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No.1
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【手術にともなう合併症】
虫垂炎の手術は簡単な手術と考えられがちですが、本当に手術が必要な虫垂炎の手術では、一般的に手術後10%前後の頻度で合併症がみられます。
1) 術中合併症
(ア) 出血(輸血を必要とするような出血はほとんどありません)
(イ) 他臓器の損傷(腸管・膀胱・子宮・卵巣・卵管・尿管など)
きわめて稀な合併症です。損傷は可及的に修復します。
2) 術後合併症
(ア) 皮下膿瘍
(イ) 遺残膿瘍
あらゆる手術が理想的には無菌下で行われるべきですが、急性虫垂炎はもとより細菌の増殖が原因となっているため、上記2つの合併症は他の手術にくらべ高頻度に起こります。術後5-14日ころに起こりやすく、とくに穿孔を伴う虫垂炎の術後には起こりやすい合併症です。皮下膿瘍があると創部の治癒が遅れます。遺残膿瘍は通常抗菌薬の使用により治すことができますが、治療が難渋する場合には再手術が必要となります。
(ウ) 糞瘻形成
虫垂断端から便が漏出し、創部との間に交通ができる状態をいいます。非常にまれな合併症です。長期絶食が必要となります。
(エ) 腸閉塞
開腹手術の後に腸同士あるは腸と創部が癒着することにより起こる合併症です。腸閉塞は術後3-4日から起こり得ます。術後数年経て発症することもあります。絶食と消化管の減圧が必要となり、重症例では手術が必要となります。
(オ) 卵管性不妊(女性のみ)
虫垂炎の炎症が卵管におよび、卵管閉塞を起こすことにより、将来不妊症となる可能性があります。不妊症の有無については、成人以降、卵管造影などにより診断が可能です。
(カ) 肩こり:腹腔鏡下手術に特有の合併症で、気腹の影響であるとされています。数日で改善することがほとんどです。
3) その他の予期せぬ合併症
手術に際し、予期せぬ稀な偶発症が起こる可能性は皆無ではありません。とくに、腹腔鏡下手術では、立体的な視認が難しいこと、鉗子を用いた間接的な操作が主であることから、予期せぬ偶発症が起こりえます。これらの偶発症が発症した際は、迅速に最善の治療を行うとともに、病状についてご本人・ご家族に十分な説明を行います。
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