じ加速度運動している人がおもりを観測する場合
これは、電車内にいる観測者が自分を静止として考える場合でしょう。
突如、重力の向きが変わります(外から見れば等加速度運動を始めた)。電車が斜めになったと解釈するでしょう。つまり坂に置かれたわけです。
先の動画で電車内を移動した人については、斜めになったから、坂を滑り落ちたと解釈するでしょう。
重力も強くなります。これは電車内で自分が静止と考えている限り、理由はよく分からないでしょうけど、突然に地球の質量が増えたと解釈しておくくらいでしょうか。
この電車内で自分が静止と考える観測者が、吊るされた重りについて観測する結果は、糸が傾く角度も、張力の大きさも、外から見た観測者と一致します。
No.2
- 回答日時:
それは物体に課せられている条件が違うのだから当たり前です。
最初の重りはななめに傾いているからわかりにくくなっていますが、
電車の床にひもで結びつけられていると考えるともう少しわかりやすくなるでしょう。
最初の例では重りはひもで床に結びつけられているので、電車が動き出すとだんだんとひもが伸びて、ひもが伸びきると、その後は電車が加速している間はそのまま電車と一緒に動いていきます。
この例ではこの「電車と一緒に動いて」いる状態を説明しています。
電車と一緒なので電車の中にいる人には静止して見え、外の人には電車と同じ加速をしていると見えます。
運動の法則からすれば静止し続けるためには、かかっている力の和が0でなければなりませんが、重りはひもから張力を受けているのは明らかです。したがって加速度を持って移動している座標系では運動の法則(第一法則)は成り立っていません。これを成り立たせるように導入する仮想的な力が慣性力で、ここでは糸の張力を打ち消す力となります。
後半の例はひもで結わえずに床に物体を置いた場合で、電車が動き出すと物体は後方に動いて行って壁にぶつかります。
この例は車内で見て動いている間の説明をしています。
床との摩擦はないと考えているので、物体には力は働かず、外から見たら静止して見えます。
しかし、車内の人にとっては後ろ向きに動いているので、後方に引っ張られているようにみえます。この後方に引っ張られているようにみえる時に考える仮想的な力が慣性力です。この場合も力が働いていないのに電車の中では加速度運動をしているので運動の法則を破っていますが、慣性力はこれを形式上運動の法則が成立しているように見せかけます。
この回答への補足
慣性力と関係あるかどうかは分からないのですが、
例えば表面の摩擦がない台車の端に適当な物体を置いて、台車に物体を置いた側の向きに力を加えて等加速度運動させたとき、台車の上にある物体は何秒後かに台車の上を滑って台車から落下しますよね?
このことと慣性力は何か関係があると言えますか?
度々すいません。時間がおありでしたら、アドバイス下さい。
No.1
- 回答日時:
電車の加速が始まった直後だと教科書に書いてあるような状態にはなりません。
電車が止まっている状態から加速を始めると、初期状態では糸は鉛直方向に伸びているはずです。この状態では水平方向に働く力はないため、外の慣性系からみると水平方向には動きません。すると糸がだんだん斜めに傾いていき張力の水平方向成分が発生し、水平方向の加速度運動を始めます。糸の斜度が一定になるまでの間、加速度は徐々に大きくなっていきます。
教科書に書いてある状態は、等加速度状態になってから十分時間が経過し、糸の傾きが変化しなくなった状態でのことです。
ご回答ありがとうございます。
なるほど。同じ条件でも、タイミング次第で見え方が変わって来る、しかもほぼ真逆の状態で観測されるのですか。
実験出来ないのがネックです。
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