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タイトル通りなのですが月面を観ている時など、なんとなく頭の中で実際は上下が逆なんだ、と思いながら観ています。

カメラのレンズも上下逆像でフィルムに感光される訳ですが、これは後に印画紙に焼き付けたそれを見ることで(言ってみればひっくり返して見ることで正像になる)、それと同じ意味なのでしょうか。

つまり、アマチュアの天体望遠鏡も、国の「すばる」も、肉眼で覗いて観察するのが本来ではなく、画像として(PC などで画像処理したりして)残して、後からそれを観るのが本来なのでしょうか?

A 回答 (14件中1~10件)

 


 
1.
 レンズで遊んだ経験があると思いますが、像は 上下左右が反転してますね。 眼の網膜に映ってる像もまったく同じに反転しています。 しかし 幼いときからずっとそうなので 脳が「これが正常だ」と思ってるのです。

↑─────────L1──↓(眼の網膜上)
物             眼   実
体             の   像
              レンズ



2.
 次に 映画館の映写機。小さなフィルムの画像を巨大に拡大した像を作っています。このときも 上下左右が反転しています。



3.天体望遠鏡は なぜ倒立して見えるか。
 まず、対物レンズが像を空中に作ります。これはレンズで遊んだときと同じく上下左右が反転してます。
 次に、「接眼レンズと眼のレンズが一組の凸レンズになって」、空中の像を 映画館のように拡大して 網膜に投映します。これが天体望遠鏡の仕組みです。
 対物レンズが作った反転像が また反転するので 網膜には 正立した像 が映ってるのです。 しかし脳が 「あ、これは いつもと逆ですね」 と判断してるのでした。

↑───L1────↓───L2───↑(眼の網膜上)
物            実           実
体   対物      像  接眼レンズ  像
    レンズ           と
                 眼のレンズ
                 が一つのレンズとして働く


 普通は「虚像」を使って望遠鏡のしくみを説明しますが、虚像は理解してもらえない(うなづくけど実は難しすぎてる)事が多いので、レンズ遊びで確実に体験できる「実像」だけを使って説明しました。 1項は明るい所で簡単に体験できます、2項は夜暗い部屋で体験できます。

 分からないところがあれば補足します。

http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=907787
のNo3を改編しました。
 
 

参考URL:http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=907787
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この回答へのお礼

>脳が「これが正常だ」と思ってるのです。

ご説明の意味は大変よく理解できます。
ただ私は星にちょっと興味がある位のアマチュアなので、土星の環がぼんやりながら、また木星の4つの衛星の位置の変化を確認できた時は感激しました。
ただ先にも書いた通り、月面のクレーターや土星の環、木星の衛星が単純に観た通りに観えればいいのに、と思ったわけです。

お礼日時:2004/10/17 08:01

 


 
>> 「ガリレオ式」は正立像!「ガリレオ式」=ガリレオ・ガリレイ製作と解釈してよろしいのでしょうか? <<

 
 1608年ネーデルランド(オランダ)のリッペルシーという眼鏡屋に「誰か」が凸と凹のレンズを多数注文して買い取ったので、ふと眼鏡屋が同じようなレンズを両手に持って覗いてみたら 仰天… というあたりが定説のようで、このニュースがガリレイの耳に入ったのは1610年。自作して天文観測した成果によって「ガリレオ式」と。 しかし、これは原理的に「倍率を上げると光が瞳から外れるので視野が非常に狭くなる」という欠点があったので、ケプラー式やグレゴリー式やカセグレン式に移行しました。これらのうち、ガリレオ式とグレゴリー式が正立像です。
 天文でない方面では、ケプラー式を正立レンズや視野レンズで使いやすくした「手で持ち歩けて筒を伸び縮みさせる古典的スタイルの地上望遠鏡」が軍隊の需要で発展しました。

 No4を書いた時点ではファーストライトで感激した中高生かなと思ってました、どうも失礼を。ニュートン式かなと想像してますが どうやら妥当な出費は正立アダプタのようですね。
No10は、最後の方の黄色くハイライトされてる数行です。月面上で陽が昇る方角をeastとしたかったので…と。太陽などの伝統的な(専門外者には奇妙な)東西南北も将来統一されるかも知れませんね。
 
 
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この回答へのお礼

>眼鏡屋が同じようなレンズを両手に持って覗いてみたら 仰天… というあたりが定説。

そうだったのですか!偶然から生まれたわけですか。
そうそう、「手で持ち歩けて筒を伸び縮み・・・」の望遠鏡、子供の頃におもちゃとして買った覚えがあります。

ANo.10の件、ハイよく分かりました。
ところで私は中高生ではなく、中年のおっさんです。
ほんとにいろいろありがとうございました!

お礼日時:2004/10/17 16:12

 


 
1.
>> もう一枚だけ凸レンズを入れれば上下左右正像になるのにと思うのですが・・・。
そう、おっしゃるとおり補正すると(例えばレンズ枚数を増やすと)画質に悪影響がでるのは必至です。<<

 リレーレンズではそうなりますね。御存知と思いますがそのほかに「グレゴリー式」なら 全長が伸びるけど鏡の数は増えません。望遠鏡の黎明期からある方式ながらずっと陰に隠れてましたが、AOなどが当たり前になった現在、この方式で日本のすばるを凌駕するものが建造中です。下記サイトのLBTの項;

http://www.kusastro.kyoto-u.ac.jp/~iwamuro/LECTU …



2.
>> アマチュアの天体望遠鏡も、国の「すばる」も、肉眼で覗いて観察するのが本来ではなく、<<

 眼で見るのと撮像では決定的な違いがあります。眼で見る場合、口径に見合った倍率でなければ大口径の意味がありません。
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1006374
このスレで言われてるように、眼の瞳の径は決まってるので
  倍率=口径/瞳径
以下では口径が無駄です。
すばるの口径は8.2mなので、8200/7≒1200倍。月の視直径29.7分角がいくらになるでしょう。w 眼で見る限り、これ以下の倍率で使うのなら 口径は8.2mも必要ない という意味です。
 いっぽう撮像は、CCDでも素子を並べて大面積にできます。すばるのサイトに画像がありますね。(同じ事がアマチュアの撮影にも言えます。)
 この意味で、写真が可能になった時代から以後は 眼で見ることは二の次になりました。眼視観測は主役の座を降り、専従操作員による視野の導入と保持の確認 という脇役に。しかしそれも'80年代にエレクトロニクスの発達と共に 自動化,無人化に向かったようです。

 すばるも、眼で覗いて観察するのが本来ではないですが 観測機器の設置や調整の所で適当なアダプタで見てると思います。もちろん専門の担当員だけ。
 
 

参考URL:http://www.kusastro.kyoto-u.ac.jp/~iwamuro/LECTURE/OBS/elt.html,http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1006374
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この回答へのお礼

度々ありがとうございます。
超巨大望遠鏡建設なんですか、すごいですね。

>写真が可能になった時代から以後は 眼で見ることは二の次になりました。

だから上下左右逆像でも良い訳なんですね。
このことが知りたかったことなのです。

大勢の方から貴重な教えを受けました。
ほんとに、ありがとうございます!

お礼日時:2004/10/17 12:36

上下の話はみなさんのおっしゃるとおりなので、「すばる」の話だけ。



「すばる」も当初、人間が直接見られるよう考えられたのですが、望遠鏡のドーム内に人間が入ると人間の体温で空気が乱れ、観測の邪魔になるためカメラにしたそうです。 あれだけでかい望遠鏡を「直接覗きたい」と思う観測者はたくさんいたでしょうが、高精度の観測が目的なのでしかたがない。 でもカメラのみに割りきったおかげで、山の中腹の観測所の暖かく(山頂より)気圧の高い部屋から、観測できるようになりました。
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この回答へのお礼

「すばる」は、へー、そうだったんですか!
あれだけでかい望遠鏡で直接覗きたいと思う観測者はたくさんいたはず・・・、
そうでしょうね。ありがとうございます。

お礼日時:2004/10/17 12:24

>双眼鏡や野鳥探索のスコープのようになぜ上下左右正像にしないのでしょうか



いわゆる「ガリレオ式」の望遠鏡は「正立像」です。

これだと、倍率が低いので、倒立像のケプラー式の望遠鏡を使っているわけ。

以前の火星大接近のとき、新聞写真が「北極」が「下」に映っているのをなんとも思わず見るか、倒立像だと思って見るか、それぞれですね。新聞に四手は、「北極」を「上」にした写真もありました。

ついでに。「鏡」で反対になるのは「上下」でも「左右」でもなく、「前後」(方向)です。
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この回答へのお礼

「ガリレオ式」は正立像!
「ガリレオ式」=ガリレオ・ガリレイ製作と解釈してよろしいのでしょうか?
ということは、ガリレオはその正立像であの木星の衛星を観てたんでしょうか?なんとなく嬉しくなりました。

>火星大接近のとき、新聞写真が「北極」が「下」に映っているのをなんとも思わず見るか、倒立像だと思って見るか、それぞれですね。

そのとおりですね。

お礼日時:2004/10/17 12:19

 


 
 No4三度。月だけ東西が反対な訳のトレビア。有名なのですでに御存知かも知れませんが;

http://66.102.9.104/search?q=cache:0-_0fwrZfH4J: …
 
 
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この回答へのお礼

わっ!長文!
分からない単語もあります。プリント・アウトして辞書を引きながら読んでみます。
ありがとうございます。

お礼日時:2004/10/17 12:12

もうすでに、いくつも回答が寄せられていますが、わたしなりの回答を。



天頂プリズム(ミラー)の一種に、正立天頂プリズム(ミラー)というのがあります。
普通の天頂プリズム(ミラー)は、プリズムやミラーで1回反射させて、光路を90度曲げて高いところでも覗きやすくしてあります。
で、既に書かれている様に、上下は肉眼で見た場合とは、上下は合いますが、左右が逆(裏返し)になります。
正立天頂プリスムは、2度反射させて、上下も左右も逆にならない様にしたプリズム(ミラー)です。

この2度反射というのが癖もので、反射する度にやはり少しずつ光が弱くなります。(反射率は100%に近いですが、100%では無いため)
また、製作の時の誤差も押さえないと、像に見え方にも悪影響が起こる可能性も増えます。
という訳で、普通の天体望遠鏡の場合、できるだけよけいなものを増やさないでおきたいので、上下逆(倒立像のまま)にしてあります。
#地上用プリズムと言って、プリズムを2個合わせて、90度曲げないでまっすぐに覗けるけれど、正立像になるようにしたものもあります。双眼鏡や、バードウォッング用の望遠鏡と同じですね。

すばる望遠鏡とか、プロ用の望遠鏡の場合は、ちょと事情が違います。
目的に合わせて、いろいろな観測装置を付け替えて使いたいので、光路の切り替えや、焦点距離の変換用に、もともといろいろな光学系が組み込んであって、切り替えて使います。2つも3つも覗くところがあって、切り替えて使うと考えてもらうといいと思います。
#成立像になるか倒立像になるかは設計次第だと思います。

実際には、覗くのは人間でなく観測装置なので、不便なら、観測装置を逆さまにつけておけば、問題ないです。
#人間と違って、逆立ちは、苦でないです。

でも、やはり、よけいな光学系が入れば、光をロスしたり、像に影響(収差)が出る可能性もあるので、設計や組み立て保守には、細心の注意をしているはずです。

一般公開されている公共天文台などの、大きな望遠鏡の場合は、覗く位置が高くなりすぎると覗く時に不便なので、光路を何度か鏡で曲げて、覗く位置を低くしたり、望遠鏡の向きによらず覗く位置を一定にして、覗きやすくしてある場合があります。中には、正立像で見える設計になっているものもあると思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
確かに余計なプリズム等を使えば光量や誤差など悪影響を与えるだけのことですね。カメラのレンズ本体にしても然りだと思います。

>一般公開されている公共天文台など・・・・・中には、正立像で見える設計になっているものもあると思います。

それこそが希望で、そんな大きな望遠鏡で月面を観てみたいです。

お礼日時:2004/10/17 08:51

簡単に言うと、写真撮影でも眼視でも宇宙空間にあるものに対して上下左右という概念は無いですから。



地球上にいれば足元方向が下という概念になるけど宇宙空間では??
また、月の話ですけど南半球と北半球では見える月の上下左右が逆ですよ。
地球儀の北極と南極に立ってると想像すれば簡単ですよね。

そんな訳ですので、上下左右が逆だからといっても何の問題も無いわけです。

観測や記録としての上下左右に関してはそういう事ですけれど、天体望遠鏡を操作するという点では慣れない
人は大変だという事は承知しています。
赤道儀なら今は電動化が進み勝手に天体を導入してくれる程ですから、正立像の必要性は薄いですけれど、安
価な経緯台式では星の導入に最初は戸惑いますね。

そういう方の為に、天体望遠鏡のオプションには正立プリズムという物が用意されています。
ドローチューブとアイピースの間に噛ませれば正立像になりますから、慣れないうちは使ってみるのが良いかも。
※質問者さんに使いなさいって意味ではないですよ。
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この回答へのお礼

>南半球と北半球では見える月の上下左右が逆ですよ。

その通りですね。
でも、私が質問したのはANo.4さん、ANo.5さんのお礼でも述べたように、観たままを単純に(上下左右逆ではなく、日本では日本で観たままの月面、オーストラりアではオーストラリアで観たままの月面を)天体望遠鏡で観ても眼視と同じように、と思ったわけで、ただその答えもANo.7のTeleskopeさんが、
>写真撮影や画像記録が基本なので・・・
ということで、ああ、やっぱりそうなのかと納得いたしました。
でも、「正立プリズム」月を観るのに便利そうですね、今度買ってみようかな。

お礼日時:2004/10/17 08:39

 


 
 No4補足。
天文屋が使う座標系は昔ながらの一貫した天球座標系です。写真撮影や画像記録が基本なので、眼視での上下左右の違和感は問題にならないです。太陽など星の表面の方位はNo4の過去ログにも書いた、

  N
E  W
  S
ですね。

あと余談ですが、光路の途中に平面鏡を入れた構成(ナントカスタットというたぐいです)ではトラッキングに伴って視野が回転するものが多いです。長時間露光にこまるし眼で見ても理解がややこしいそうです。
 
 
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この回答へのお礼

>写真撮影や画像記録が基本なので・・・・

度々ありがとうございます。
そういうことなのすね、眼視が目的ではなく、やっぱり写真撮影や画像記録が基本。
そのことがお聞きしたくて質問したことなのです。

お礼日時:2004/10/17 08:20

「本来」という意味では自然に見えるものが「本来」だと思います。


それを、人間が見やすい位置関係に修正しているだけでは?

参考URL:http://www.nikon.co.jp/main/jpn/photography/kumo …
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
>人間が見やすい位置関係に修正しているだけでは?

全くその通りで、この件は先の方々にお礼で述べました。「本来」の意味の解釈の上でご迷惑をかけたかもしれませんが、私が使った「本来」は単純に「肉眼で観たまま」、「天体望遠鏡を使って観ても、肉眼(もっと正確に言えば裸眼)で観た時と同じように」という意味で「本来」を使いました。

お礼日時:2004/10/17 08:13

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