プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

外国に住んでいる外国人です。

日本のアニメーションを見ると老人には「わし」を使う人が多いですが、今の現実もそうですか? 例えば今60~70代の方なら1990年に30~40代だったと思いますが、1990年に「わし」を使っていた30~40代の方はいなかったと思いますので、その方たちが今は「わし」を使うことはないのではないかと思われました。でも、もし使うのでしたら、なぜ年を取ったら一人称を「わし」に変えるんですか?

A 回答 (8件)

1990年代でも「わし」を使う30~40代はふつうにいました。



日本語の文学・演劇・アニメーションなどでは「役割語」というものがあります。
語尾などでそのしゃべっている人の属性を表すものです。
女性だったら「こういうふうにしゃべるかしら」
運動系の部活に所属している生徒・学生なら「こういうふうにしゃべるっす」
落ち着いた雰囲気なら「かようなしゃべり方でございましょうか」
老人・知識人なら「こんなしゃべり方じゃのう」
しかし実際にこんなしゃべり方をしている人ばかりではありません。

そもそも、一人称代名詞「わし」や断定の助詞「じゃ」は西日本では(特に広島あたりで)年齢に関係なく使われる一般的な言葉です。
それがなぜ老人や知識人の役割を持った言葉になったのか。江戸時代頃には老人や知識人の役割語として使われていたようです。

というのも、東京生まれの#1さんが「わし」を聞いてびっくりされたように、東京・江戸ではあまり使われない言葉だったからです。
江戸時代というのは、政治の中心は江戸にありましたが、文化の中心は上方[かみがた](京都、大坂)にありました。
すると、話し方の基準も上方のしゃべり方。上方のしゃべり方は上品なしゃべり方という認識でした。
そして時代が進むにつれ言葉は変わり、若い世代を中心に江戸のことばになっていきます。
しかし、老人や知識人などはいつの時代も「言葉の乱れ」を気にしますから、上方のしゃべり方をかえない人が多かったようです。
そのため、老人や知識人の役割語として西日本で使われる言葉が残ったとされています。
    • good
    • 1
この回答へのお礼

歴史と地域にかけた詳しいご説明ありがとうございます。

お礼日時:2017/06/18 18:40

わし 【私】〔代名〕


(「わたし」の変化したもの)
自称。近世、主として女性が用いた。現在では、尊大感を伴って目下の者に対して、男性が用いる。

補注
 近世前期では、女性は「こな様」「こなた」、男性は「こなた」と呼ぶような目上の相手に対する自称として用いた。
([日本国語大辞典])

 アニメーションなどの使用法は、それほど厳密に区別して用いているわけではありませんから、あまり影響されないように。時代、地方(方言)によりますが、上記のように「現在では、尊大感を伴って目下の者に対して、男性が用いる。」という説明によれば、見当外れの使い方ではなさそうです。方言として、子供の頃から使い続けているのではなく、ある一定の地位・年齢とともに用いはじめる人もあると思われます。

 なお、時代・地方と関係する人称代名詞の例として、次のような例があります。
近世、江戸方言「おら」
おら 【俺・己】
自称。本来は卑しい男性の使用する語であったが、江戸時代においては「おれ」「おいら」とともに江戸町人の女性も用いた。おらあ。
    • good
    • 0

日本語の「わし」は、古代ではおもに女性が「わたし」の意味で使っていたものです。

 また、古代では男女とも一般的に使えました。

現代日本語では、男性が目下に使う言葉で、特に年齢は関係ありません。 老人でも、丁寧に話すときには「わし」は使えません。 ただ、「わし」は、現代日本語(共通語・標準語)ではあまり使われなく、「おれ」が一般的です。 ※「わし」も「おれ」も、男性が目下のものにしか使えません。 

なお、日本語は方言が著しいので、地方によっては、男性が子供から老人まで含めて「わし」と言う地方かあります。地方によっては女性も使える場合があります。 日本語の方言は、どちらかというと、日本語の古語が古くから残っている名残りで、元々「わし」は、古代日本語では、「わたし」の意味で使われていたから方言に、そのまま残っていることが多いのです。 それはほかの単語にも言えます。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

全年齢が普通に「わし」を使っている地域が広いとは知りませんでした。ありがとうございます。昔の標準語が今には方言になっているのは多分世界のどの国でも同じではないでしょうか。私の国でもそんな場合が結構あります。

お礼日時:2017/06/18 18:45

役割語 と呼ばれています


https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/teach/t …
    • good
    • 1
この回答へのお礼

ありがとうございます。

お礼日時:2017/06/18 18:42

年代の差ではなく、地域の差です。


広島では子供もワシと言います。
    • good
    • 1
この回答へのお礼

広島の言葉はあまり聞いたことなかったので知りませんでした。参考になりました。

お礼日時:2017/06/18 18:42

若い時「僕」でしたが年をとると「私」にするように気を付けています(同窓会などでは遠慮がなく若い時と同じ「僕」になっています)



「わし」を使うより「俺」を使うのが多いのでは?

わし(儂):「わたし」の音変化、一人称の人代名詞。近世では女性が親しい相手に対して用いたが、現代では男性が、同輩以下の相手に対して用いる。
俺(己・乃公、 おれ):一人称。(中世以降一人称)男が仲間や目下の者とざっくばらんに話す時に用いられる。「ぼく」などよりぞんざいな語。
二人称。下位の者に対して、また相手をののしる時に用いる。おまえ。上代・ 中古へかけてはもっぱら二人称として用いられた。中世以降、一人称として用いられるようになり、特に近世以降は一人称の語として一般化した。これは貴賤男女の別なく用いられたが、近世末期以降は、女性には一般に用いられなくなった
    • good
    • 0

このも→好み、の間違いです。

失礼しました。
    • good
    • 1

変えるのではなく、若いうちからわし、を使っていた人が年を取ってそのまま使っているのだと思います。

私は東京生まれですか、子供の時に田舎に引っ越し、この地域の少年達の一人称はわし、でびっくりしました。しばらくするとカッコをつけて、オレ、になったり、成長して、私、になりました。自分の姿がわし、を使うに相応しい風貌になったかな、の年代でまた、わし、の出番のようです。使わない人もいます。そこはこのもです。私の父は普段は私、ですが酔ったり、親戚の前だとわし、を使って少し威張ってみえます。
    • good
    • 1
この回答へのお礼

経験に基づいたご説明役に立ちました。

お礼日時:2017/06/18 18:41

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!