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小麦粉の価格が半年ごとに上がり続けています。小麦粉には高率の関税がかけられていますが、輸入価格が高騰しているのだから、その分関税を引き下げればいいのでは? と思うのですが? なぜ関税を引き下げないのでしょうか? また、マスコミもそういう視点の報道をしないのでしょうか?

A 回答 (5件)

関税撤廃に基本的に賛成している立場の人間です。



>輸入価格が高騰しているのだから、その分関税を引き下げればいいのでは?
>しかし、政府売り渡し価格1トンあたり5万7000円のうち賦課金が1万7000円くらいのようですが、これって高すぎませんか?

ですので、賦課金はむしろ撤廃すべきだと考えていますが、一応、政府の法令の意図を調べてみることにしました。

第3章 麦その他主要食糧の需給及び価格の安定を図るための措置
http://www.houko.com/00/01/H06/113.HTM#s3

リンク先の42条が該当法令になりますが、法令のどこを見ても、価格安定の算定基準が乗っておらず、具体的には何をするのか、わかりません。ですので、輸入価格と国内価格の連動性を調べてみました。

輸入小麦の政府売渡(うりわたし)制度と価格改定のしくみ
http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1210/mf_news_02.h …

リンク先、一番下のグラフが輸入価格と国内価格の関係になります。政府が価格を算定している6ヶ月の間では確かに価格は一定ですので、小麦しか扱わない零細業者の保護にはある程度の有用性がありそうです。しかし、意図的に関税として乗せたい額に加えて、

>売渡価格は直近の6カ月間の政府買付価格の平均額に、マークアップ(政府管理経費および国内産小麦の生産振興対策に割り当てる経費)を上乗せして算出されます。

政府が介在することで発生するコストが流通上のロスになることが疑われます。実際、直近の相場上昇に釣られて、実際価格と乖離した高額の政府売却価格になっている部分なども気になるところです。

そして、農林水産省にはこのような、無用な規制もあります。

“自主流通小麦”、世にはばかる:日経ビジネスオンライン
http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20 …

政府が国内で流通する穀物に無用な規制を掛けてきた事実です。以上をもって、政府統制が法令で謳っている目的以外の意図が比重として多いのではないかと推測されるわけです。

質問者の質問に戻りますと、

>その分関税を引き下げればいいのでは? と思うのですが?

・先進国では関税で自国の劣位分野を保護できない(高関税の米、小麦の効率、従事者数を見れば一目瞭然)
・関税をかけると、消費者に迷惑がかかる(価格、選択肢)
・そのわりに、関税は国庫に寄与しない(先進国の場合)
・他国の輸出産業に足枷をかけた結果、他国側の購買力が伸びず、自国の輸出産業の足枷をかけることになる
・劣位産業に人を縛り付けることになるので、労働活力が減少
という一般論から、賦課金引下げ、というより、統制制度自体の解消が望ましいのではないかと思います。

>また、マスコミもそういう視点の報道をしないのでしょうか?

というより、マスコミは一般経済について知見がある記者がいないのではないでしょうか?特に、貿易経済は一見難しいので、「関税を撤廃したら、物が安くなる」という単純なメリットを提示しても、「空洞化」「食糧自給」など、ピントがずれた批判が飛んできて、単純なメリットが軽視される傾向にあるので。そう言われて一般論で反論できる人は意外と少ないですし、というか間違って理解している人が圧倒的に多いので…。

例えば、TPPについてテレビの識者レベルでも「相手側の関税が撤廃されたから輸出が伸びる、それがメリット」などと勘違いした発言の人が多いわけです。もちろん、自国の関税が撤廃されても、自国の輸出は伸びますし、貿易のメリットは輸入が主なわけですが。

さらに番組づくりとしても、空洞化が進行して、米農家が倒産の危機に瀕する、などのわかりやすい構図のほうが記事が作りやすく、視聴者の感情に訴え易いというように利点があるのではないでしょうか?
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この回答へのお礼

詳しく教えていただきありがとうございます。私もTPPによって、農水省の利権を守っているだけの今の制度が撤廃されることを期待しています。

お礼日時:2013/10/07 17:07

補足回答です。



>なぜ関税を引き下げないのでしょうか?

こんな単純なことを今頃気づいて申し訳ないのですが、関税を引き下げない理由は米を保護するためでしょう。

▼昔から抱いていた疑問
・小麦は日本での生産に向かない
・高関税なのに、輸入依存度が高い
・なのに、高関税を維持。なぜ?

▼関税を下げた場合の想定
・小麦の関税をさげる。小麦の販売価格が大幅に低下する
・すると、同じ主食ベースである、米と競合し、市場を食う可能性が高い

ますます、高関税のデメリットを感じるようになりました…。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。確かにおっしゃる通りかもしれませんね。

お礼日時:2013/10/07 17:01

国産小麦の価格と正規輸入の小麦の価格差を考えれば…


正規輸入小麦が割高なら誰も使わないですよ。

むしろ政府が調整した価格でないと成り立たないのです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。もう少し詳しく教えていただければ・・・よく理解できませんでした。すみません。

お礼日時:2013/10/07 17:03

 小麦の場合は、農水省が関税なしで輸入し、賦課金を上乗せして販売しています。


http://www.nikkei.com/article/DGXNASDF2700D_X20C …

 10月から4.1%値上げしていますが、円安の影響もあるようです。いずれにしても、関税引き下げは無関係です。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。よく調べてみたら、おっしゃる通り、小麦は政府が無関税枠で輸入し、農水省が賦課金をかけて製粉会社に売り渡していると言うことで、勉強不足でした。
しかし、政府売り渡し価格1トンあたり5万7000円のうち賦課金が1万7000円くらいのようですが、これって高すぎませんか?
適正なのでしょうか? 引き下げるべきでは?
高率の関税をかける一方で、輸入をすべて農水省が管理して、不透明な価格設定をしていることが問題なのでは無いでしょうか?

お礼日時:2013/10/07 05:38

そのうちにTPPで関税はゼロになります。

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