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「狭」という文字を見ていてふと気になりました。

挟、峡、鋏なんかは字義に合っているのに、狭はなぜけものへんなのでしょうか?

地形や心がせまい事を表す文字なので、左側を土や心にしたほうがしっくり来ると思うのですが、ご存知の方ご教示ください。

A 回答 (4件)

字統を見てみました。


〈夾の字に狭の意味があり、獣(犭)に従うのは狭い獣道から来ているのだろう〉と字統にしては俗っぽい解釈になってました。
狹の字の意味がつくりの夾から来ているのは異論無いところだと思いますが、
夾は〈人の正面形である大と、その両脇にそれぞれ人を挟む形 — 略 — 〉
とあります。

篆書にけものへんの字体がありますので、かなり最初の内からあった字には違いないのではないかと思います。
http://sf.zdic.net/shufa/0406/dfdd1fa8f4cb00fd37 …
なお隷書の字体は今の字体(狭)に近い物なので、やはりこの字体もかなり古くからあるとわかります。
http://sf.zdic.net/shufa/0406/dfdd1fa8f4cb00fd37 …
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私も『学研新漢和大字典』で調べてみました。



それによると、
 [解字] 会意兼形声。夾は、大きな人の両脇を、
      小さな人がはさんださまを示す会意文字。
      狹は、「犬+音符・夾」で、両脇をはさまれてせまいこと。
とありましたが、質問者様の疑問である、何故「けもの偏」なのかという説明にはなっていないため、投稿していませんでした。


#1 さんの回答を見て、再度確認しましたが、「陜と狹とは同義」だとは書いてありますが、字体が俗字であるとの記述はどこにもありません。

そこでかなり古い『旺文社漢和辞典』(昭和39年発行)を引っ張り出してきて、同様に調べました。

そこでは、
 [解字] 形声。旧字体の狹は、もと峽・陜と同字で、
      誤って狹と書かれたという。
      峽は、山と、音を表し同時にはさむ意を示す夾とからなる。
      山にはさまれた山あいのせまい所の意。
      ひいて、せまい意となり狹をその専用字とした。
      当用漢字は略体。
となっていました。

私は、国語学者でも漢字学者でもありませんので、ただ辞典から引用することしかできませんが、「けもの偏」は誤って使用された可能性もあると思います。
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>地形や心がせまい事



新字源の解説では、この「心が狭い」が最初の意味で「地形が狭い」はそこから転じて生じた意味とあります。

けものへんは「犬」ですが、このけものへんは犬とか獣を表しているのではなくつまらない者の喩え、自分や他人を卑しめて言う比喩的な「犬」のことで、「夾」は読みを表すと同時に地形が狭い意味の「陜」に通じ、心の狭さを表したもの。後に「陜」の意味に用いられうようになったとあります(「陜」は解説中にあるのみでエントリーなし)。
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当を得たご指摘だと思います。



手元の漢和辞典を見ると、本来は 陜 という文字ですが 狭 は 陜 という文字の俗字であるとあります。発音はどちらも同じなのです。正字(せいじ)ではないのですが、「せまい」 という意味の文字として、狭 という文字で書くのが一般になってしまったのでしょう。
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