高校物理の教科書や問題を解いていて疑問に思いました。
個体や液体の内部エネルギー=(分子の運動エネルギーの総和)+(分子間力による位置エネルギーの総和)ですよね?
気体の場合は分子間距離が大きいので、(分子間力による位置エネルギーの総和)≒0であるところはなんとなく納得できます。そして気体であれば、ボイルシャルルの法則などによって、
分子の運動エネルギーの総和=(3/2)nRTが導かれ、内部エネルギーと温度、内部エネルギーと気体の質量がそれぞれ比例することがわかります。
ではボイルシャルルの法則が成り立たない個体や液体の場合はどうなのかと思ってしまいます。
例えばある物体の熱容量を求める問題では、普通に(加えた熱量)÷(上昇温度)で計算しています。これは物体の温度と加えた熱量が比例することを前提としていますよね?しかし教科書では比例するなんてどこにも書いていません。これは、厳密なことを説明するとめんどくさいことになるのでなんとなくごまかしてやり過ごそうとしている感じがしてしかたありません。
実際に参考書では、温度ごとの水の比熱がかかれていたりしますので、加える熱量と温度が厳密に比例するとはいえないのは明らかです。さらに加えた熱量が一定のとき、温度と質量が反比例するかどうかの記述も実験も書いてありません。これも大変問題だと思います。教科書に対して割と頭にきておりますのでアイコンはプンプンとさせていただきます。
是非教科書が説明を省いている部分を知りたいです。よろしくお願いいたします。
No.9ベストアンサー
- 回答日時:
比熱の定義は c(T) = du(T)/dT です。
ここでu(T)は内部エネルギーで温度の関数です。なので加えた熱量、上昇温度が共に小さければ、ある温度Tにおける比熱は、高校の教科書の方法で測定できます。
この手の気持ち悪さは、物理IIBの教科書のありとあらゆるところで出くわします。
例えば (速さ)=(距離)÷(時間) だけど、速さは一定とは限らないだろ、とか。
ご存知の通り、瞬間的な速さは v(t) = dx(t)/dt ですよね。
なぜこんな事になるかというと、高校の物理IIBの教科書では、微積分を使ってはいけない事になっているからです。
微積分は数学IIIで初めて出てくるので、数学IIIを習っていない学生が物理IIBを勉強できなくなっては困るからです。
(少なくとも私が高校生のころはそうでした)
難しいからごまかしているというよりは、単に教科書作成のルールなので書けないというのが正しいです。
No.8
- 回答日時:
> 教科書は少なくとも実験によって性質を示すべきではないでしょうか。
No.
> そういう細かいところの配慮がないからみんな物理が難しく見えて嫌いになるんじゃないですか?
No.
物理が難しいのは、一見当たり前のことが実は理解できない、飲み込めない、物事が見えないからです。
実験によって性質が解れば物理が理解できるのであれば、
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/9021399.html
こういう人は居なくなるはずです。
> 解けません
たぶん解けない物は出題されません。
野球で言うなら、110km/hのストレートが打てるかどうかという話をしているときに、それでは160km/hのストレートや、50km/h差のカーブが打てないじゃ無いか、180km/h出す奴だって将来出てくるかもしれないがそれはどうするんだ、というのがその通りであっても、そんな球は、テストでは投げてきません。
> なんとなくごまかしてやり過ごそうとしている
その通り。
例えばそのURLの問題だって、本当は、球には大きさがあり、空気抵抗があり、球の回転による流体力学的な何とやらがあるはずで(だからカーブやシュートがあるんで)、それら諸々を全部解かなければならないはずです。
それを、球を質点とする、と誤魔化しているのです。
正確な議論なんて、そもそも高校物理ではしてはいないのです。
でも、まずはそれで良いんです。物理を専門としない人には、たぶんそれで十分。
> 温度ごとの水の比熱がかかれていたりしますので、加える熱量と温度が厳密に比例するとはいえないのは明らかです。
もしそういう問題を出したいのであれば、グラフから読み取れだとか、そこを可能な限り近似してある公式を持ち出すとか、そうすべきでしょう。
でも、物理の初歩である高校物理で、そんな重箱の隅をつつき回してみても、物理の天才君は歯ごたえを感じても、もっとずっと手前で躓いている人には、荷物が数倍になるだけです。
だから、物理の天才君は、自分で勝手に勉強を進めてしまうべきなのです。
昔、南海(?)ダイエー(今のソフトバンク)から巨人に行った、岸川というダイエーの四番バッターが居ました。
彼は高校の時、
「ボールの縫い目がこう回っていればカーブだから、それでカーブだと見分けるんだ」
と言ったそうです。
普通の人間には、120km/h以上で飛んでくるボールの縫い目は見えません。
140kmになると、私には棒に見えます。
天才が凡人と同じ事をしていてはいけないのです。
個々の能力によって、すべきこと、できること、が変わります。
もし、あなたが、物理を苦手とする人のことを本当に考えるのであれば、まずはそういう人をよく観察し、なぜできないのか、彼らを見て発見することです。自分はこう思うと当てずっぽうを言うのでは無くて。
そういうことがどれだけできるのかにも、どうも才能の大小がありそうです。
ご回答ありがとうございます。おっしゃることは非常によくわかります。当方のように変なところで躓くのはかなりレアケースなんだろうと思います。その点考慮の上お付き合いいただきたく思います。
教科書の言っていることはわからないわけではないのです。教科書の手順として、性質を示さない前に、熱容量の定義を説明しており、ジュールの実験装置なども後に書かれていますから、たぶん仕事と温度上昇は比例するんだろうなとは想像できますけど、やはりそのような記述の仕方や手順には不親切さを感じ、拒絶反応が出てしまいます。
別に統計力学とか大学で習うようなことが知りたいわけではありません。性質を説明していないので、裏があるのではと勘ぐってしまうのです。そこでこちらで質問させてもらったところ、どうも、説明をしてしまうと不都合が生じる、といった大人の事情は特にないように感じました。単に教科書執筆者が忘れていただけなのでしょう。つまり教科書のちょっとした不備が大幅な勉強時間ロスになり、私にとっては大迷惑なのです。
こういうことを確認しないと気が済まない性格ですので、本当に時間がかかります。しかし、こちらのサイトの人から言われたことがあります。結局高校でわかったようなわからないようなままにして、大学で躓いているのをたくさん見てきたと。だからこうしてとことん質問するのは悪くはない、そんなことを言われたと思います。その言葉を励みに頑張っております。
愚痴が多くなり大変失礼いたしました。
No.7
- 回答日時:
>温度の二乗に比例するかもしれないし、温度の平方根に比例するかもしれないし、
>温度の対数に比例するかもしれない。しかしそうではないんですよね?
>ではそうではないことを示す理由もしくは実験があるはずで、また例外的なものも出てくるはずです。
そういうことが知りたければ、大学で統計力学と熱力学を必要な数学とともに勉強しましょう。
そうすれば、「温度とは何か」 という基本中の基本がやっと理解できます。
No.6
- 回答日時:
現実の気体は理想気体ではありませんから、比熱は一定ではなく、実在気体の実測データを用いて、いろんな計算をします。
水蒸気などはその最たるものです。
ただ、工学的に何か判断したいときには、水蒸気であっても平均的比熱なり、何なりを決めて、理想気体として取り扱って結論はでますし、その結論は有効です。
あなたが何を質問したいのかわかりませんが、枝葉にこだわると本筋を見失います。
もっと勉強しましょう。
ご回答ありがとうございます。気体ではなく、個体や液体について質問しております。当方が指摘るする教科書の記述の欠如について、何故記述を行わないのかについて特に伺っております。やはりとってもめんどくさいことがあるから説明しないのでしょうか?それとも単に当たり前だから説明しないのか。(当方は全く当たり前だとは思っていません)
個体や液体が状態変化をしないとき、加える熱量と上昇温度はおおよそ比例するという記述がありません。熱を加えると温度が上昇するのは当たり前ですが、比例するかどうかは当たり前ではないと思います。温度の二乗に比例するかもしれないし、温度の平方根に比例するかもしれないし、温度の対数に比例するかもしれない。しかしそうではないんですよね?ではそうではないことを示す理由もしくは実験があるはずで、また例外的なものも出てくるはずです。定性的なことで結構なので、まだまだ投稿お待ちしております。
No.5
- 回答日時:
>様々な教科書、参考書を当たりましたが書いてありませんでした。
どんな探し方をしたかわかりませんが、そのレベルだと人に教えを乞うべきですね。
今手元にある「ゼロから学ぶ熱力学」って、大学で熱力学を学ぶための
初心者向けの本がありますが、こんな簡単な本でも、熱容量の関してはかなりのことが
書いてあります。こんな初心者本でも全体をよく読まないと知りたいことが書いてある箇所すら
わからないでしょう。
本格的に仕掛けを知りたいなら、読むべき本と読むべきところを紹介してもらって、
ゆっくりと学びましょう。
No.3
- 回答日時:
比熱が温度によらず一定というのは当然、近似です。
そもそも、単に比熱と言っても、圧力一定での比熱なのか、容積一定の比熱なのか、とか条件によって違いますが。
比熱が温度によらずだいたい一定という近似が大きく崩れるのは、物質が相変化するときです。例えば、大気圧下で0度の氷を1度の水にするには、潜熱(融解熱)を与えなければなりませんから、大きな熱量が必要です。あるいは、2つの物質が混ざっている(合金など)場合にも、比熱の温度依存性が(純物質に比べて)顕著にでる場合が多いです。
#1の自由エネルギーというのは、こういう相変化や混合物などの場合にも、比熱(のようなもの)を統一的に考えるために編み出された概念です。
No.2
- 回答日時:
物理の本質に気付きつつある、探求心に燃えたご質問ですね。
「ものごと、現象には、「真理」があるはずだ」「その真理で、この世は統一的に説明・理解できるはずだ」という、物理学の出発点に立っているようです。
でも、それを探求するのは実はかなり手ごわくて、先人たちもかなり苦労して来ました。地上には、重力あり、摩擦あり、気圧あり、空気抵抗あり、温度ありと、いろいろな要素が複雑に影響しますので、そういったものを切り分けないといけません。
ボイルシャルルの法則についても、「いろいろな影響」が比較的小さい「気体」には適用できても、原子・分子の束縛の大きい液体・固体には適用できない、といった制約があります。そういった「制約」の説明は、「ボイルシャルルの法則」自体を説明することの何倍も難しいのです。
また、この世の現象は、「厳密」「定量的」に把握することよりも、「概念的」「定性的」に「傾向」を把握することが重要なものもたくさんあります。厳密な説明は難しいが、概念的・定性的に理解することが、現象の理解や予測に役立つのであれば、とりあえず概念だけ理解しておけばよいのです。
教科書は、上に書いたような種々の要素があって、今のような内容になっているのでしょう。ページ数の制約がありますから、先人たちの歩んだ道、この世の現象の全てに言及することは不可能です。「広く浅く」なるのは仕方のないことです。
その意味で、高校の物理教科書は、入り口の階段のほんの第一歩です。ここで興味や疑問を持ったら、それを大学に行って深めればよいのです。それも、すべての分野を深めるのは無理で、熱力学だったり、原子物理だったり、電磁気学だったり、ある程度「狭く深く」ということになると思います。
ただし、特定の分野の「専門バカ」(言葉が悪くて失礼)に陥らず、上に書いた「概念的、定性的」なものも含めて、「この世の現象全体を広く見通した上で、特定分野を深く」というグローバルな立ち位置を常にお忘れなく。物理のカバー範囲は、素粒子から宇宙まで幅広いですから。
その意味で、高校では、特定分野に偏らず、全体の「包括的」「体系的」な理解をしておくことをお勧めします。
直接の「質問への回答」でなくて、すみません。
ご回答ありがとうございます。おっしゃることはよくわかりますが、教科書は少なくとも実験によって性質を示すべきではないでしょうか。そういう細かいところの配慮がないからみんな物理が難しく見えて嫌いになるんじゃないですか?そうでないと、例えば熱容量を使った問題で、100Jの熱を物体に与えたとき、温度上昇はいくらか、なんて問題があったら、与える熱と温度上昇が比例するかどうか、教科書にはその性質さえ書いていないので解けません、という話になります。また、多少知識がある人なら、熱を与えるときの初めの物体の温度によって変わってくる可能性も考えられるので、前提条件が弱く、問題として不備である、となるかと思います。
そうすると、定期テストでもセンター試験でもそういう問題は全部解けないという話になります。このような矛盾が生じるため、高校生を馬鹿にした教科書執筆者の姿勢、並びに教科書を監視する文科省の頭の悪さが如実に出ているかと思うのですがいかがでしょうか。
No.1
- 回答日時:
高校生ですかね。
まず、加えた熱量と温度上昇の関係について。
大学1年(or2年)で、「熱力学」という分野を勉強すると、エンタルピー
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%B3 …
あるいは、もう少し一般的に、自由エネルギー
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E7%94%B1 …
という概念を習います。
これらが、いわゆる「熱容量」のもっと一般化した概念です。
>熱量が一定のとき、温度と質量が反比例するか
これは、愚問とも言えますし、深遠な疑問とも言えますね。。
とりあえず、関係するリンク。これも「熱力学」で習うことになるはずです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A4%BA%E9%87%8F …
ありがとうございます。リンクを読んでもよくわかりませんでした。
例えば水を考えますと、Q[J]の熱を加え、20Kの水100gを1K上昇させたとします。同じ熱で20Kの水200gを暖めると0.5K上昇するということですよね?つまり、加える熱が一定なら質量と上昇温度が反比例します。それを示す実験や導出は教科書に書かれておりません。実際に分子の種類に関係なくこうなることは実験によって確かめることはできるのですか?
そもそも個体や気体の内部エネルギーは温度におおよそ比例するのか、温度や材質によって変わってくるのか、分子間力による位置エネルギーの関係はどうなのか、そのあたりを知りたかったのですが・・・
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