プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

英語の"Dream" がニュアンスは違えど、寝ているときに見る夢と将来の理想といった日本語の"夢"とほぼ同じ意味を同時に持つことが奇妙に感じられます。
これは夢という単語が、開国後新しく作られたか、あるいはどちらかの意味を新しく加えられたということですよね。偶然とは考えられません。
他にも、"情報の漏洩" であったり、"秘書" などいった言葉も英語表現に影響されたと思われます。
正論でしょうか。

A 回答 (3件)

このご質問は、このサイトで昔から論じられている「よくある質問」で、ちょっと検索しただけでも、以下の6件ありました。

(上の4件が「国語」、下の2件が「英語」カテゴリーです)

それぞれ、興味ある回答が多くありますが、回答者が付け加えるとすれば、日本語の「夢」も英語の「dream」も、「睡眠中に見るもの」の意味の方が古く、「将来の理想」という意味で使われるようになったのは比較的最近であることです。

「日本国語大辞典」では前者の最も古い用例は10世紀の古今和歌集で、後者は1914年の木下杢太郎の「常長」でした。「睡眠中に見るもの」という意味では奈良時代には「いめ」という形で万葉集の歌にも登場します。英語の大きな辞書で「dream」を調べても、同様の傾向でした。

これから先は回答者の私見です。日本では古来、睡眠中に見る「夢」は神意の表れであり、正しい解釈を与えられれば(これを「相夢」(ゆめあわせ)や「夢解き」と呼んだ)、それが実現すると考えられていました。(逆に良くない解釈をするとそれが実現してしまう)これは日本だけではなく、洋の東西を問わず古代ギリシャなどにもあった考え方です。

そしてその実現した夢の結果は、平安京の貴族が権勢を得ること(「大鏡」藤原兼家伝)であったり、坂東の武士の娘が武家の棟梁の妻となることだったり(「曽我物語」)、当人が希望している世俗的な成功などを意味する場合が多いです。

後者では妹が見た夢を買うことによって、姉の北条政子がその成功を手に入れたことになっています。せっかく吉夢を見ても、その価値がわからずに他人に譲渡すれば、その利益は得られず、正しく解釈(理解)できた者だけが利益を得るという教訓にもなっています。

現代人は「睡眠中に見るもの」と「将来の理想」とをまったく別の概念として理解していますが、回答者は昔はそうではなかったのではないかと考えています。つまり、古人は「睡眠中に見たもの」は神意の表れであるから、それを正しく解釈すれば、将来実現することであり、吉夢の場合は自分の将来の希望(理想)とも合致する、と考えていたのではないでしょうか。

こうした考え方が、時代が進むに連れて薄れてしまったために、現代の私たちは「睡眠中に見るもの」と「将来の理想」とが、同じ言葉で表されていることを多少奇異に感じてしまっていると思います。

http://oshiete.goo.ne.jp/qa/8747346.html
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/2867331.html
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/2131833.html
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/1407018.html

http://oshiete.goo.ne.jp/qa/2179176.html
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/141979.html
    • good
    • 2

「邯鄲の夢」という諺があります。


出典は古代(戦国時代)の夢に関する著作「枕中記」です。
ある貧しい青年が立身出世して富貴に成り、栄耀栄華を尽くす長い夢を見た。目が覚めてみると、それは粟が煮える程の短い時間のことだった。
夢の内容は日常の出来事や願望とも関係します。
邯鄲の夢も、日常の願望を反映した物だったのでしょう。
「夢」に願望の意味が含まれるようになったのは、dreamの単語伝来以前でしょう。「夢物語」という言葉は、ずっと古くから使われていました。
民族の違いはあっても、祖先を同じくする現生人類(ホモサピエンス)が共通の情動を持つことは、むしろ自然の成り行きかと思います。
    • good
    • 3

恐らく日本古来の「夢」という言葉は「寝る時に見る夢」の方の意味だったと思います。



「夢」に対応する「Dream」という言葉に2つの意味があったので、
日本語の「夢」の方の意味も、それにつられて本来の意味+新しい意味という風になったのでしょうね。
言葉ごとにいろんなパターンがあると思います。
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!