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第209条
1.土地の所有者は、境界又はその付近において障壁又は建物を築造し又は修繕するため必要な範囲内で、隣地の使用を請求することができる。ただし、隣人の承諾がなければ、その住家に立ち入ることはできない。

簡単に言うと隣人の承諾がなければ隣地の使用を請求することができないわけです。
つまり隣人の承諾があれば隣地の使用ができるという当たり前の条文で
公序良俗に反しないことであれば世の中すべて承諾があれば構わないわけじゃないですか。
こんな条文になんの意味があるのでしょう?

A 回答 (6件)

>と言うことは外壁の塗装でお隣に入って足場を組まないと施工が出来ないような場合、


お隣は立ち入ることを承諾する義務があるので原則拒むことはできないと言うことですか?

 そのとおりです。

>判決が確定すればと言うところが引っ掛かりますが

 承諾義務があるということと、現に承諾をしているかどうかは区別する必要があります。隣地の人が、現に承諾をしていないにもかかわらず、その意思に反して隣地に立ち入れば、それは違法な行為になりますから(自力救済の禁止)、隣地の人に損害が生じれば不法行為による損害賠償請求をされかねません。また、隣地が住居の囲繞地に該当する場合、住居侵入罪を構成します。
 ですから、合法的に立ち入るには、隣地の人に対して承諾の意思表示を求める裁判をする必要があります。原告の請求を認容する判決が確定することによって、承諾の意思表示が擬制(現に隣地の人が承諾をしていなくても、承諾をしたものとして扱われる。)されます。

>立ち入ることでお隣が不利益を被るような場合は駄目な場合もあると考えるのが普通かと思いますが特段の事情がなくても拒むことはできるものなのでしょうか?

 回復できないような損害が発生するといった特段の事情があれば、拒めることができるかもしれませんが、相手方の隣地使用請求の内容が必要な範囲内である限り、使用期間中は、使用される土地の部分が利用できなくなってしまうという不利益は甘受しなければなりません。(そのかわり、損害が発生すれば、隣地使用請求者に対して償金の請求をすることができます。)そうでなかったら、隣地使用請求権の意味がなくなってしまいます。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
非常に参考になりました。

お礼日時:2013/10/05 11:49

 Aが、隣地の所有者であるBに対して、隣地の使用請求をしたところ、Bが拒否をしたとします。

この場合は、AはBを相手取って、隣地使用の承諾の意思表示を求める民事訴訟を提起し、Aの請求を認容する判決が確定すれは、Bは承諾の意思表示をしたとみなされます。(民法第414条第2項ただし書き)つまり、Aからの請求に対して、Bは承諾する義務があるということです。
 しかし、隣地にたっているBの所有する建物の中にAが立ち入るには、Bの承諾が必要であり、Bは承諾をする義務はありません。ですから、仮にAがBに対して家の立入の承諾の意思表示を求める民事訴訟をしても、裁判所はAの請求を棄却する判決をします。

民法

(履行の強制)
第四百十四条  債務者が任意に債務の履行をしないときは、債権者は、その強制履行を裁判所に請求することができる。ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りでない。
2  債務の性質が強制履行を許さない場合において、その債務が作為を目的とするときは、債権者は、債務者の費用で第三者にこれをさせることを裁判所に請求することができる。ただし、法律行為を目的とする債務については、裁判をもって債務者の意思表示に代えることができる。
3  不作為を目的とする債務については、債務者の費用で、債務者がした行為の結果を除去し、又は将来のため適当な処分をすることを裁判所に請求することができる。
4  前三項の規定は、損害賠償の請求を妨げない。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
そういうことですね。
と言うことは外壁の塗装でお隣に入って足場を組まないと施工が出来ないような場合、
お隣は立ち入ることを承諾する義務があるので原則拒むことはできないと言うことですか?
判決が確定すればと言うところが引っ掛かりますが
立ち入ることでお隣が不利益を被るような場合は駄目な場合もあると考えるのが普通かと思いますが
特段の事情がなくても拒むことはできるものなのでしょうか?
お隣が何が何でもいやなものはいやだ!で通ってしまえば結局条文の意味がなさなくなるので。
どの程度の強制力があるのでしょう?

お礼日時:2013/10/03 14:31

>2の方の回答から条文の意味を間違えて解釈していました。


>となると、回答いただいた内容はこの条文には当てはまらないことに
>なってしまいませんか?

すいません。よく読んでいませんでした。m(__)m
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この回答へのお礼

わざわざどうもです。

なんて素直な方なんでしょう(笑)

お礼日時:2013/09/30 11:00

最小限、所有する敷地の管理も責任もそれぞれオーナーが負うのですから


他者が切実に必要でも、立ち入る許可を求めることは常に必要です。
これはインフラの利用量検針で立ち入りが常に必要な環境の敷地
(上水道メーターは敷地内に埋設だが、計量性能上期限ごとの交換含め供給者の管理)
についても新設検査、使用開始時に契約者と確認、承諾した上で係員が行っているものです。

ただこの条文は「隣地に面する築造や修繕撤去などに伴う住居以外の空間一時使用は
作業結果から得られる双方の便宜を考慮して、請求権は有るものと明示する必要がある。
建物の修繕における作業も、隣地への崩落や延焼などを予防する便宜が含まれるから。
ただし相手方の住居自体の訪問立ち入りは別格として言及しておくべき」です。

同時期に工事が重なるなど、相手方の事情で無理となる場合も充分ありえます。

質問文の「公序良俗に則した行動」でも敷地内での事故発生責任は問われる事が
ありますから、承諾が要るのは仕方ないのですが。

境界ちょうどの塀を造るのに、基礎を敷くには自分の敷地がほぼ更地でないと
建屋との幅50センチ程で掘ったり均したりの作業を敷地内で済ませるのは困難です。
また、相手方の建物に足場を掛けてまで養生を設ける工法はほとんど用いません。
解体工では「敷地内で建物外面に保護塀を設け、建物なか側に崩す」もので
公道については占用許可を得て、路上へ張り出す塀を用いる場合はありますが。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
実務上いろんなケースがあるかと思いますが
質問時はこの条文の意味が分からなかったのですが
2の方の回答から自分の解釈は間違っていて本来の意味が分かったように思います。
逆に条文の意味が分かったところ逆に隣地へは堂々と使用請求ができると判断でき
それならこの条文の存在価値があると思えるのですがどうでしょうか。

お礼日時:2013/09/29 17:58

基本的に読み間違えをしています。



本文は、「『隣地』の使用を請求できる」
ただし書きは、「隣人の承諾がなければ、その『住家』に立ち入ることはできない」

つまり、隣の敷地への立ち入りはできても、家の中には承諾が無ければ入れない
と言うことです。


>>簡単に言うと隣人の承諾がなければ隣地の使用を請求することができないわけです。
一般的に、承諾が無くても「請求」はできます。
と言うか、承諾をえるために請求しますからね
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
なんと!
ほんとですね。
これで言うと民法上隣地へは立ち入りの請求権が担保されていますね。
となると逆に立入の相当な理由があれば
隣地の方は立入拒否の権利は争っても認められないと言うことでしょうか?
それであればこの条文の存在意味がわかります。

お礼日時:2013/09/29 17:50

「あたりまえ」です。

ただ、その「あたりまえ」も書いておかないと
違う観念の人が出てきては困るからです。

例えば、殺人はいけないことですが、「人を殺したら懲役何年」と書いてなければ
裁判所は「無罪」判決しか出せません。

今普及してるインターネットの世界でいろいろな「通常思うところの犯罪」がなされていますが、
「書いてないから裁けない」事例はたくさんあります。

あなたの言葉で、
「公序良俗に反しないことであれば世の中すべて承諾があれば構わないわけじゃないですか」
とありますが、「公序良俗」って何ですか?・・定義が書いてあるから言えることです。

承諾があってもしてはならないこともあります。
例えば「殺してくれ」と承諾付きで依頼されても、殺したら殺人犯なわけで。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
2の方の回答から条文の意味を間違えて解釈していました。
となると、回答いただいた内容はこの条文には当てはまらないことに
なってしまいませんか?

お礼日時:2013/09/29 17:52

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