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しばらく前にあった下記の質問がいまだに気になっています。
【格助詞「は」】
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/9435602.html

 どうやら質問者の勘違いで、格助詞「に」の使い方の話だったようです。
 ベストアンサーにあった『基礎日本語文法 改訂版』の記述に感心しました。しかし、よく考えると、この記述は相当おかしくありませんか。
 引用いたします。
==============引用開始
 『基礎日本語文法 改訂版』(益岡隆志・田窪行則)くろしお出版 1991

  時を表す名詞は、格助詞「に」を伴うものと伴わないものに分かれる。
  「今日」、「昨日」、「さっき」、「先月」、「来週」、「最近」の
  ように発話時点を基準として相対的に位置づけられる時を表すものは、
  「に」を伴わない。一方、「1988年」、「9月」、「25日」、「3時」、
  「月曜日」のように絶対的な辞典を著すものは「に」を伴う。
    例 太郎は最近コンピュータゲームに凝っている。
      太郎は1980年に大学を卒業した。
   <注>これら2種の名詞が接続する場合は、後続する方の名詞の種類
     によって「に」の有無が決まる。
      展示会は先週の土曜日に始まった。
  時の名詞を文頭に置いて、その時点に何が起こったかを述べる場合には、
  絶対的な時点を表す名詞でも、「に」を伴わない。
      1970年、大阪で万国博覧会が開かれた。
      先週の土曜日、街で昔の友人に会った。   (p.82)
==============引用終了

 当方の疑問は下記のとおりです。
 下記から一部を抜粋します(重言)。

 当方は〈360)〉では、時を表わす名詞にニがつけられる条件として下記の2点を考えた。
1)具体的な日付などの場合
2)日時などまでの期間が長い場合

 1)のことを、『基礎日本語文法 改訂版』では〈絶対的な時点〉と呼んでいる。
 そうか~。 こう書けば明瞭か。
 一瞬感心したけど、考えるといろいろ疑問が湧く。
①〈時の名詞を文頭に置いて、その時点に何が起こったかを述べる場合には、絶対的な時点を表す名詞でも、「に」を伴わない〉のか
 そんなことはないだろう。「1970年に大阪で万国博覧会が開かれた」「先週の土曜日に街で昔の友人に会った」はNGなの? この形はニを読点(、)にするほうが自然な感じはする(実際にそういう用法が多い)が、ニでも「間違い」ではない。ちなみに、文頭でない例文だってありうる。「経済成長期であった1970年{ニ/、}大阪で万国博覧会が開かれた」
②「相対的時点」は本当にニを伴わないのか
 これは当方の考えの2)に関わる。「来月に発売する」「来年に開催される」がNGとは思えない。やはり少し先のことなら使えるのでは。これが過去のことだとちょっと使いにくいけど、「先月に発売された」「昨年に開催された」をNGと断じる勇気はない。これが「来週」「先週」あたりだと、文脈による。「先週に来日したアメリカ大統領」「来週に発売予定の新型○○」あたりはちょっと引っかかるけどNGとは言えないのでは。とは言え「昨日に」「明日に」はさすがにNG。やはり2)のような曖昧な考え方をするしかないのでは。
③「先週の土曜日」は「絶対的時点」なのか「相対的時点」なのか
 どちらともとれそうだけど、論理的に考えると「相対的時点」だろう。ただ、「来年の春」「来月の10日」などと同様に、どれも「絶対的時点」と同様の性質をもち、①と同様になる。
④「~前」「~後」「~頃」「~中」etc.……
 これをゴッチャにしていいのか迷っている。
『基礎日本語文法 改訂版』の考え方に従うと、「3年前」は「相対的時点」だろう。ところが、「~前」「~後」がつくと、性質としては「絶対的時点」になる。
「3年前、{ニ/、}発売されている」
「3年後、{ニ/、}再開した」
 例としては少ないかもしれないが「~頃」「~中」にも同様の性質があると思う。
「中学生の頃{ニ/、}流行った」
「~中」はもっと微妙で、整理がつかない(泣)。 
「火曜日中{△ニ/、}燃えつづけた」
「午前中{ニ/△、}片づけておいて」
「午前中{ニ/、}雨が降った」
 なんでこんなことになるのかはわからない。
「先週末{ニ/、}」なんてのもあるな。

 で、質問の内容は「ニの話でした。すみません」ってことなんだろうか。
「きのうは雨だった」のハの働きは何か、ってことでも興味深い難問になる。
 おそらく、文脈しだい。
 淡々ときのうの話を書くなら、「主題のハ」だろう。
 ずうっと晴天続きだったのに「きのうは雨だった」のなら、対比だろうな。

A 回答 (1件)

前回の質問から。

質問者にも勘違いがあり、回答者にも勘違いがありました。
「昨日は雨が降った」の「は」(格助詞→係助詞)は相対的時間だから、使えない。
  いや使えます。「昨日は」は「今日は」などに対する対比として表すのだから、使ってかまわない。(時間とは関係ない)
「昨日は雨だった」なら使えるのでしょう。
  使えます。「昨日は雨だった」は「昨日が」という主格を主題化するとそうなります。 
    例 「昨日がぼくの誕生日だった」→「昨日はぼくの誕生日だった。
「昨日は雨が降った」の「昨日」は名詞ですが、「副詞的」に(連用修飾語)使われています。それに「は」をつけると「対比」の言い方になります。

 回答者は、「相対的時間」という言葉遣いから「に」の問題と勘違いをした。(これは質問者の勘違いから来たものですが)
そこで相対的時間は何となく理解できますが、「絶対的時間」とはどんなものを意味するのでしょう。「昭和16年12月8日」は絶対的な時間でしょうか。このように普通、二度とは来ない一度きりの年月日や時刻を言うのでしょうか。しかし、それには「に」は使えるが、必ず使わなければならい訳ではない。とすると、「使えない」のが焦点になる。「あした」「あさって」「おととい」のように実はいつを意味しているのか分からない日時は「に」がつけない、というような話でしょうか。要するに、明日、の起点になる今日がいつのことなのか、裏付けられないのが、相対的なのでしょうか。でも、「明日にでも行ってこよう」という言い方も出来るし。あまり、はっきり言い切れる理論ではありませんね。
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この回答へのお礼

コメントありがとうございます。
 
 まず先行質問に関して。
 あれは質問者の勘違いで、「ニ」のことを聞きたかったのだと思います。
「ハ」が使えるか否かは、絶対的時間/相対的時間とは無関係で、質問として成立しない気がします。
 まぁ、質問者の意図がどこにあったのかについては、当方はあまり興味がありません。
 当方が興味をもったのは「ニ」の話です。
 詳しくは下記と、そのリンク先をご参照ください。
【【板外編16】「カラ」と「ニ」の話〈2〉 辞書?】
http://ameblo.jp/kuroracco/entry-12204782117.html

『基礎日本語文法 改訂版』の定義はたぶん下記のようなものだと思います。
●相対的時点
「現時点」を基準に考える「時点」。
「今日」、「昨日」、「さっき」、「先月」、「来週」
 今日でないときを基準にすると、まったく別の時点になる。

●絶対的時点
「日付」などで示す「時点」。
 ただし、「1988年9月25日」は通常「絶対的時点」だが、「9月」や「25日」が「絶対的時点」と言えるのかは疑問。
 
『基礎日本語文法 改訂版』は、↑の定義で解説していると思われますが、考えはじめるといろいろ疑問が出てきて……。

お礼日時:2016/10/24 21:02

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