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C4H7OHで表されるアルコールは光学異性体を含めないと10種類存在する
らしいのですが、そこで質問です。

質問1
不飽和結合しているC原子にOH基が結合している化合物は
アルコールとは呼ばないのでしょうか?
例)CH2=C(OH)-CH2-CH3

質問2
例えば、環構造を作っているC原子に異なる官能基が2つ結合している場合、
幾何異性と同様の考え方による異性体が存在するのでしょうか?
例)

    CH2
   /|
H2C―C―OH
    |
    CH3
この構造式でOHとCH3が入れ替わったものは異性体ととらえるかどうか
ということです。

よろしくお願いします。

A 回答 (12件中1~10件)

 既に出ている回答を整理するだけになるやもしれませんが,新たな回答として書かせていただきます。



【質問1】
 御書きの様な化合物はエノール(ene + ol ⇒ enol)と呼ばれます。アルコールには違いありませんが,通常は溶液中でケト型との平衡で存在するだけであり,エノール型では単離できませんので化合物の構造を考える時には数えません。なお,α-ジケトンやβ-ジケトンの場合は下記の形の水素結合(・で示した結合)を形成して安定化するため,エノール型で存在します。これは特殊な例です。

   |       |
   C=O ――→ C=O
   |   ←―― |  ・
   C=O     C―O―H
   |       | |

   |
   C=O      |
   |   ――→  C=O・H
  HCH  ←――  |   |
   |       HC=C―O
   C=O        |
   |

【質問2】
 御書きのものには存在しませんが,下記のものなどでは環に対して置換基が同じ側にある cis 体と反対側にある trans 体の幾何異性体が存在します。

  cis 体
   HO   CH2 CH3
     \ / \ /
      C―――C
     /     \
    H       H
  trans 体
   HO   CH2 H
     \ / \ /
      C―――C
     /     \
    H       CH3

 さて,序でですので,どうやって数えたら数え洩らしが少ないかも回答しておきましょう。まず,C4H7OH ですからこの化合物の不飽和度は1で二重結合1個又は環1個を持っています。これを頭において炭素の並び方を考えます。

 鎖状では次の2つです。
            C
            |
  C―C―C―C C―C―C

 二重結合を考えると,         C
                    |
  C=C―C―C C―C=C―C C=C―C

 エノールが存在しないとして OH の位置を考えると,

  CH2=CH-CH2-CH2-OH CH2=CH-CH(OH)-CH3

  HO-CH2-CH=CH-CH3(cis, trans が存在)

  CH=C(CH3)-CH2-OH

 次に環を持ったものについて同様に考えていきます。炭素の並びは,

    C      C―C
   / \     | |
  C―――C―C  C―C

 OH の位置を考えて,

       CH2
      / \ 
  HO―CH――CH―CH3
   (cis, trans が存在)

      CH2
     / \
  H2C―――C―CH3
        |
        OH

      CH2
     / \
  H2C―――CH―CH2―OH

  CH2―CH―OH
  |   |
  CH2―CH2

 以上で光学異性体を考えないと10個になります。
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この回答へのお礼

大変参考になりました。というか解決しました!!!
rei00さんには以前にも別な質問で、何度か化学の解答を頂いたと
記憶しております。
エノールをカウントせず、環を持ったもののうち1つがシス・トランスの幾何異性を
持つと考えるとおっしゃる通り10個になります。

ありがとうございました。
スッキリしました。
また機会があったらよろしくお願いします。

お礼日時:2004/01/28 23:56

No1の回答で、「No10の12,13の分子が幾何異性体ではない」という趣旨の事を書いていましたが、まちがいでした。

すみません。

2-metyl-cycropropanol は、1位と2位の二箇所が光学活性中心ですが、
cys-2-metyl-cycropropanol と trans-2-metyl-cycropropanol は互いに光学異性体の関係にはありません。


# 「互いに光学異性体の関係にある4種類の分子」..ありえない^^;

回答No.10で解決、という気がします。
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この回答へのお礼

#10で解決ということでよろしいのでしょうか?
ちょっと私には内容が高度な気がします・・・^^;
とりあえず、もう一度考え直してみます。
ありがとうございました。

お礼日時:2004/01/28 23:48

うるさいといわれそうですが、何とか10個と言う解決を図りたいということで、No.3に立ち戻り、wolvさんNo.5の


1. cis-1-buten-1-ol(enol)
2. trans-1-buten-1-ol(enol)
3. 1-buten-2-ol(enol)
4. 1-buten-3-ol
5. 1-buten-4-ol
6. cis-2-buten-1-ol
7. trans-2-buten-1-ol
8. cis-2-buten-2-ol(enol)
9. trans-2-buten-2-ol(enol)
10. cycro-butanol
11. cycro-1-metylpropanol
および、
12. cis-2-metyl-cycropropanol
13. trans-2-metyl-cycropropanol
14. 2-methylpropene-1-ol(enol)
15. 2-methylpropene-3-ol
16. cyclopropylmethanol
とすると、全体で16個、enol型を除くと10個となります。ここで、12と13は、環の上下でcisなのか、transなのかという形で書いています。
12、13は、化学的性質もことなり異性体といえるのですが、ここでカウントする対象となるかどうか。
また、enol体に対する気持ちは同じですが、何とか10個という形にはもっていけたと思いますが、再チェックいただければ幸いです。
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この回答へのお礼

なんかスゴいことになってますね。
これを参考にもう一度チェックしてみます。
ありがとうございました。

お礼日時:2004/01/28 23:46

まことに申し訳ありませんが、またミスがありました。


2-methylpropene-2-ol(enol) など存在しえません。
また、エノl-ルの数え間違いもあり、現時点では、wolvさんNo.5の
1. cis-1-buten-1-ol
2. trans-1-buten-1-ol
3. 1-buten-2-ol
4. 1-buten-3-ol
5. 1-buten-4-ol
6. cis-2-buten-1-ol
7. trans-2-buten-1-ol
8. cis-2-buten-2-ol
9. trans-2-buten-2-ol
10. cycro-butanol
11. cycro-1-metylpropanol
12. cycro-2-metylpropanol
および、私の
13. 2-methylpropene-1-ol(enol)
14. 2-methylpropene-3-ol
15. cyclopropylmethanol
の15個であり、enol型を除くと9個ということになります。
命名法については、意味が通じればよいという考えで、合ってない場合があるかもしれません。
ここまで来ると、間違いがないというと、おこがましいのでどなたか、再チェックをお願いします。
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たびたびすいません。

No.7は、急いで入れとかないと失礼になると思い、早急に入れたのですが、ここまで来て、おそらく間違いは無いと思い、ゆっくり入力します(笑)。
enolを入れなければ、無事10個になったのですが、これらのenol型が全て存在し得ないのか、というには疑問が残ります。杓子定規に、ビニルアルコールは、存在しないことから、全てのエノールアルコールの存在を否定して良いのかということに対して疑問が残ります。というのは、特に環状の場合、例えば、フラボノールなど(例えば3-hydroxyflavone)enol体として扱われています。むしろケト体の2-phenylchromane-3,4-dioneとは、普通書かれておりません。環状と鎖状の違いはあるかもしれませんが、enol型の鎖状オレフィンも中にはあるのではないかと思いますので、異性体から除外するのはどうかなと思います(反論歓迎)。但し、試験問題は作りにくくなるでしょう。
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すいません。

たいへん失礼しました。
1-buten-1-olは、cis、transありますね。
これで、enolをいれずに10個になります(入れたら16個)。
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No.3,4です。

wolvさんと一致していたと思ったので安心していたのですが、お互い、見落とし、まちがいがあったようです。
No.5の中で、1-buten-1-olは、cis、transはなく重複しています。
挙げられていなかったものとして、
2-methylpropene-1-ol(enol)
2-methylpropene-2-ol(enol)
2-methylpropene-3-ol
cyclopropylmethanol
これで、15個、enolをはずせば、9個。

私の間違いは、cis-、transを見落としておりました。
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一応、私が思う12種類をあげておきます。


No2の回答でエノールを除外すると8種類、と書いていますが、エノールを除外すると7種類でした。

1. cis-1-buten-1-ol
2. trans-1-buten-1-ol
3. 1-buten-2-ol
4. 1-buten-3-ol
5. 1-buten-4-ol
6. cis-2-buten-1-ol
7. trans-2-buten-1-ol
8. cis-2-buten-2-ol
9. trans-2-buten-2-ol
10. cycro-butanol
11. cycro-1-metylpropanol
12. cycro-2-metylpropanol

1,2,3, 8,9の5つがエノールです。

重複しているものがあったら、どなたか指摘してください。
命名の仕方がまちがってたらごめんなさい。
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No.3です。

誰も回答してなかったので、とりあえず回答してみたのですが、いつのまにか。No1.2と書き込まれていました。しかも、数え落としで、やはりNo.2さんと同じで、ジアステレオマーをカウントしないと、エノールをカウントしなければ8個、カウントすると12ことなります。
となると、エノールをカウントせずに、あと見落としが2個あるのか、それとも答えのミスなのか?
本質的には、カウントして12個といいたいところですが・・・。
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今、ちょっと考えただけで間違っていたらごめんなさい。


質問者が10種類といっているのでちょっと答えに悩みますが・・・
(質問1)
> 不飽和結合しているC原子にOH基が結合している化合物は
アルコールとは呼ばないのでしょうか?
例)CH2=C(OH)-CH2-CH3

これは、互変異性でCH3-CO-CH2-CH3となり得るからアルコールと言えないかという意味ですよね。例えば、ビニルアルコールは、アセトアルデヒドになるので存在しないというのは、有名ですが、条件により、本当に存在し得ないかはどうなんでしょうか。このことから類推して、全ての二重結合に直結した水酸基は存在しないと言い切るのは、おそらく事実に反すると思います。それはさておき、この形を数えなくても10個になるのですか。私は、数えて10個になったのですが・・・。

(質問2)
>例えば、環構造を作っているC原子に異なる官能基が2つ結合している場合、
>幾何異性と同様の考え方による異性体が存在するので
>しょうか?
>例)

    CH2
   /|
 H2C―C―OH
    |
    CH3
>この構造式でOHとCH3が入れ替わったものは異性体とと
>らえるかどうか

例の場合、入れ替えても同じ物質なので異性体とはいえないでしょう。
むしろ、
    CH―OH
   /|
 H2C―CH
    |
    CH3
だったら、ジアステレオマーということで異性体ということになりますが、これは広い意味で光学異性体のグループといえなくも無いですよね。これをもしカウントすると11個になりますし、この場合、質問1のパターンをはずすと9個になります。
従って、10個が答えとすれば、今気付く範囲では、質問1の二重結合直結水酸基はカウントし、ジアステレオマーはカウントしなければ、10個となると思います。
これが入試問題等重要な試験であれば、問題に条件を明確に示すべきでしょう。但し、二重結合直結の水酸基が存在しうるか(ビニルアルコールは別にして)などということは、大学受験の範囲を超えているとは思いますが・・・
もし、私の見落としている異性体があった場合は、ご容赦ください。
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