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地球の真ん中には核があり、それはかなりの高熱なので、地下を掘っていくとその場所の温度がどんどんと高くなります。普通は100mで2度から5度程度、火山地域では100mで5度から8度程度温度が上がっていきます。よって、1000mの深さですと、普通の場所でも40度程度、火山地域なら70度とか80度程度にはなります。

ここで疑問が出てきました。海底はどうなのでしょうか。1000mの深さの海底は普通は却って温度が下がります。これは、冷たい水のほうが比重が大きく下に沈むからでしょう。そして、北極とか南極にはかなりの氷がありますから、そういったところから冷たい水が沈んでくるのだと思います。しかし、海底をたとえば100m掘ったらどうなるのでしょうか。100mも掘れば海水の影響はあまり受けないはずです。そこの温度はやはり40度程度はあるのでしょうか。仮に1000mの深さの海底から500m掘ったとき、1500mの深さと考えると、何度ぐらいになるのでしょうか。

A 回答 (5件)

海底面の温度から,その場所の地温勾配にしたがって温度が上昇する。


たとえば100mで3度なら
海底面は4度
海底面から100m下は7度
海底面から200m下は10度
海底面から1000m下は34度

この回答への補足

ご回答ありがとうございます。

>海底面の温度から,その場所の地温勾配にしたがって温度が上昇する。

それはその通りです。それが「地温勾配」の定義なのですから。

自分の質問の仕方が悪かったと思います。

つまり、普通の地面なら1500mのところは20度+3*15=65度程度になるはずです。そしてこれは、基本的に地上の温度の影響を受けてこうなるというよりは、地球の核からの距離に応じてこのような温度になっていると思っています。これが間違えかも知れませんので、そうでしたらそう指摘をしてください。

ともかく、核からの距離に応じて温度が基本的に決まると仮定すると、海底は深ければ深いほど地温勾配が急になるような気がするのです。

つまり、地熱発電をするのに普通は150度から250度程度の蒸気が必要です。そういった熱源に当たるためには、地上から掘り下げるよりもひょっとしたらある程度の深さの海底を掘り下げたほうが簡単なのかと言う疑問があるのです。

普通の陸上に比べて海底は深ければ深いほど地温勾配が急になると言うことはないのでしょうか。

補足日時:2013/01/28 20:50
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たとえば九州とかで1500メートルの井戸を掘って地熱発電するより、水深1000メートルの海底から500メートルの井戸を掘ったほうが早いんじゃないの?……ということですね?




以下では、地上(陸)=大陸プレート、海=海洋プレート、として話を進めます。また、地中の岩石は大気温や水温の影響は受けないと仮定します。

地球を巨視的に見た場合は地温勾配は海でも陸でもほとんど同じです。
さて、仮に地温勾配が5度/100m、地面の温度が10度だとします。すると地下100メートルの温度は15度くらいになりますね。地下1100メートルだと65度くらいでしょうか。
いっぽう、水深1000メートルの海底の温度が5度だとします。この場合、海底下100メートル(水面から1100メートル)の温度は10度くらいです。65度にはなりません。
つまり、地面から1100メートル地点で比べると、海底下のほうが温度は低いです。

プレートテクトニクスでは、大陸プレートと海洋プレートがぶつかる場所(海溝付近など)では、必ず海洋プレートが沈み込みます。これは大陸プレートと海洋プレートの温度差という理由もあるようです(それだけが理由ではありませんが)。
また、沈み込む海洋プレートのことを、周囲よりも温度が低いことから「低速度層」と呼んだりします。

あと、とくに日本近海などでは、海洋プレート上に大量の海洋底堆積物がたまっています。ここは含水率が非常に高く、熱伝導率が小さいので、なかなか温度が上がりにくい状態です。海底下数百メートルくらいまでは、地温勾配は極端に小さいと思ったほうが良いでしょう。

なお、火山帯の近くであれば地温勾配は大きいですね。これは陸上の火山でも海底の火山でも同じです。
また陸域のプレートですと、造山運動もありますし、スーパープリュームもありますし、そのような大きなイベントがなくても絶えず四方から応力がかかっている状態ですから、それに対応して温度勾配は地域によりまちまちです。
対する海洋プレートの場合、とくに地温勾配が高いのが海嶺付近とホットスポット周辺。

ですので、仮に陸上の安定地塊(楯状地)と海底の海嶺周辺で比べれば、海のほうが地温勾配は大きいですし、同じ深度で比べれば海底のほうが温度は高くなります。
そして日本周辺(陸域は火山帯、海域は古い海洋プレート)では、総じて陸のほうが地温勾配は大きいです。


ということで、最初の質問に答えると、少なくとも日本周辺ではわざわざ海で地熱発電をする必要は皆無だと言えるでしょう。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。

確かに、日本周辺では海底をわざわざ使う必要はなさそうですね。

海洋プレートが沈み込み150キロ程度までの深さに行ったところの上部に火山帯が分布しているようです。

さて、
>プレートテクトニクスでは、大陸プレートと海洋プレートがぶつかる場所(海溝付近など)では、必ず海洋プレートが沈み込みます。これは大陸プレートと海洋プレートの温度差という理由もあるようです(それだけが理由ではありませんが)。

自分もそう思っていたのですが、先日、例外があるということを知りました。つまり、海洋プレートの上に島などがある場合、大陸プレートが海洋プレートの下へもぐりこんでいる場合があるようです。具体例も示してあったのですが、申し訳ありませんが既に忘れてしまいました。

>また、沈み込む海洋プレートのことを、周囲よりも温度が低いことから「低速度層」と呼んだりします。

こちらは、「低温度層」のタイプミスでは?

何か、生意気に書かせていただきましたが、特に他意はありません。非常に要点を得た説明をいただき、納得をしました。

今後も何かの折はまたよろしくお願いいたします。

お礼日時:2013/01/30 11:42

地熱発電の熱源と言うような話なら,「地球の核からの距離に応じて」地温が決まるというよりは,もっとミクロに考えた方がよい。


つまりマグマだまりに近いとか,そういうことを考えて熱源を探すのです。(地下数km程度の話)

もう少しマクロにみれば新しいプレートほど温度が高いといったことは言えるだろうが,それとともに地殻内の熱水循環を考慮してその付近の熱流量を見積もることができる。(地下100km程度の話)

> そういった熱源に当たるためには、地上から掘り下げるよりもひょっとしたらある程度の深さの海底を掘り下げたほうが簡単なのか

そういうアプローチは今のところ成功しないと思う。
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この回答へのお礼

回答をありがとうございます。

確かにもっとその場所その場所の特性を見るべきですね。

たいへん要領を得たご説明で、納得できました。

これからもよろしくお願いいたします。

お礼日時:2013/01/30 11:46

> 地球の核からの距離に応じてこのような温度になっていると思っています。

これが間違えかも知れませんので、そうでしたらそう指摘をしてください。
⇒ マクロな見方で、個別のエリア、ポイントのことは決められないです。
マントル上部の位置も場所によって異なります。プレートの収束域、発散域でも温度構造は違います。ホットスポットやホットプルーム、コールドプルーム、メガリスのあるところもあります。プレートの沈み込むところでは通常低温域が深部まで続きますが、水分を含んだ岩石が部分溶融してマグマを生成・火山を出現させることも多いです。その場合、地表に近いところにマグマ溜まりができたすると、上部に温度が高い部分が出来ることもあります。(下部を加熱し風呂の上部が適温になったのに、中部がまだ低温という例のようなことも起きうる)
また火山、温泉や熱水噴出口があるように局部的に高温で大量の熱流量を示す場所が地表、海底にある場所もあります。
要するに、地球の核からの距離を変数にすると、温度が従属変数として決定されるということはないです。
http://gachon.eri.u-tokyo.ac.jp/~hitosi/misc/Sub …
http://www.aob.geophys.tohoku.ac.jp/~hasegawa/19 …
 
> ともかく、核からの距離に応じて温度が基本的に決まると仮定すると、海底は深ければ深いほど地温勾配が急になるような気がするのです。
⇒ 「基本的に」だけを言うのであれば、良いのですが、個々の地点で適用できると考えるのは誤りです。
http://www.s-yamaga.jp/nanimono/chikyu/platetect …
http://www.geocities.jp/msakurakoji/900Note/13.htm

> つまり、地熱発電をするのに普通は150度から250度程度の蒸気が必要です。そういった熱源に当たるためには、地上から掘り下げるよりもひょっとしたらある程度の深さの海底を掘り下げたほうが簡単なのかと言う疑問があるのです。 普通の陸上に比べて海底は深ければ深いほど地温勾配が急になると言うことはないのでしょうか。
⇒ 北緯38度の佐渡-蔵王-日本海溝の地下の地温勾配・地殻熱流量の測定値を図示したものがこの下のPDFの3/4にあり、冷たい海洋プレート沈み込みの構造が反映して、蔵王辺りを境界として熱構造が大きく違うと説明しています。
http://www.gsj.jp/data/chishitsunews/04_11_07.pdf
要するに海洋プレートが長期間冷えて潜り込む地点ではその付近の地温は高くはならないということでしょう。海底は深ければ深いほど地温も低く、地温勾配も小さいということもあります。
広い海底、海溝ですから、中には熱水噴出している部分もあるでしょうから、そういう地点を選べば、比較的熱エネルギーを取得しやすいでしょうが、それなら、地上でも同様なことができます。
地上でも、とても簡単に高熱を利用できる場所はあるのです。
http://www.kubota.co.jp/urban/pdf/22/pdf/22_1_7. …
http://www.env.go.jp/earth/report/h22-02/06-chpt …
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この回答へのお礼

大変に詳細な回答をありがとうございます。

まだリンク先の資料を読ませていただいていませんが、なるべく早くきちんと読ませていただきます。

他の方からも指摘がありましたが、確かに海底よりも地上で探す方が簡単ですね。

しかし、温度構造という考え方と言うか表現が自分の疑問を的確に表現しています。いい表現を教えていただきました。ありがとうございました。

お礼日時:2013/01/30 11:49

No.2ですが、



媒質(岩石)の温度が高いほど地震波が伝播する速度が高いことが広く知られています。
なので、温度が低い場所というのは地震波が伝わる速度も低い。
ゆえに低速度層=低温度層です。

すみません。説明をはしょりすぎました。
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この回答へのお礼

重ねて回答を下さりありがとうございました。

確かにご指摘のように「低速度層=低温度層」ですね。

生意気なことを申し上げてすいませんでした。

海洋プレートが大陸プレートの上に乗り上げる例ですが、多少思い出そうとしたのですが思い出せません。

お礼が遅れて申し訳ありませんでした。

お礼日時:2013/02/13 11:01

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