また混乱させるような質問となるかもしれません。しかし、変圧器の励磁電流に因って磁束が発生すると解説される事が多い。とてもその解釈や解説には抵抗感を強く感じます。
ファラデーの電磁誘導の式は、e=n(dΦ/dt) ただし、磁束量をΦウエーバー、1次巻線数nターンです。磁束の時間微分即ち、コイルに鎖交する磁束の時間的変化率に誘導電圧は比例します。この式には励磁電流は無関係です。電源電圧e[V]がコイルに印加されると、その電圧波形に従って鉄心磁束が時間的な変化に応じて生じると言う意味ではないでしょうか。だから、式を積分系に書き換えれば、磁束Φ=∫(e/n)dt [Wb] となる。ここにも励磁電流は、磁束発生のための役割とはなっていません。たしかに、微分・積分の理解できない初心者には、この説明も難しいかも知れません。しかしその関係でなく、変圧器は励磁電流によってはじめて磁束が発生すると考えているからではないでしょうか。鉄心の性能が高ければ励磁電流は流れなくても、電流には無関係に磁束は生じると考えて良い筈です。
ただし、磁束についてもその概念には矛盾が有るのですがここではその話は伏せておきましょう。
磁束と励磁電流の関係について、基本的な問題の提起といたします。この問題をどのようにお考えでしょうか。御意見を伺いたく質問させて頂きます。
No.6ベストアンサー
- 回答日時:
「変圧器の励磁電流に因って磁束が発生する」とゆうのは、ほとんど気にしません。
これは世界的に有名なスイッチング電源の教科書ですが、「変圧器の磁束変化に因って巻き線に電圧が発生する」となっています。
逆に言えば、「変圧器の巻き線電圧の変化に因って磁束が発生する」です。
Fundamentals of Power Electronics
http://www.amazon.co.jp/dp/0792372700
高価な本ですから購入は薦めませんが、ここにこの教科書を授業で使っている学校のスライドがあります。
http://ecee.colorado.edu/copec/book/slides/Ch12s …
スライドを見れば、だいたいのところはわかるでしょう。
回路設計では、変圧器はエネルギーを伝送し、コイル(リアクトル、インダクタ)はエネルギーを蓄積するとして考えます。
励磁電流は変圧器に付加される誤差分の励磁インダクタンスに流れる物としています。
変圧器設計の時には、「変圧器の巻き線電圧の変化に因って磁束が発生する」ことから最大磁束密度を求め、コアサイズ、巻き回数を求めます。
なお、「e=n(dΦ/dt)」は大昔の書き方で今は「v=n(dΦ/dt)」と書きます。
'60年代の後半以降世界的に、電圧表記が「'e','E'」から「'v','V'」と変わっています。
もしかすると、「変圧器の励磁電流に因って磁束が発生する」とゆうのは生まれる前の古い本に載っていたんでしょうか?
ありがとうございました。
やっと安心しました。No.5までの回答を見る限り、励磁電流で磁束発生と言う認識が支配していると思われます。
ただ、励磁電流は変圧器に付加される誤差分の励磁インダクタンスに流れる物としています。>の意味が理解できませんが、それは余り意味が無い事と解釈します。
電圧表記の事で、e、vの区別は知りませんでしたが、多分エネルギーとの混同を避ける意味なら納得出来ます。
今学校の教科書(文科省検定教科書)などの解説が励磁電流でなければそれで安心ですが、その辺はどうなっているでしょうか。
結局「磁束は電圧時間積分である」としての認識の広がることを望む意味での質問でしたから、ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
e=n(dΦ/dt)
なんとか電流なしで理論を作ろうとしているのだと思いますが
この式は磁束密度の面積分を含んでいるので、eから磁場は求まりません。
あきらめましょう。
No.1
- 回答日時:
電源電圧e[V]がコイル(一時側巻線)に印加されると、そのコイルのインダクタンスで除した電流(励磁電流)が流れます。
その電流は電圧に対して90度の遅れです。この電流変化で誘起された磁束が二次巻線に交差することで、二次側に電圧が誘起されます。
> 鉄心の性能が高ければ励磁電流は流れなくても、…
この意味は透磁率の大きさでしょうか。
この場合は、少ない電流で(より大きな)磁束を発生できる、ということで、「流れなくても」はあり得ません。
磁束を発生させる磁界の単位は、電流と同じ[A]です。
ご参考まで。
折角お答え頂きましたが、少し考えて欲しいのです。
電流は磁束発生に無関係です。変圧器もソレノイドコイルも印加電圧の時間積分が磁束量を決めます。ファラデーの法則はそれを示していると分かりますね。
なお変圧器の等価回路は電源と負荷間の漏れインダクタンスは小さな値です。磁束発生の相互インダクタンスも実用的には無視しても良い程です。
磁束は印加電圧の時間積分で理解して欲しいです。
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