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炭素の非混成原子軌道とsp3混成軌道の各々の軌道にある電子を矢印を用いて示せ

軌道にある電子の矢印は↑と↓がありますが、↑か↓かはどう違ってどう判断するのですか?

詳しい解説お願いします

A 回答 (9件)

↑と↓では、電子スピンの向きが違います。



パウリの排他原理により、一つの原子軌道(または分子軌道)には、0個~2個の電子が入っています。
電子が2個のときは↑と↓が1個ずつあります。
電子が1個のときは↑か↓が1個だけあります。
電子が0個のときは↑も↓もありません。

例えばリチウム原子の基底状態では、1s軌道に↑と↓が1個ずつ、2s軌道に↑が1個あります。これを、1s軌道に↑と↓が1個ずつ、2s軌道に↓が1個ある、としてもいいんですけど、とくに理由がなければ、電子が1個のときは↑を書く習慣になっています。

また、たいていの場合、エネルギーの低い原子軌道から電子を順に詰めていくと、基底状態の電子配置になります。

同じエネルギーの原子軌道にどのように電子を配置すると基底状態の電子配置になるのか、については「フントの規則」について調べてみてください。ひとことでいうと、↑の数が最も多くなる配置が基底状態の電子配置になります。
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この回答へのお礼

どういうときが電子2個で、どういうときが電子1個なんですか?

2px軌道と2py軌道と2pz軌道の違いはなんですか?

お礼日時:2014/01/11 11:07

#5です。



回答No.4を読ませていただいて、私が「ちょっと違うんじゃないかな」と思ったのは

> 炭素だけで電子配置を考えるのであれば混成軌道は関係がありません。

> sp混成というのは結合が生じて他の原子と電子の共有が生じたときの話です。
> 炭素単独でsp3に電子が入るということは起こらないだろうと思います。

> 「仮に入るとしたら」という仮定も意味を持たないでしょう。

のところです。じっさい、回答No.8にあるように「 (2s)1 (2p)3 と (sp3)4 とは同じエネルギー」であるのならば、他の原子と電子の共有が生じていなくてもsp3混成を考えてもいいし、炭素単独でsp3に電子が入るということが起こっていてもよい、ということなのではありませんか?

混成軌道という概念の価値をまったく認めない人たちもいます。私自身は同意できないのですけど、そのような立場の人たちであれば、「『仮に入るとしたら』という仮定も意味を持たない」と主張されるのも当然だろうなとは思います(同意はできないけど理解はできる)。ですけど、仮に入るとしたらという仮定は、混成軌道の根底にある仮定です(詳しくは理化学辞典の「原子価状態」の項を参照してください)。ですので、混成軌道という概念の有用性を認めるのであれば、これが意味を持たないというのは、ちょっとまずいんじゃないかなと思います。


> フントの規則自体、エネルギーが低くなる配置はどういう場合かということを考慮した結果の規則ですのでエネルギーを無視して入れるわけにはいかないのです。

ここのところもよく分からなかったです。「エネルギーを無視して入れた電子配置にはフントの規則が使えない」ということを主張しているように私には読めたのですけど、そうではなかったのでしょうか。私自身は、「エネルギーを無視して入れた電子配置でも、フントの規則が使えることが多い」と考えていますので、#5ではそのような例を挙げました。じっさいには、#7に書いたように、#5で挙げた電子配置ではフントの規則が破れていたわけですが。


> >いいえ。対称性を考えると、まったく同じエネルギーになります。
>
> この意味が分かりません。
> 私は「電子間の相互作用を考える」と違いが出てくるだろうと書きました。

ごめんなさい。私が読み間違えていたようです。炭素原子単独のときの話ではなくて、メタン分子中の炭素原子の話だったのですね。そうであれば、「電子間の相互作用を考えると違いが出てくる」と書くよりも、「原子価結合法で考えると違いが出てくる」と書かれたほうがよかったんじゃないかなと思います。分子軌道法で考えると、非混成原子軌道でもsp3混成軌道でも、スレーター行列式(波動関数)がまったく同じになるので、エネルギーもまったく同じになります。単一のスレーター行列式を使う限り、電子間の相互作用をどのように考えても、まったく同じになります。

また、しばしば誤解されやすいところなのですけど、sp3に4個または8個の電子が入っているときは、電子分布は球対称になります。これらの電子分布は、sに1個とpに3個、またはsに2個とpに6個の電子が入っているときと、それぞれ同じになります。原子価結合法では、水素原子の1s軌道と炭素原子の“個々の”軌道との重なりが波動関数に反映されますから、非混成原子軌道と混成軌道とで、エネルギーに違いが現れます。ただし、水素原子の軌道に電子が入っているときの話です。メタン分子で、sに2個、pに6個入っている配置や、4つのsp3軌道に2つずつ合計8個入っている配置では、水素原子に電子がありませんから、同じ球対称の波動関数になってしまいます。ですので、この場合では、電子間の相互作用をどのように考えても、まったく同じエネルギーになります。メタン分子では、sに1個、pに3個入っている配置と、4つのsp3軌道に1つずつ合計4個入っている配置を比べるのがいいです。そうすると水素原子の軌道との重なりの違いから、エネルギーの違いが出てきます。この場合は、電子間の相互作用をどのように考えても、エネルギーの違いが出てきます。


> エネルギーとして全く同じであればどうして正四面体の構造が出てくるのでしょうか。

分子軌道法で計算すると、波動関数として全く同じなので、非混成原子軌道でも混成軌道でも同じ構造になります。混成軌道で定性的に考えると正四面体の構造になると予想されます。同じ構造になるのですから、非混成原子軌道でも正四面体の構造になるはずです。じっさいに計算してみると、予想通り正四面体の構造になります。

原子価結合法で計算すると、非混成原子軌道よりも混成軌道の方がエネルギーが低くなるので、混成軌道に基づいた波動関数の方がよりよくメタンの基底状態を表していると考えられます。混成軌道で定性的に考えると正四面体の構造になると予想されます。じっさいに計算してみると、予想通り正四面体の構造になります。


> 分子の構造の判断に使われているVSEPR理論はこの電子間の相互作用を柱にした判断になっています。

電子間の相互作用ではなくて、電子対間の相互作用ですよね。どちらにしても、その柱には、理論的な土台がありません。ですので、軌道のエネルギーとか電子配置などを議論しているときに持ち出すような話ではないだろうと、私は思います。
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#4です。


>sには↓↑、pは別々の軌道にスピンを平行にして1つずつです・・・(フントの規則)。
ここでフントの規則と書いたのは
pの別々の軌道にスピンを平行にして入るというところです。
sとpに入ることをフントの規則とは言っていません。

>フントの規則のおおもとにあるのは、軌道の直交性です。
・・・・
軌道が直交していればフントの規則を使うことができます。

直交している軌道に対して使いますが軌道の直交性だけから出てくるものではありません。
直交していれば互いに独立ですからスピンの向きは関係ないはずです。ところが実際は異なる軌道にスピンを平行にして入るということが起こるからこそ「規則」としてあげられているのです。それはまた同じ軌道にスピンを反平行にして入る(同じp軌道に2つ入る)ということが起こらないということにもなるのですから電子間の相互作用が考慮されている結果の規則だということになります。

(2s)2 (2p)2 と (2s)1、(2p)3 とはエネルギーが違います。
(2s)1 (2p)3 と (sp3)4 とは同じエネルギーです。

>> でも電子間の相互作用を考えるのであれば正4面体の頂点の方向に離れて分布するsp3の方がエネルギーが低くなるだろうという予測が成り立ちます。

>いいえ。対称性を考えると、まったく同じエネルギーになります。

この意味が分かりません。
私は「電子間の相互作用を考える」と違いが出てくるだろうと書きました。
そうでなければ同じだとも書いています。
エネルギーとして全く同じであればどうして正四面体の構造が出てくるのでしょうか。
分子の構造の判断に使われているVSEPR理論はこの電子間の相互作用を柱にした判断になっています。
https://www.google.co.jp/#q=%E5%8E%9F%E5%AD%90%E …
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たびたびごめんなさい。

確認したところ回答No.5にさらに間違いがありましたので訂正します。

誤:「2p軌道にひとつ、3p軌道にひとつ」とか「2p軌道にひとつ、3d軌道にひとつ」などの電子配置に対しても、フントの規則を使うと、それらの配置の中で最もエネルギーの低い電子配置を選び出すことができます。

正:「2p軌道にひとつ、3s軌道にひとつ」という電子配置に対しても、フントの規則を使うと、その配置の中で最もエネルギーの低い電子配置を選び出すことができます。

炭素原子では「2p軌道にひとつ、3p軌道にひとつ」とか「2p軌道にひとつ、3d軌道にひとつ」などの電子配置では、フントの規則が破られているようです。
http://physics.nist.gov/PhysRefData/ASD/levels_f …
で確認したところ、フントの規則が成り立つのは
(2s)2 (2p)2
(2s)1 (2p)3
(2s)2 (2p)1 (3s)1
の電子配置までで、それよりエネルギーの高い
(2s)2 (2p)1 (3p)1
(2s)2 (2p)1 (3d)1
の電子配置は、どちらもスピン一重項が最安定でした。

お詫びして訂正します。
ごめんなさい。
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回答No.5に間違いがありますので訂正します。



誤:8C4=8×7×6×5=1680通り
正:8C4=8×7×6×5÷4!=70通り

ごめんなさい。
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フントの規則のおおもとにあるのは、軌道の直交性です。

ですので、原子が単独でいるときの原子軌道(p0,p-1,p+1など)だけではなく、LCAO-MOを作るために使う原子軌道(px,py,pzなど)や、原子価結合法で使う混成軌道(sp3など)や、分子全体に広がった分子軌道にたいしても、軌道が直交していればフントの規則を使うことができます。

> 炭素だけで電子配置を考えるのであれば混成軌道は関係がありません。
> sに2つ、pに2つです。

炭素原子の基底状態が「sに2つ、pに2つ」になることと、フントの規則は関係ありません。「pに2つ」電子を配置したときに、電子をどのように軌道に詰めるとその中で最も全エネルギーが低くなるのか、という問いに答えてくれるのがフントの規則です。sとpにはエネルギーの違いがあるからまずsに入る方が全エネルギーは低くなる、というのは、フントの規則とはまた別の規則です(Aufbau principle,構成原理、組み立て原理などと呼ばれる規則です)。

たとえば、エネルギーを無視して電子を入れた、「2p軌道にひとつ、3p軌道にひとつ」とか「2p軌道にひとつ、3d軌道にひとつ」などの電子配置に対しても、フントの規則を使うと、それらの配置の中で最もエネルギーの低い電子配置を選び出すことができます。同じように、フントの規則を使えば、sp3軌道に四つ電子が入った電子配置(8C4=8×7×6×5=1680通りあります)から、最もエネルギーの低い電子配置を選び出すことができます。

結果をいうと、四つあるsp3軌道に四つ電子がスピンの向きをそろえて1個ずつ入る電子配置が、最もエネルギーが低い電子配置になります。この電子配置は、「仮に入るとしたら」の話ではありません。単独の炭素原子に対してpx,py,pzなどLCAO-MOを作るために使う原子軌道を使って議論するのと同じ程度には、意味のあるお話です。単独の炭素原子のスピン5重項のうちで、最もエネルギーが低い電子状態は5Sですが、
(1) 2sに↑,2p0に↑,2p-1に↑,2p+1に↑が入った電子配置
(2) 2sに↑,2pxに↑,2pyに↑,2pzに↑が入った電子配置
(3) 2sと2pから作った四つのsp3混成軌道に一個ずつ↑が入った電子配置
は全て同じ電子状態に対応します。


> でも電子間の相互作用を考えるのであれば正4面体の頂点の方向に離れて分布するsp3の方がエネルギーが低くなるだろうという予測が成り立ちます。

いいえ。対称性を考えると、まったく同じエネルギーになります。
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炭素だけで電子配置を考えるのであれば混成軌道は関係がありません。


sに2つ、pに2つです。
sには↓↑、pは別々の軌道にスピンを平行にして1つずつです・・・(フントの規則)。
sとpにはエネルギーの違いがありますからまずsに入る方が全エネルギーは低くなります。

sp混成というのは結合が生じて他の原子と電子の共有が生じたときの話です。
炭素単独でsp3に電子が入るということは起こらないだろうと思います。
(「仮に入るとしたら」という仮定も意味を持たないでしょう。フントの規則自体、エネルギーが低くなる配置はどういう場合かということを考慮した結果の規則ですのでエネルギーを無視して入れるわけにはいかないのです。)
メタンであれば共有で周囲の電子が8個になっています。
この場合、電子間の相互作用を考えないのであればsに2個、pに6個でも、4つのsp3軌道に2つずつ合計8個でもエネルギーは同じになっています。でも電子間の相互作用を考えるのであれば正4面体の頂点の方向に離れて分布するsp3の方がエネルギーが低くなるだろうという予測が成り立ちます。これは実際にメタンの構造が正四面体になっていることで確かめられるのです。
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> どういうときが電子2個で、どういうときが電子1個なんですか?



ごめんなさい。質問の意味がよく分かりません。何を聞きたいのか知りたいので、この回答の補足欄に、次の質問の答えを書いてください。

質問:K殻には0個~2個の電子が入っています。L殻には0個~8個の電子が入っています。K殻に関して、どういうときが電子2個で、どういうときが電子1個なんですか?

なお、私の次の回答は、月曜日以降になると思います。ご了承ください。


> 2px軌道と2py軌道と2pz軌道の違いはなんですか?

軌道の形と軌道のエネルギーは同じですけど、軌道の向きが違います。
2px軌道をz軸まわりに90度回転すると2py軌道になります。
2py軌道をx軸まわりに90度回転すると2pz軌道になります。
2pz軌道をy軸まわりに90度回転すると2px軌道になります。
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詳細は#1さんに任せるとして、



「同じスピン状態の電子は同じ電子軌道に入らない」というパウリの排他原理
「同じエネルギーを持つような軌道に入る電子はできる限り同じ向きのスピンを持つ」というフントの規則

この2つを満たすことを考えます。
電子のスピンの向きは2種類あって、それを便宜上「上」と「下」の2つで表しているものです。
2種類のスピンというのがどっちがどっちなのかはあまり関係なく、
同じ向きか逆向きかが問題となってきます。
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