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結婚はなぜめでたいことだと考えられているんですか?

A 回答 (3件)

冒頭,#1さんの回答への反論となってしまい恐縮ですが,「めでたい」が農業に由来するというのは,「芽出度い」という当て字を使ったことからくる誤謬です。


本来の語源は,「めで」は、「賞賛する」といった意味の「めづ(愛づ)」の連用形,それに程度の甚だしいさまを示す形容詞「いたし(甚し)」が付いた「めでいたし」が語源です。
原義は「賞賛する以外にないほど素晴らしい」で,転じて「喜び祝うに値するさま。喜ばしい様」となりました。

本題の結婚がめでたいと考えられた理由ですが,やはりキリストの影響かと思われます。
日本の結婚史を簡単に要約してみます。
古代にはまだ結婚の概念がなく,共同体内で乱婚とこ雑婚といった入り乱れた状態と考えられています。
また,共同体外から女性を奪ってくるといった事も行われていたのではと推測されています。
さらに,米や家畜などと交換するといういわば売買婚というのもありました。
その後,大陸から儒教や仏教などの道徳観念が入るにつれて,また国家として成立していく過程である程度整理されていきます。
その過程で,略奪婚や売買婚は禁止されます。
それでもまだおおらかな習俗であり,自由恋愛的な状況でした。
また,男性側が女性側に通い詰める通婚が主流でした。
つまり,男子が女子の家に嫁いだわけです。(婿入り)
それが,武家社会となっていくと女子が男子の家に嫁ぐことが増えて行きました。(嫁入り)
また,多くが政略結婚であり,恋愛婚は少数となりました。
江戸時代に入ると,「お家制度」が強く意識されるようになっていきます。
これは,婚姻関係からくる相続関係などを明確にするために制度化(明文化)されたものです。

明治時代に入ると,西欧化のなかでキリスト教的な概念が輸入されてきます。
とはいえ,その時代には宗教色は薄くなり制度のみが導入された形となります。
ここで,西洋に目を向けてみると,西洋で結婚とは「神による秘跡」と考えられていました。
つまり,神様の恩寵によって結びついたと考えられたわけです。
また,結婚とはひとつの契約として考えられました。
それが徐々に法律で整備されて相続関係を明確化していきました。
基本的に一夫一婦制であったのも,そこに根ざしています。
日本は,それを世俗化した形で導入したわけです。(又,当時の西洋でも世俗化は進んでいました)

以上が大まかな結婚の歴史の要約です。
なぜ「おめでたい」とされるようになったかは,確かなことは言えないのですが,色々な困難なことを超えて結びつくからでしょうか。
特に昔は当人同士の結びつきではなく,家同士がより強固なものになるからですかね。
西洋ではやはり「神の恩寵」という思想から来ているものと思われます。

ではでは,参考になれば幸いです
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この回答へのお礼

詳しくありがとうございます。
反論もありがたいです。
やはりキリスト教の価値観でしたか。
数十年前よりキリスト式結婚式が日本で最も人気がある事も納得します。

お礼日時:2013/05/08 01:57

100人いて数十人以上がめでたいと感じるのであれば、めでたいことといいでしょう。


http://gogen-allguide.com/me/medetai.html
十人十色ともいうように、あることを、何人かはめでたいと思い、何人かはめでたいと思わないこともあるでしょう。
妊娠、出産・出生、誕生日、入学、卒業、18才になる、成人、就職に関しても、めでたいという人もいれば、同じ案件に対して大変だ、困った、無念という思いを懐く人がいても不思議ではないです。
腹痛、下痢などの困った症状や風邪を引いて熱が出たなどという場合でも、通常困ったことに分類されますが、試験を受けない口実ができた「めでたい!」と感じる人もいるかもしれません。ライバルの失敗を「赤飯で祝いたいほどめでたい」と思う人もいるかもしれません。
一方、正月になった「おめでとう」「めでたい」、花が咲いた「めでたい」、今日は快晴で「めでたい」という人も多いです。
季節の巡りで起きることでも、自然現象でも、賞美する価値がある・みごとである・祝うに値する・快いという感情がおきるときで、今嬉しい、気分が良い、明るい気持ちになった、将来に期待できるだけで愛でる(めでる)気になります。
他人(知人など)の結婚は、色々と困難なことがあったにしろ人類の継続に繋がる状態にまでこれたということなので、(世界一周旅行から健康な状態で帰着してこれたのと同様で)めでたいことに思うのが普通なのでしょう。

この回答への補足

歴史的な解説をおねがいします

補足日時:2013/05/05 13:53
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男女が共同生活することで,子孫を残し,養育することになるからです。


子孫が残せなければ,その社会は滅亡の道を歩むことになり,子孫の繁栄こそが社会の繁栄を約束するものだからです。
「めでたい」と言う言葉は農業に関係し,芽が出て育たなければ飢餓に追い込まれることから,播種した作物の発芽こそは,極めて芽出たいことに違いありません。
結婚式が芽出たいのは,丁度種まきに等しく,全てがここから始まるという意味で祝福するに足る事柄だからでしょう。
尚,結婚式が庶民の間にまで広がったのは,歴史的にはごく最近のことです。
下々の民の間では,男女が共同生活を始めることで結婚したものと認められていたかと思います。それだけでも,十分に芽出たい出来事でした。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
もう少し古い時代の話もできれば。

お礼日時:2013/05/08 01:52

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