お世話になります。
Aに対してBが速度vで等速運動しているとき、
k = √(1-(v/c)^2) (< 1)
とすると、
Bにとっての1[m], 1[s], 1[kg]は、
Aにとっては k[m], 1/k[s], 1/k[kg]
というのは合っていますでしょうか?
合っているとすると、距離がk倍に縮むのに対して
時間は1/k倍に伸びています。
一方、ローレンツ変換の式
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%BC% …
を見ると、距離も時間もk倍(1/γ倍)に
縮むように見えます。
(t'=・・・、x'=・・・の式を
t=・・・、x=・・・
の形に変形するとγが分母に来るので)
どう理解すればよいのでしょうか?
No.7ベストアンサー
- 回答日時:
<<Bにとっての1[m], 1[s], 1[kg]は、
<<Aにとっては k[m], 1/k[s], 1/k[kg]
<<というのは合っていますでしょうか?
合ってます。
■ 1/k[kg]に関して
「相対論的質量」という意味では合っています。
本質的な質量ではありません。
x方向の運動に対しては1/k[kg]と扱えますが
y方向の運動に対しては1/k[kg]と扱えないからです。
■ k[m]に関して
Bが測るL[m]の棒を、Aが測るとkL[m]になります。
その意味で正しいです。
■1/k[s]
Bが持つ時計が1秒を指すという事象は、
Aが持つ時計が1/kを指した瞬間に起こります。
その意味で正しいです。
数式で表します。
簡単の為、原点でAとBがすれ違う瞬間、両者の時計の時刻は0とします。
また、以下よりk(<1)は使わずγ(>1)を採用します。
Lb:Bが観測する、Bと共に動く棒の長さ
La:Aが観測する上記で述べた棒の長さ
Tb:Bが観測する、Bと共に動く時計の時刻
Ta:Aが観測する、Bの時計がTbを示した瞬間に、Aに固定された時計が示す時刻。
La=Lb/γ
Ta=Tb*γ
が成立します。
貴方が考える通り、両者の係数は一致しません。
■本題
貴方が疑問に思っている本題に対してです。
ローレンツ変換
ta=γ(tb-v/c^2*xb) (1)
xa=γ(xb-vtb) (2)
の両式には同じ係数γが付いているのに、何故上記で述べたように係数が一致しないのか。
導出で示します。
ここでは表記の都合上、Bは左方向へvで動いているものとします。
前置き
ta=γ(tb-v/c^2*xb)
が示す通り、場所xbによって時刻tbと事項taはズレが生じます。
この性質は同時刻の相対と呼ばれています。
長さを測る
Aにとって長さを測るということは、Aにとってのある時刻で棒を一瞬止めてその距離を測るということです。
ta=0という時刻を代入して、xaの値を求めます。
0=γ(tb-v/c^2*xb) -(1)にta=0代入
tb=v/c^2*xb-変形
xa=γ(xb-v^2/c^2*xb) -(2)に上式代入
xa=γ(1-v^2/c^2)*xb -変形
xa=(1/γ)*xb -γ=1/√(1-v^2/c^2)(定義)を代入
時刻を測る
AにとってBの時刻を測るということは、Bの位置すなわち、xa=-vtaを満たす位置のxbを求めるという事です。
xa=-vtaという位置を代入して、xbの値を求めます。
-vta=γ(xb-vtb)-(2)にxb=vta代入
xb=-1/γ*vta+vtb-変形
ta=γ(tb-v/c^2*(-1/γ*vta+vtb)) -(1)に上式代入
ta=(v^2/c^2)*ta+γ(1-v^2/c^2)tb -変形
(1-(v^2/c^2))*ta=γ(1-v^2/c^2)tb -変形
ta=γtb
よって
La=Lb/γ
Ta=Tb*γ
が示されました。
■なぜ非対称なのか
実は
条件次第(ローレンツ変換に代入する条件次第)で
「動いている物体の時間がγ倍速い(Ta=Tb/γ)」
「動いている物体の長さがγ倍長い(La=Lb*γ)」
という結果を導くこともできます。
vで列車にびっしりと時計が敷き詰められているとして、原点に来た時計の時刻を次々と読み上げるとその時刻はホームの時計よりも速く進みます。(前者)(xa=0でtaとtbを関係付ける))
列車に乗っている人間が列車の先端と両端において「せーの」でホームに杭を打ち付けると
ホームの人間からみてその杭の間隔は、Lbよりも長くなります(後者)(tb=0でxaとxbを関係付ける)
同時刻の相対性により、一口に時間を測る、長さを測るといっても色々とやり方があるのです。
これらの例をすべて含めて、対称となります。
こういう質問が出るというのはちゃんと理解する素養があるってことです。
頑張ってください。
それから、これを理解できてない回答者の方々は恥じてください。
ご回答ありがとうございます。
疑問が解けて感動しました。
> Bにとっての1[m], 1[s]、
> Aにとっては k[m], 1/k[s]
は一見ローレンツ変換と矛盾するように見えますが、
ローレンツ変換を変形することで導出できるんですね。
ご指摘いただいた変形以外にも、
ローレンツ変換のtやt'は「時間」ではなく「時刻」なので
⊿x = x2 - x1 や ⊿t = t2 - t1 を計算しても導出できる
ことがわかりました。
あとγが分母に来ない件も理解しました。
分子の符号が変わるだけなんですね。
ありがとうございました。
No.8
- 回答日時:
因みに
<<(t'=・・・、x'=・・・の式を
<<t=・・・、x=・・・
<<の形に変形するとγが分母に来るので)
γは分母に来ません。
ta=γ(tb-v/c^2*xb)
xa=γ(xb-vtb)
の2式を連立させtb,xbに関して解き直すと
tb=γ(ta+v/c^2*xa)
xb=γ(xa+vta)
となり、結局γが比例係数になります。
それから、No.5さん混乱しすぎです。
結局
Bにとっての1[m], 1[s]、
Aにとっては k[m], 1/k[s]
で合ってますよ。
<<距離がk倍なのに、時間が1/kではおかしいということですね。ざっくりと掛算すると相対論的効果が1になってしまい、いわゆるウラシマ効果(100光年を光速未満の速度なのに1年で行けたりする)が出なくなります。
<<k×kの効果がウラシマ効果だということですね。
この理屈もおかしいです。
距離と時間をかけて「相対論効果」というのは意味が通りませんし
ウラシマ効果はk×kではなくkです。
Aからみた場合
BはAから見て速度vで距離Laの目的地に向けて進んでいる
Bは目的地に1年でたどり着くが、Bの時計が半分のスピードで進むため
Bの時間経過は半年に見える。
(Bから見た距離がAから見て半分であることは何ら関係ない)
Bからみた場合
目的地の方が速度vでBに近づいてくる。
但し、目的地の距離はLaの半分であるため速度vで進んでくる目的地は半年でBに辿り着く。
(Bからみた目的地、及びAの時計のスピードが半分であることは何ら関係ない)
No.6
- 回答日時:
物理であれば、ローレンツ収縮しないことは確かめられているので、
A基準にV=0、B=Vだから
Bにとっての, 1[m], 1[s], 1[kg]は、
Aにとっては, 1[m], 1/k[s], k[kg]でしょう。
No.5
- 回答日時:
お礼、ありがとうございます。
#4です。私>>しかし、たとえばk=0.5だとすれば、Aの時計が1秒進むと、Bの時計では2秒進んでしまいます。つまり、時間をkで割るのは間違いです
>> Bにとっての 1[s]は、Aにとっては 1/k[s]
>は合っていますでしょうか?
ああ、そうでした。すみません、質問者様の観点に沿っていなくて、私の説明に不足や間違いがありました。申し訳ありません。
Aからの視点(自分が静止と考える)だと、動いているBの1mの物差しはAにとって0.5mです(ローレンツ収縮)。Bの1秒はAの2秒、つまりAの時計が1秒経過する間にBの時計は0.5秒しか経過しません(時計の遅れ)。
Aからすれば、Bがどこかに向かっているとして、Bにとっての目的地までの距離は、Aが計る距離の半分です。Bにとっての到達所要時間は、Aが計る時間の半分(=AはBの2倍の時間を経験する)になります。
そのようにAは判断します。Bが自分を静止と考え、Aが速度を持つと考えても、Aの方が距離も時間も半分なのは同じです(このため「双子のパラドクス」と呼ばれる練習問題があったりする)。
もう一度、
>距離がk倍に縮むのに対して時間は1/k倍に伸びています。
に戻ると、距離がk倍(<1)に縮むのは、静止観測者Aの側が、動いている側Bの物差し(=距離)について言っていることです。
同様に、時間が1/k倍(>1)に伸びるというのは、動いている側Bの時計(=時間)を基準にして、静止観測者Aが自分の側の時計を説明していることになります。Aの時計を基準にするなら、Bの時計はk倍しか進みません。
この1/k倍を、動いている側Bの時計を静止基準で見た、Aの時計の現象だとすると、間違いになります。それが、
>k=0.5だとすれば、Aの時計が1秒進むと、Bの時計では2秒進んでしまいます。
と申し上げた真意です。これは間違いだということです。
距離がk倍なのに、時間が1/kではおかしいということですね。ざっくりと掛算すると相対論的効果が1になってしまい、いわゆるウラシマ効果(100光年を光速未満の速度なのに1年で行けたりする)が出なくなります。
そうですので続けて、
>つまり、時間をkで割るのは間違いです。
と申し上げた次第です。k×kの効果がウラシマ効果だということですね。
お礼で頂いた文について申し上げると、A視点でBが速度を持っているとして、
>「たとえばk=0.5だとすれば、Aの時計が1秒進むと、Bの時計では2秒進む」
では間違いで正しい解釈は、
>「たとえばk=0.5だとすれば、Bの時計が1秒進むと、Aの時計では2秒進む」
となります。そうお伝えしようとしたのですが、説明が下手くそで伝わらず、申し訳ありません(特に「誰が静止観測者なのか」辺りが甘かった)。なお、このとき縮んでいる物差しはB側のものになっています。
P.S.
質量については立ち入りません。相対論的質量ということなら、速度を持っている側が静止時の質量以上の質量になるという便宜的な解釈です。運動量が速度に対して非線形である、とすることが多いようです。
No.4
- 回答日時:
>距離がk倍に縮むのに対して時間は1/k倍に伸びています。
ここで定性的に考えても、おかしいわけです。相対速度を持つ者の時計はゆっくり進むわけです。
しかし、たとえばk=0.5だとすれば、Aの時計が1秒進むと、Bの時計では2秒進んでしまいます。つまり、時間をkで割るのは間違いです。
お示しのURLの「物理的導入」では、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%BC% …
γ(=1/k)をxとt双方に掛けていますね。xをk倍、tを1/k倍というのは、それから考えても何かおかしいと分かります。
もっと調べるには、相対論では世界距離sというものがあって、ある慣性系での時間をt、位置をxとすれば、世界距離の2乗(s^2)は、s^2=x^2-(ct)^2と定義されていることを使ったりします。
これが他の慣性系で、x'、t'であるとすると、x'^2-(ct')^2をローレンツ変換すれば、x^2-(ct)^2となって、世界距離の2乗(s^2)がどの慣性系でも不変になります。この変換では光速度cが「光速度不変の原理」と言われるように、どの慣性系でも共通です。
これが、ニュートン力学の基本であるガリレイ変換(t'=t、x'=x-vt)では不変になりません。
特殊相対論の勉強では、世界距離の2乗を計算して、ガリレイ変換で不変にならず、ローレンツ変換なら不変になることを確かめることがよく行われます。
詳しいご回答をありがとうございます。
すみません、
>ここで定性的に考えても、おかしいわけです。相対速度を持つ者の時計はゆっくり進むわけです。
>しかし、たとえばk=0.5だとすれば、Aの時計が1秒進むと、Bの時計では2秒進んでしまいます。つまり、時間をkで割るのは間違いです。
について理解できないので確認させてください。
> Bにとっての 1[s]は、
> Aにとっては 1/k[s]
は合っていますでしょうか?
合っているとすると、
「たとえばk=0.5だとすれば、Aの時計が1秒進むと、Bの時計では2秒進む」
ではなく
「たとえばk=0.5だとすれば、Bの時計が1秒進むと、Aの時計では2秒進む」
となるように思えます。
間違えている(「Aにとってはk[s]」が正解)とすると、
Bの方が早く時間が進むということになり、
> 相対速度を持つ者の時計はゆっくり進むわけです。
とは逆になるように思えます。
どこか勘違いしてますでしょうか?
ご説明いただけるとありがたいです。
No.3
- 回答日時:
直感的な理解?
物がどの観測者からも光速を超えないように補正したってイメージだけあれば良いと思うよ。
実際問題、応用で使うのはほとんど電子。(純粋な研究を抜きにすればね)
観測者が静止した場合を考えれな良い。
それとも、もっと学問的にやりたいの???
No.1
- 回答日時:
「A にとって」とか「B にとって」とかの意味を厳密にしないとあやしい気がする....
A の観測において
「A の t秒と B の T秒が同時」なら「A の (t+1)秒と B の (T+k)秒が同時」
となる.
あと, 質量に関してはいろいろ問題があるから考えない方がいいと思う.
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