遅刻の「言い訳」選手権

国有林の樹木を見ていつも思うことがあります。

「なぜ広葉樹でなくこんなに杉ばかり植樹しているのか?」

ということです。
(1)ただでさえ低迷している木材の国内価格ですが、国までが木材を生産すると民間を圧迫するだけ
(2)本来あるべき生態系が保てない
(3)針葉樹ばかりだと保水力に乏しく、大雨が降ると山が崩れ、谷が埋まり、川が氾濫する要因となる。
健全な国土が保てない。
(4)針葉樹林では動物の餌が乏しいので、餌を求めて鹿やイノシシ、クマが田畑を食害する
・・・などなど様々な悪影響があるにもかかわらず一部の国定公園を除いては国有林さえも針葉樹の単一林です。なぜここまでして国は商業用の樹木を植林しなければならないのでしょうか?

林野庁は国からの予算が下りず、独立採算制と聞きましたが、自らの活動予算を確保する為にあんなに商業樹木を植えているのでは?・・・という考えで合ってますか?それにしても手入れされずに放置されてますが。他に何か参考サイトがあれば併せて教えて頂ければと思います。必ずお礼はします。

A 回答 (3件)

こんばんは。


これは、日本人全体の問題です。(国だけが徳してるわけじゃありませんよ)
#1さんのご回答と併せて考慮してください。

>「なぜ広葉樹でなくこんなに杉ばかり植樹しているのか?」
広葉樹は植林後、製品化できるまでに、早くても80年は必要であると言われます。材質にムラが大きいと言う難があります。
針葉樹は30年で製材でき、比較的品質が一定で製品化が可能だからです。

>(1)
現在は国土保全が主な業務内容となっています。
現在は伐採はまり行われません(木材になるような木が無いんです)
敗戦により戦後は家屋、建築向けの木材が非常に不足し、民有林の木材は高騰傾向で、需要を満たせませんでした。よって国会から「国有林開放」を求められ、良質の木材を市場に安価に供給し、国民の生活に寄与することが必要とされました。国有林から木材が安定供給されないと、戦後世代の人間は家を所有する事が不可能だったと言われています。
●なら、コンクリートでの家屋建築すれば・・・とおっしゃると言う方が居られるかもしれませんが、物不足で昭和40年近くまで流通は統制され、特にコンクリート等は建築業でも入手が容易に出来ない状態でした。
>(2)
生態系の破壊と引き換えに、我々国民はマイホームを各個人が容易に持てるものと成りました。
>(3)
おっしゃるとおりです。
日本の林学は、西欧(先にドイツ・その後アメリカ)から移入されました。もともと大陸の地理、土壌、植生をもとに作られたものでした。しかし日本のように四季の気候変動が大きく、山岳、河川の傾斜が急な条件下ではあまり適さない内容でした。よって数十年の経年により植生の保全、治山が計画通り行かなくなり、現在ひずみが貯まりきった状態です。
>(4)
現在の日本人が贅沢すぎます。
本来日本では、家を持つことは非常に大変なことでした。一般人は複合世帯(世帯主と家族と親族の家族が同居する状態)で1つの家屋に住み、数人の働き手が何十年もこつこつお金を貯めて、何代に一回しか家を建て直すことが出来ませんでした。
海外のレンガなどの無機質の家屋でさえ、家を建てることは大変なことです。また欧米の木造住宅でさえ、100年以上は増改築を繰り返して利用されています。
○その見地からは、現在の日本人は非常に贅沢です。
核家族でマイホームを持てるし、1世代の間に2、3回立て直すことも不可能では有りません。
○外国材まで利用し、だめになれば木材をリサイクルもしないで産廃としてしまいます。

>自らの活動予算を確保する為にあんなに商業樹木を植えているのでは?
現在は収入の殆どは一般会計下におかれ省庁に関係なく国家単位の枠内で利用されています。
また植生を保存するための治山等の予算も、林野庁独自の判断では降りない状態です。

国有林は当初は黒字でしたが、価格安定化を求められ木材を投売り同然で民間の仲買業者に売り渡していました。黒字のお金の流れは他の省庁の赤字補填です。
◎一番儲けが大きいのは仲買業者になります。
と言うのは、林野庁独自の木材価格は非常に安く(入札時の予想価格の参考となるもの)と比較すると市場にでまわている木材価格はその数倍~数十倍です。

ネットで「無垢材 価格」と入力すれば広葉樹の板が売られているサイトにあたります。恐ろしい価格です。(物が無いともいえますが・・・)

※現在の日本人が勘違いしているのは、
「日本経済が豊かになったから各人が木造住宅、木工家具を持てるようになった」のではなく、「意図的に安く設定された国産材を国民が買えたから、木造住宅を日本人が持てるようになった」と言うことです。

参考になればいいのですが。

この回答への補足

捕捉ではありませんが、お礼には該当しないのでこの欄に記入します。愚痴・・かもしれません。

私、渓流釣りを趣味としています。この遊びをしていると否が応でも数年に一度川が死んでいくのを目の当たりにせざるを得ません。悲しいとかそういう感情をはるかに通り越します。だからと言って何もできずにいる自分がいます。21歳で渓流に通いはじめましたが、二十歳そこそこの若者が自分の自由になる車を持てるのは、R-TANAKAさんがおっしゃるように自然を破壊することによって得た豊かさ?であることは自分でもわかっています。両方手に入れることはできませんね。

先日狩猟免許を取得し、今期から銃を持って山に入ります。もう悲しい思いはしたくないので、今自費で国有林に勝手に(笑)食餌木の苗を植えています(犯罪?)。自分の猟場は自分で作る!(笑)

補足日時:2004/10/21 21:24
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます(訂正も含む)!

そもそもは戦後の需要をまかなう為に・・というのは全く考えもしませんでした。自らの予算(利権)を獲得する為に広葉樹を片っ端から切り倒し、商業樹木を植林し・・・みたいに悪い方向に考えていました。理性的な回答を拝見して、少し感情的になって質問した自分がなんだか恥ずかしいです。

回答いただいた(1)~(4)、その他全て納得しました。林野庁を悪者にする考えは改めます(笑)

お礼日時:2004/10/21 21:24

すみません。

訂正箇所があります。
×誤り>※現在の日本人が勘違いしているのは、
◎訂正>※現在の日本人が勘違いしてはいけないのは、
です。
失礼しました。
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様々な施策を行っているようですが、


財源不足・人手不足・間伐材による製品の競争力不足などにより、
かなり苦戦しているようです。
        

参考URL:http://www.rinya.maff.go.jp/index.html,http://ww …
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この回答へのお礼

さっそくの回答ありがとうございます。

確かに林野庁のHPにはもっともな事が書き並べてあるのですが、現実の山の状態は・・・ですね。
ただ健全な計画の基に改革していこうとしても何十年もかかる事業ですから、すぐに結果を出して国民を納得させるのは大変に難しい部署です。

先に民間の我々が変わるべきでしょうね。少なくとも山にゴミを捨てるのだけは慎まないと。

お礼日時:2004/10/21 21:07

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