dポイントプレゼントキャンペーン実施中!

明治維新で新政府がだした「徴兵令」によって徴兵された人々がどのような訓練を当時受けていたのかを知りたいのですが、知っている方、もしくはそれについて詳しいことが載せられている文献をご存知の方がいたら教えてください。お願いします。

A 回答 (2件)

軍隊における訓練には、個人の訓練と部隊の訓練があります。



個人の訓練について。
これには軍隊という集団の基本ルールを身に付けるための訓練と具体的な技術を習得するための訓練があります。
前者の代表例は「教練(調練)」であり、簡単に言えば、指揮官の号令に従い決められた動作を決められた手順と方法で確実に実行できるようにする訓練です。具体的には、敬礼、行進、執銃動作(銃の取扱)などを号令に応じて条件反射的に実行できるようになるまで繰返し訓練します。
後者の代表例は「射撃」であり、居銃(構え方)、照準、弾着の修正などを修得します。

部隊の訓練について。
個人の訓練が終了すると、部隊の訓練に移行します。軍隊は常に部隊単位で行動し、それぞれ異なる役割を担う兵士の集団である部隊があたかも一つの有機体であるかのごとく、一つの意思(指揮官の命令)に従い行動できるように訓練します。はじめは分隊・班(10数人以下)、その後小隊(30~40人程度)、中隊(100人程度)、大隊(数百人)と段階的に大きな部隊の訓練をするのが普通です。大きな部隊は、均質な小部隊の単なる寄せ集めではなく、質的に異なる様々な部隊の集合体なので、部隊の規模が大きくなるにつれ、訓練の内容も複雑・多様になります。例えば、分隊レベルの装備は小銃だけですが、小隊になれば擲弾筒が加わり、中隊には機関銃が、大隊以上には迫撃砲や榴弾砲が加わるので、使用目的や性能の異なる各種の装備の威力を十分に発揮できるように訓練する必要があるのです。

また、軍隊の訓練はいわゆる勤務時間中の訓練だけではなく、日常生活の全てが訓練としての意味を持っていました。兵営では、生活=訓練だったのです。徴兵期間は2年(陸軍の場合)なので、兵営には常に初年兵(二等兵)と古兵(一等兵以上)や下士官(伍長以上)が同居し、日常生活の全てを通じて軍人らしさや軍隊の価値観といったものを叩き込まれたのです(以上、陸軍の場合)。

具体的なイメージを得るには、光人社NF文庫の「よもやま話し」シリーズの一読をお勧めします。旧日本軍の訓練、実戦、日常生活などがイラスト入りで具体的に描写された一般向けの読み物です。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

とても詳しく書いてくださってありがとうございます。わかりやすくて参考になりました。ところで、軍の中での思想教育、つまりは国のために戦うという思想統一についてもっと詳しく知りたいのですが、ご存知のこともしくは参考になる書物などはありませんか?

お礼日時:2004/07/11 12:40

あまり詳しくありませんが・・・


陸軍と海軍、また各兵科(歩兵、砲兵、騎兵・・・)などによって内容は違ってくると思いますが、陸軍の場合は白兵戦に備えての訓練だと思います。
ちなみに、「歩兵操典」という書物には、隊列の組み方から白兵突撃のやり方など、事細かに書かれています。
30年近く前に『八甲田山』という映画がありましたが、あれも「雪中行軍」という、訓練の一つです。八甲田山雪中行軍は1902年1月下旬で、日露戦争に備えての訓練です。
あとは、当然のことながら銃の撃ち方も教わったでしょう。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

どうもありがとうございました。「歩兵操典」という書物を探してみようと思います。とても参考になりました。

お礼日時:2004/07/11 12:37

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!