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国債を日銀が大量に買うことにより、金融機関は国債を買いにくくなっていると言われています。しかしそれでも金融機関は簡単に国債から株に乗り換えられるわけではないと聞いております。その理由を教えて下さい。

銀行は自己資本比率、生命保険会社はソルベンシーマージン比率が関係しているのかなと想像していますが実態はどうなのでしょう。

A 回答 (3件)

銀行が株式をたくさん持てないのには主として3つ理由があります。



1.BIS規制上の問題

2.リスク管理上の問題

3.法律上の問題

1の点は、他の方も答えていますが、BIS比率を計算するときの分子の分母のリスクウェイトにおいて、株式が国債に比べて不利だからです。上場株式は、国債と違って信用リスクがあるうえに(もともと貸出と違って返済義務のないお金だから正確にいうと信用リスクとは異なりますが)、市場価格も大幅に変動するので市場リスクの影響も非常に大きいのです。

2の点です。銀行はALM(Asset Liability Management)といって資産と負債のリスクや期間を調整することで儲けていますが、株式のリスクは非常に大きいので、安定経営を第一とする銀行が保有するには限界があります。

3の点です。銀行はごく一部の例外をのぞき、事業会社の株式の5%以上を持つことが許されていません(独占禁止法、銀行法)。これは、銀行による産業支配による弊害を防ぐためです。ですから、銀行はもともと株式を大量に保有することはできないのです。

この回答への補足

大変勉強になりました。
バブル崩壊の前には、邦銀は株の含み資産が莫大で、一気に海外展開を拡大していましたね。そのお陰で外国の銀行を次々と倒産に追い込みました。それを止めるためにBIS規制が出てきたと聞いています。とすると当時は株式は5%までという規制が無かったということでしょうか。

株式5%までという規制があると、例えば今回アベノミクスで株価が上昇したようなときは、5%を超えてしまい、規制を守るには株を売らなければならなくなり、結果として株価を押し下げてしまうことになりますね。株が上がらなければデフレ脱却は難しいと考えるなら、この規制を緩めようという話は政府内で出てこないのでしょうか。年金積立金の運用に関してはそのような規制緩和をやりましたね。

補足日時:2013/08/16 09:10
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> 銀行は自己資本比率、生命保険会社はソルベンシーマージン比率が関係しているのかなと想像していますが



その通りです。
現在、BIS規制では国債はリスクがないとされていますので、100%自己資本比率に算入することができますが、株式はそうではありません(株式によってどの程度のリスクとされるかが変わります)。
したがって、国債を売って同額の株式を買うと自己資本比率が下がることになります。
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外債をいっぱいもっている日本の国債と株だったら、どっちの



ほうが安定しているかという問題で、何をどれだけ所有するか

の判断がわかれているのではないでしょうか。

そろばんの問題ですね。
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