ミッドウェー海戦の敗因を教えて下さい。なぜあんなに強かった日本軍が負けてしまったのですか?理由を教えて下さい。ちなみに僕は戦史に関してはド素人ですので、その辺はご了承ください。
余談ですけど、先日新聞を読んでいたら「アベノミクス第三の矢はミッドウェー」とかいう記事が載っていて、要するに第一、第二の矢(経済政策)はうまくいったが問題は第三の矢で、これが日本の今後の経済趨勢を決するという内容でした。
それで僕は、緒戦の快進撃から一転、大敗北を喫したミッドウェー海戦の敗因とやらをどうしても知りたくなった次第です。
No.1
- 回答日時:
・攻撃目標は、軍令部の「ミッドウェー島」と連合艦隊の「出て来る米機動部隊」の二つが有り、南雲司令長官の頭の中では、どちらが主か明確に絞り込めていなかった。
・上記のように主目標が不明瞭で、空母上で爆撃機の兵装の交換を2度も行い、甲板に爆弾や魚雷がゴロゴロ転がっていて、非常に危険な状態だった(機銃で撃たれたら爆発して即アウトな状態)
・日本側はアメリカ側に暗号を解読され、日本機動部隊の動きを筒抜けに読まれていた。
・日本側は、真珠湾攻撃以来相次ぐ勝利で驕り高ぶり米海軍を舐め切っていた。
・南雲中将は、飛龍、蒼龍がはぐれた時、無線封止を破ってしまった。
・重巡利根のカタパルト故障で、偵察4号機の発艦が30分遅れた。
・空母群の配置が、米海軍のように輪形陣では無く、1か所に集中していた。
・「あと5分利根4号機からの空母に対する報告が早ければ・・・」「あと5分あれば、全機発艦出来たのに・・・」だった。
等の理由により「南雲第一航空艦隊司令長官の指揮に最大の問題があった」とされているのが普通です。
要は「アホウが指揮して負けた」んです。
No.2
- 回答日時:
先ずは当時の戦力ですが空母だけでいえば日本4隻に対しアメリカは3隻ほぼ互角とはいいませんが、日本やや有利です。
では何故という話になります?まずは当時の海軍全体の油断が考えられます。連戦連勝、アメリカは大したことはない今回も勝利だろうと浅はかな考えのもと作戦会議でも沈没判定の加賀を復活させたり。暗号もあっさり解読されています。また情報が入っても例えば敵空母発見時すぐ攻撃を掛ければいいのに艦上爆弾に間に合うだろうとわざわざかえさせています。。空母対空母はいかに早く敵をみっけて攻撃するかがものすごく大事です。まとめるといかに海軍上層部が情報を大事にしていなかったそして油断していたのが原因と思います。。戦争全体には負けたとしてもミッドウェーは勝てた海戦だと思います。No.3
- 回答日時:
同じ新聞かはわかりませんが論調は「戦術に溺れて中長期的戦略はあるのか?」という風に書いてあるように感じました。
公務員改革の断行なくしてアベノミクスの成功はありません。
細かい史実で伝えられている点は既に回答が出ているので割愛しますが要は
・卒年、学閥で上下が決まる公務員
・責任を取らない公務員
・適材適所でない公務員
以上の点がWW2当時から現代にも続く国家転落、滅亡の原因です。
WW2当時の上級公務員は死をもって償ったのでまだ良いのですが現代の公務員は未だに自分の保身のみで行動し犯罪クラスにならないと責任も追求されません。
余談ですが地方公務員に「能力給制度」の導入を提案したところ7割超が反対したそうです(伝聞ですが)
楽して安定したいという志望動機、そんな連中が利益の再分配している限り経済復興は無理。
No.4
- 回答日時:
まず、戦後長らく言われてきた「最後の5分間」説、すなわち
「南雲機動部隊は、米空母への攻撃隊の発艦準備を終え、後5分あれば攻撃隊が発艦を終えていたはずの所を、アメリカ急降下爆撃機の攻撃を受け、三隻の空母が瞬時に炎上した」
という説は「虚偽」であることが既に明らかになっております。
この説は、戦後間もない時期に、『機動部隊』奥宮正武・淵田美津雄に初めて記述され、同じことを第一航空艦隊の参謀長だった草鹿竜之介中将が著書に書くなどして「当事者がウソを言う訳がない」ということで定説になっていたのですが、
* アメリカ急降下爆撃機の搭乗員の証言では、三隻の空母の上には、上空直掩の零戦が数機あった程度。攻撃隊が発艦準備を終えていたという証言は一切ない。
* 3空母が被爆するしばらく前に、アメリカの飛行機が撮影した日本空母の写真を見ると、飛行甲板の上はクリアである。
などの証拠により否定されました。
また、「爆装 → 雷装 → 爆装」の再三の装備転換命令で攻撃準備が著しく遅滞した、南雲司令部は無能であった、というのも従来の通説でしたが、これも最近の研究で否定されました。兵装転換命令は確かに出されたのですが、30分も経たずに撤回されたので、魚雷を対地爆弾に換えた艦攻は僅かであり、大勢には影響なかったようです。
「利根の偵察機の発進遅延」の件も、仮に計画通りに飛行していれば、逆にアメリカ艦隊を発見出来なかった可能性が高いと指摘されています。
現在の最新の研究成果は、下記の本で概ね知ることが出来ます。ミッドウェー海戦についての正しい理解を得るためにぜひお読み下さい。
森史朗
「ミッドウェー海戦 第一部: 知略と驕慢」 (新潮選書) http://www.amazon.co.jp/dp/4106037068/
「ミッドウェー海戦 第二部: 運命の日」 (新潮選書) http://www.amazon.co.jp/dp/4106037076/
===
さて、「ミッドウェー海戦の敗因」ですが、簡単に言うと、
「赤城・加賀・飛龍・蒼龍の4隻の空母戦力で、ミッドウェー作戦(ミッドウェー島攻略、米艦隊撃滅)を果たすのは戦力的に無理だった」
ということです。
ミッドウェー海戦の段階で、日本海軍の暗号は概ね解読されており、アメリカは、ミッドウェー島の陸上部隊・航空部隊、3隻の空母で待ち構えていました。日本側が、「アメリカが迎撃準備を完全に整えている」ことを知らなかったのは当時の状況では致し方ないことです。
ミッドウェー島の陸上機+アメリカ空母3隻の搭載機は、4空母の搭載機数をかなり上回っていました。
従来の定説「ミッドウェー海戦では、空母4隻を有する日本側が優勢だった」は誤りです。日本側の方が戦力が少ないのであれば、マトモに戦えば日本が不利となり、日本側に失敗が出れば「日本が負ける」のは当たり前のことです。
そして、現在の「アングルド・デッキ」で、艦上機を発艦させるカタパルトを備えた空母なら、発艦と着艦を同時並行で出来るのですが、当時の空母では、発艦の際には飛行甲板の前から戦闘機・艦爆・艦攻の順に並べねばなりません。逆に着艦の際には、飛行甲板をクリアにして、空母の後ろから飛行甲板を一杯に使って飛行機が降りてくるようにしなければなりません。
早朝にミッドウェー島空襲部隊を発艦させた時点では日本空母部隊はアメリカに発見されていませんでしたが、その後発見され、ミッドウェー島を発進した飛行機、アメリカ空母を発艦した飛行機が五月雨式に空襲を続け、日本空母部隊は、防空戦闘機の発艦と着艦(機銃弾と燃料の補給)、爆弾や魚雷の回避に追われ、最後まで攻撃隊を飛行甲板に並べることが出来ず、燃料を満載して爆弾や魚雷を装備した攻撃隊が、日本空母独自の「密閉型格納庫」に待機していました。
アメリカ急降下爆撃機の爆弾が飛行甲板を破って格納庫内で炸裂すると、それだけで格納庫内で大火災が起きます。格納庫内には、「燃料満載の飛行機、魚雷、爆弾」が山のようにありましたので、燃料が燃え、爆弾や魚雷が次々に誘爆しました。火災が機関部に回り、あるいは格納庫と機関部を隔てる甲板が真っ赤に焼けて機関部員が蒸し焼きになり、機関部が壊滅しました。機関部が壊滅すると動力が止まり、消火のためのポンプを動かす電力も断たれるので、後は洋上を漂いながら燃え続けるだけとなります。
3空母の中でも一番破壊状況が酷かった加賀の場合は、沈没の時点で、二層の格納庫はほぼ全て吹き飛び、ノッペラボウになっていたそうです。
===
日本海軍の当時の状況(珊瑚海海戦で、瑞鶴・翔鶴の第五航空戦隊は大きな損害を受けてミッドウェー作戦に参加出来ない)であっても、出来ることがありました。
* 日本海軍では、対空レーダーを開発し、伊勢と日向に装備したが、この2戦艦は、空母部隊ではなく遙か後方の「主力部隊」に配属されており役に立たなかった。
仮に、空母部隊に属していた2隻の高速戦艦、榛名と霧島にこの対空レーダーが装備されていれば、アメリカ急降下爆撃機の奇襲を受けることはなかっただろう。
* 内地にいた瑞鶴は、飛行隊は大きな損害を受けていたが、無傷であり、「飛行機を載せずにミッドウェー作戦に参加する」ことは可能だった。
また、史実でアリューシャン作戦に参加した龍驤と隼鷹は、ミッドウェー作戦に参加可能だった。
この3隻の空母がミッドウェー作戦に参加していれば、
「ミッドウェーから戻ってきた攻撃隊を収容し、再武装させる」
「空母部隊の防空戦闘機を着艦・発艦させる」
などが可能でした。
この場合、史実でミッドウェー海戦に参加した4空母は、攻撃隊の発艦準備に専念できるので、史実よりずっと早く攻撃隊をアメリカ空母に向かわせることが出来ました。仮にこうなれば、ミッドウェー海戦の結果は大きく変わっていたはずですが、想像はこのくらいにしておきます。
詳しい回答ありがとうございました。素人の僕には勿体ないくらいの解説で、大変参考になりました。暗号が解読されてた時点で負けは決まってたということでしょうか?
No.5
- 回答日時:
みんな細かく書いてるね~
ド素人と言われるならもうちょっと簡略に書きませう。
原因は暗号がバレてたこと。
何時何分にどこを狙ってここを通ると知られてたら簡単に待ち伏せできるでしょう。
攻撃前に命令が何回も変わって予定が遅れたのもありましたね。
実は暗号がばれたのは、アメリカがミッドウェイで雨水のろ過装置が呼称したというニセ情報を流したところ「攻撃目標で水が不足しそうだ」とすぐ暗号で報告したからなんですね。
素直すぎるというか単純というか、今の日本人もそういえますねえ。
No.6
- 回答日時:
逆に質問したい。
強かった日本軍とあるが、その情報はどこから?負ける戦争をやらかしただけやん、しかも惜敗でも何でもなく「惨敗」ですし。
どのサイトを呼んでも情報がザルというのは共通しています。あと、Wikiを読んだ
印象ですが、兵力運用と戦略眼において、やはり日本軍はドシロウトだったという事です。
また、質問者の言う緒戦の快進撃なんて、アメリカのやらせに過ぎない。
敵に先制させ、世論を高揚させて大義名分を明確にしただけなのですから。
第一、兵力に差がありすぎる。旧日本軍が戦端を開いたのはただのヤケクソですから。
どうにもならんわw
No.7
- 回答日時:
mkfdhさん、こんばんわ。
この作戦は日本の焦りから生まれたものだと思います。それは日本が初めて空襲であったドーリットル空襲がきっかけでした。
ミッドウェー作戦はまず、敵を惑わすためにアリューシャン攻略作戦があり、そしてメインのミッドウェー島攻略作戦がありました。この作戦の主眼はミッドウェー島を攻略すると見せて、おびき出した敵空母をたたくという作戦でした。しかし、ミッドウェー島の攻撃がうまくゆかず、さらに偵察行動が不十分なため、敵空母を見逃し、そのためにミッドウェー島攻撃を考え、雷装を爆装に切り替えたときに、敵空母を発見して大慌てでどうしたらよいか考えているうちにアメリカの急降下爆撃機に赤城、加賀、蒼龍が攻撃され、大破してしまいました。
そのあと、一隻残った飛龍だけで敵空母ヨークタウンを撃破しますが、飛龍も損傷激しく、結局四隻とも味方駆逐艦によって沈没処分されました。日本はその他に重巡三隈を失い、たくさんの航空機を失いました。アメリカ側も空母ヨークタウンと駆逐艦一隻を日本の潜水艦によって失いました。
この戦いは日本軍にとって不運ばかりが目立ちました。図上演習でもかなりの損害が出たというお話もありましたし、第2航空戦隊司令官山口多聞少将はこんな虫のよい作戦が成功するわけがないと漏らしたとか。
もう二隻の空母翔鶴、瑞鶴は珊瑚海海戦で損傷や航空機を消耗し、参加できませんでした。歴戦の指揮官淵田中佐も盲腸で攻撃に参加できませんでした。そして、日本の暗号もアメリカに筒抜けになっていました。有名な蒸留装置の故障のお話です。そのためにミッドウェー島にはかなりの準備がなされていました。また、珊瑚海で損傷を受けた空母ヨークタウンがたった3日で修理を終え、作戦に参加したことです。日本はこの時点で空母はエンタープライズ、ホーネット二隻だけと考えていました。また、日本海軍側の問題としてはすべての判断が作戦重視、情報軽視の思想だったためこういう結果を生んだと思います。
詳細なことはURLを参照ください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%83% …
回答ありがとうございました。本当にお話を聞けば聞くほど、日本軍は不運と不手際の連続で、初めから神に見捨てられてたような惨敗だったんですね…。
No.8
- 回答日時:
ミッドウェー海戦では海上戦力において劣勢の米軍は、
情報戦で日本軍に対し優位を保つことで勝機をつかんだと言えます。
また柔軟な部隊運用も日本海軍とは一線を画しています。
日本海海戦時のような慎重にして柔軟かつダイナミックな発想は、
日本軍が官僚的な軍組織へと移行するなかで失われていったようです。
このような状況下での初戦からの連戦連勝ムードによる慢心が重なり、
大敗北へとつながったように思います。
ただしここで仮に4隻の主力空母を失わずに米軍の2隻の空母を仕留めたとしても、
最終的な結果に大きな差は出なかったようにも思います。
日本海軍が4年の歳月で葬った連合軍艦艇は相当数におよびましたが、
戦った相手国のアメリカは短い年月でその数倍の戦力を回復しています。
代表的な工業生産品の自動車生産においてみても1:100ほどの開きがある、
この工業生産力の差は如何ともしようがありません。
回答ありがとうございました。米側の情報戦略と柔軟な部隊運用、これは重要なキーワードだと思いました。逆に日本軍は組織として硬直化しすぎていたのかなと思いました。
No.9
- 回答日時:
No.4です。
「日本海軍の暗号がアメリカに解読されていて、ミッドウェーの陸上部隊・航空部隊、3隻の空母全力で待ち伏せされていた」
のは、No.4の回答で述べたとおり事実です。
なお、他の方が言われる「実は暗号がばれたのは、アメリカがミッドウェイで雨水のろ過装置が呼称したというニセ情報を流したところ「攻撃目標で水が不足しそうだ」とすぐ暗号で報告したからなんですね」という話は、アメリカが、日本が想像も出来ないほどの人手をかけて暗号解読作業を行った最終段階で「日本が攻撃目標にしているのはどこか」をどう探知したか、ということで、膨大な暗号解読作業から見れば些細なことです。「アメリカが、日本海軍の暗号をどのように解読したか」は、一冊の本が書けるほどのテーマであり、今でも詳細なことは解明されていません。
さて
「暗号が解読されてた時点で負けは決まってたということでしょうか?」
ですが、暗号が解読されていたとしても、日本海軍が持てる戦力を「ミッドウェー近海でのアメリカ艦隊捕捉撃滅」に集中していれば、勝つことは可能でした。
No.4の回答で示したように、
「史実で、重要性の低いアリューシャン作戦に振り向けた龍驤・隼鷹、内地で待機していた瑞鶴を参加させれば、日本海軍はずっと楽な戦いをできただろう」
と言えます。
「戦勝の要諦は先制と集中にあり」
という言葉は将校なら誰でも知っている言葉で、これに反する作戦行動を「必要がないのに」取った時点で、負ける可能性が濃厚になった、とは言えるでしょう。
ただ、「アメリカは日本海軍の暗号を読んでいた」事実があった以上、仮にミッドウェーに日本空母の全力(史実プラス3隻)が向かった場合、敗北を恐れるアメリカ側が、迎撃を行わず、ミッドウェー島を占領しただけで終わってしまうことも有り得ました。
なお、一般にミッドウェーでの4空母喪失の責任者とされる南雲忠一中将は、ミッドウェーで実際に戦った機動部隊を指揮していましたが、
「対空レーダーは、ミッドウェーに向かう機動部隊に配属されている榛名と霧島に装備する」
「ミッドウェーに向かう機動部隊に、龍驤・隼鷹・瑞鶴を加える」
などという権限は持っておりません。
このような権限は、連合艦隊司令部、あるいは軍令部や海軍省が有しており、南雲中将は、与えられた兵力で、天皇の名で出された作戦命令を実行する立場でしかありませんでした。
南雲中将の指揮が完璧でなかったことは、No.4の解答で文献として示した森史朗氏の「ミッドウェー海戦」を読めば分かりますが、ミッドウェーの敗北の責任は、このような作戦を立て、差し向ける兵力を決めた連合艦隊司令部にあると言えます。
回答ありがとうございました。なるほど、暗号が解読されたのは敗北の一要因であっても、決定的要因はやはり戦略ミスだということが分かりました。
No.10
- 回答日時:
ディスカバリーチャンネルで
http://japan.discovery.com/episode/index.php?eid …
歴史の分岐点:太平洋での戦い
なんてのをやっていた。
アメリカ視点ですが
1 暗号を解読していて、日本側の意図を察知していた
2 この方が、諦めずに頑張った
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9% …
確かに上記の人物が燃料不足で引き返していたら、日本空母は大丈夫だったんだろうなぁ。
ちなみに上記の番組では、ミッドウェイの前珊瑚海海戦の段階で、米軍の戦略的勝利としている。
回答ありがとうございました。本当に敗因って考え出すとキリがないですね。色々な要素が複雑に絡んでいて、どの視点から捉えるかで結論は変わり得るとしか言えない気がしてきました…。
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