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ステンレス製品製造工程に鉱物油や水溶性油(エマルジョン油)等を潤滑目的で使用し、加工後、脱脂洗浄しています。使用する油は製品により異なり、一定していません(鉱物油、水溶性切削油)。洗剤は弱アルカリ洗浄液を水と混ぜ超音波洗浄しています。その液をフィルターラインを通して再使用(洗浄スプレイとして)しています。交換直前の汚れてきた洗浄液を採取し、観察してみました。また、にわか収集した情報により食塩を入れて(解乳化期待?)観察しています。

写真は、オーバーフローしてフィルターラインに入るところの上中下レベルで採取したものです。左から12月17日採取直後、21日食塩入れ2時間程度、1月14日の状態です。各写真中、左は底部近くから、中深部、上部からの採取です。
14日になってようやく上部サンプル(各写真中右のもの)にも目視で恐らく鉱物油と思われる黄茶系のものが確認できるようになりました。

知識はなくただHPで見たことを元に理解なく食塩を入れて観察しただけですが、黒色の有機物にも見えるものやこの現象について何かアドバイスいただけるでしょうか?

洗浄対象:ステンレス製品(材料タイプは304,316,317他多種、購入先も複数)
製造工程:鉱物油、水溶性油を潤滑目的で使用。接触する各パーツは鋼、鍍金等々でパーツや製品自体の磨耗粉も入っているはずです。ステンレス製洗浄槽からの微細物も?
洗浄液:弱アルカリ性洗剤+水道水(塩素20ppmの海外市水)

よろしくお願いいたします。

「ステンレス材脱脂洗浄液に含まれるもの?」の質問画像

A 回答 (1件)

非常に難しい質問ですね。

いくつかの仮定と順を追って回答したいと思います。
まず洗浄液中に入ってくる鉱油や水溶性の加工油剤について、
水溶性の加工油剤はJISでも定められていますがA1~A3に分類されます。
A1:エマルジョン・・・油分、界面活性剤、水などを含む
A2:ソリュブル・・・油分、界面活性剤、水などを含むが油分はA1より少ない
A3:ソリューション・・・界面活性剤、水などを含む
質問内容からA1のタイプを使用されていると思いますが、恐らく5~10%濃度程度で使用されていると仮定します。
油分はおそらく鉱油(ナフテン?高価な加工油だとエステル油が使われることもあります)に、アニオンの界面活性剤(脂肪酸アミン塩、エステル系など)が使われる事が多いですね。乳化は油分、水分、界面活性剤のバランスが重要です。このバランスが崩れると容易に油分と水分が分離します(食塩を入れるのもそのため。酸を入れたり、加熱したりする事もあります)。

写真で見られている上層のものについて黄茶に見えるのは油分でしょう。
黒色に見られているのはステンレス鋼の摩耗粉 or 切削屑(研削屑)に油分、脂肪酸が吸着したものではないかと思います(油分等が吸着していれば、比重の関係で上部に浮きやすい)。
もし、この物質を分析したいのであれば、何種類かの測定によっておおよそ分かります。
黄茶色の液体・・・FT-IRを確認します。もし使われている油剤の種類が分かればピーク位置で化合物の官能基が分かるので(鉱油であればC-Hの吸収、エステル油であれば、C=Oの吸収)、どの油由来かを特定できます。
黒色の固体・・・XRFとFT-IRから有機物、無機物由来のものを確認します。XRFから金属系のものを特定できます。またFT-IRから有機物が分かるので脂肪酸が吸着されていれば、C=Oの吸収が見えます。
(エステルも脂肪酸もC=O吸収を含みますが、ピークの位置が異なるので判断は可能です)
さらにSS分(液体中に含まれる固体の分散量)やpH、バイオチェッカー、イオンクロマトグラフィーなどを行う事で、黄茶色の液体・黒色の固体を絞り込む事ができると思います。さらに使用している加工油と合わせて分析すれば、何の油のどの成分が原因かまで予測できるのではないかと思います。
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この回答へのお礼

回答いただきありがとうございます。全くの無知なので大変参考になります。分析については後日、検討さえていただきます。

また、”同題-2”として質問投稿させていただきます。その際、見やすいように先の右側の写真のみを添付します。

お礼日時:2013/01/17 11:02

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