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ラテン語文法の問題になるのだろうと思うのですが、「Stabat Mater」の中にこのような一節があります。

Cuius animam gementem,
Contristatam et dolentem
Pertransivit gladius.

この中の「Contristatam」についてお尋ね致します。
私の手元の楽譜には「Contristantem」と記載されており、上記と比べると「-statam」「-sta“n”t“e”m」と、2ヶ所の違いがあります。キリスト教文化に少し明るい知人曰く「後者の方が文法的(格変化的)には正しいが、何故か音楽的側面となると一般的には前者表記となっている。何故だろう?」とのことです。
どちらが正しい、と明確に答えの出るものではないかもしれませんが、 何故「文法的には正しい」方が楽譜の中では用いられておらず、前者が一般的になっているのかをどうぞご教示下さい。(時代背景的な影響もあるのでしょうか?ちなみに私の手元にあるStabat Materは、A.Bononcini作曲のものです。)
また、この箇所を「-statem」と歌っているCDもあるという情報も耳にしたのですが、「-stat“e”m」も誤りではないのでしょうか?
ご回答をお待ち致しております。お願い致します。

A 回答 (1件)

文法的には、


contristatam = contristoの過去分詞、単数女性対格
contristantem = contristoの現在分詞、単数女性対格
で、animamにかかる単語の格変化的としてはどちらも
矛盾はありません。

しかし、動詞contristoは「悲しませる、make sad」と
いう意味の動詞ですから、
過去分詞contristatam =(悲しまされた→)悲しむ
現在分詞contristantem = 悲しませている
というニュアンスになります。
(英語のsurprised(驚いた)とsurprising(驚かせる)の
違いと同じ状況です)

「嘆き(=悲鳴を上げている)、悲しみ(=悲しまされた)、
 苦しむ(=苦しんでいる)聖母の魂は
 刃で刺し貫かれた」
という意味合いから考えると、contristoの部分はやはり
この単語だけ過去分詞になるのが正しいかと思います。

#同じ単語を修飾するだけに、語尾が揃っていないと
#気持ち悪いものですけれども…。

歴史的に、contristantemを正しいとするテキストが存在
するかどうかは、申し訳ありませんが存じ上げません。
#そう印刷された楽譜、そう歌った録音は恐らくあるので
#しょうが…。

参考URL:http://www.perseus.tufts.edu/cgi-bin/morphindex? …
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この回答へのお礼

早速のご回答をありがとうございました。
なるほど!過去分詞と現在分詞との違いでしたか。
英語で解説していただいたのでスッキリと理解できました。そうですね、ここは過去分詞が適切ですね。
本当にどうもありがとうございました。

お礼日時:2004/04/15 07:43

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