哲学とは何か?この第一歩から考えてみたくなりました。
野矢茂樹氏の「ラジオ深夜便」出演の話はどなたかが紹介していましたが、
私も一度聞いたことがありました。
改めて聞いてみると、嬉しくなるほど分かりやすいと思いました。なんだか
分からない話を随分聞いてきたせいでしょうか?
どんな分野でも、言っていることが明快な人は、その中身をよく理解してい
る人で、逆に言っていることが何だかよくわからない人は、結局分かってい
ないのだという世間一般の定説は正しいものでしょう。
哲学とは何かということについて、野矢氏は、次のように述べています。
ごく簡単に哲学史を述べれば、アリストテレスは哲学を学問として捉えていた。
トマス・アクィナスにとっては、哲学は宗教であった。
デカルトは、哲学は学問の基礎であると考えていた。
現代においては、哲学者の数だけ定義が存在すると言って過言ではない。
私(野矢氏)にとって哲学とは、人間の言葉を使った複雑な思考の中の問題として
1.思考の全体を見通せていない、2.思考を支えている多くの暗黙のものを自覚し
ていない、3.全体の曖昧さ、矛盾を分からないでいる、これらの問題を解決する
ことである、と。
確かに、哲学というものの定義は、様々であることは実感していました。だから、
「さあ統一しましょう」といったところで、そううまくはゆかない。せめて、各々
の定義を理解し合えたら、もう少し意義のある対話ができるかも知れません。
さて、あなたの「哲学の定義」はというと、どういうことになりますでしょうか?
No.14
- 回答日時:
哲学対話は最高に楽しいものの一つだ。
それは欲楽ではなくて、自分の望み、したかったことが叶っているから楽しいのだと思う。そもそも対話は哲学にとって本当に重要な要素であると思う。音楽におけるセッションみたいなものかもしれない。ソクラテスは対話によって真実知に近づこうとした。それは現代に生きる僕らも同じことだと思う。
哲学は二次的なもの、目的のための手段であるような代替が効くものではなく、それ自体に知の輝きが含有されているゆえに人を喜ばせる。何故対話中にこのような知が生ずるのかはよく分からないが、言葉が人の間に存在するからかもしれない。
ニャンポコさんがラジオに流れる哲学談をうれしくなるほど分かりやすいと思ったのは、ニャンポコさんが難しいことを考えてきたからだと思います。また、仕事の先輩がうやむやなことを言うようになったのは、仕事の力量がその先輩に追い付いていたり、追い越してしまっていたりしたために、ニャンポコさんの質問に対して、先輩が明確な答えを持っていなかったのかもしれないと思いました(事実はどうだったか私には分かりませんが)。
答えにフォーカスが当たりやすい。人は答えを求める。しかしながら実は重要なのは問いの方かもしれない。いや、きっとそうだろう。何故ならば、その人だから持ち得た、真実無二の言葉である故に。哲学的問いとはそのようなものである故に、しばし答えよりもはるかな重要性を持つ。むしろそのような問いを持つこと自体がその人の存在の証であるとさえ言える。
例えば、人間が、何故生きるのかとか、善とは何か、真実とは何か、哀しみとは何か、等々の問いを興すように、哲学的問いは常にその人にユニークなものになる。これらの問いが人間に特有であるように。いや、これらの問いを持つ故に人間であると言われるように。
哲学的問いを失うことはすなわち自分を失う事でもある。哲学的問いを見出せないうちは自分が何者かがやはり分からないだろう。こうなるともう哲学と言う領域を超えた話をしているのかもしれないが、僕は哲学をその様な位置づけに考えている。
そして、その哲学的問いを明文化できるか、出来ないかは副次的な話であると思う。それはそれに名前を付けられるかどうかか否かであり、たとえば見たこともないような輝きを秘めた原石について、いかな名前を付けるのが妥当かなかなか答えは見つからない。でも、そこにある原石は実なるものであり、虚ではない。むしろ、名前を付けてしまう事によってかえって、その表記に囚われてしまう場合もあるだろう。明文化しない事、それは曖昧ではなく、むしろ真実を顕しているのだとも思う。金剛石を目の前にして、名前からその性質はうかがい知ることができるが、その真実は名前ではなくその実体に宿っている。たとえ哲学的問いを形ある言葉に出来なくても、それを持つ人はユニークな生き方をしているのではないだろうか。金剛石と言う名が無くても、その石が無類の輝きと硬度を実際に持っているように。
哲学とは何か。ここで改めて応えるならば、”そのひとらしさ”ということになるだろうか。
https://www.youtube.com/watch?v=blp7hPFaIfU
音楽のセッションは、単に技術だけでなく、互いに相手を「敬愛」する気持ちがあるから
素晴らしいのだと思う。
技術とかセンスを比較してどうのではなく、ただ彼(女)を認め、信ずる、ことによって通
じ合うから、新しいものが出てくる、ということになると思う。
それは、言ってみれば、共通の「場」ができるということなのだろうと思う。
哲学的対話(哲学の文字を取ってもいいと思うけど)の楽しさも、これと全く同じだと思いま
す。
信頼感なんていらないって言った人が以前いたけれど、私にはそうは思えないです。
自分がやるべきことが目の前にあって、そのものの本質をどこまで見ることができるかが、
才能でありセンスであると思います。このことをあまり考えないとか、考えることを後回し
にする人は、成長が遅く、気が付いた疑問を早く解決しようとする人は成長が早いと思いま
す。
また、ある程度成長しても、パタッと止まってしまう人がいると思っていて、そういう人は
セッション、つまり人間関係に対するセンスがないのだと思います。
>哲学的問いを失うことはすなわち自分を失う事でもある
そうですね、人間生きようとすれば必ず疑問が出てくるはずだと思いますね。何故なら、物
事の根源が分からないからであり、それを求めている状態が、活き活きと生きている状態と言
えると思います。
「人生なんてこんなもんだよ」と考えることをやめてしまえば、活きの悪い半分死んだような
金魚みたいになってしまうのではないでしょうか?
とすると「悟り」というものはどういう状態のことなのか?これを理解するにはまだまだいく
つもの段階を経なければならないのでしょう。
No.12
- 回答日時:
付け足し回答はしてもいいですか?
自分に疑問を持つことも「それ」だと思います。
文章が短いのは回答として不適切ですか?
No.11
- 回答日時:
「哲学とは何か」
様々な意見がありますが、
「考えること」
「何かを探求すること」
「誰しもが持っているもの」
である事は確かだと思っています。
自称「哲学を知らない、興味が無い」人でも、それを哲学だと認識していないだけで、自分だけの哲学を持っているのだと思います。
それは幼稚園児でも、中学生でも、犯罪者でも、政治家でも、裁判官でも、トイレの清掃員でも、スポーツ選手でも…です。
そして、誰の哲学にも優劣など有りません。
自分が初めて哲学に興味を持ったとき、真っ先に「哲学とは」で検索しましました。
しかし、小難しいことばかり書いてあって、結局理解できずにイライラしていました。
しかし今では、
「うまく説明できないもの」
これだけで、哲学の説明には十分だと思うようになりました。
この言葉だけで、勘のいい人は「ああ、アレのことか」と気づくかもしれません。
誰だって、自分だけの哲学を持っているのですから。
というのが現在17歳の僕の回答です。
自分でも、自分がどれほど哲学を理解しているのか見当が付きません。
もしかしたら、全く理解していないのかもしれません。
年をとれば、この質問に対する答えは変わるのかもしれません。
私も、哲学の重要性など全く感じないで生きてきました。しかし、30代の
後半くらいから物事をより深く考えるようになってゆきました。
それは何故かと言えば、世間で一般的になっている考え方は、物事を正確に
表現できていないし、重要な問題を何も解決できないじゃないか、と思った
ことが大きかったですね。
まだ17歳であれば、どんどん変わってゆきますよ。
>「ああ、アレのことか」
って、何のこと?
それから、これだけは言っておきたいのですけど、
>誰の哲学にも優劣など有りません
これは、絶対に違うと思う。人間は平等に尊い「世界に一つだけの花」だけ
れど、その人が所持する哲学には高低浅深があります。
低い浅い哲学を、高く深いものだと思ってしまったら、まずいと思いますよ。
No.10
- 回答日時:
「哲学とは何か?」というのは哲学の本質は何かということだろう?その本質を言葉で表したのが定義だよ。
これは哲学のイデアは何かってことだ。この人が言っているのは「何が哲学か?」という事じゃないの。皆さんが言うこれが哲学だろうと言うもの、たくさんあるよね。それは哲学の要素だね。
その哲学の要素すべてに内包しているものが哲学の本質じゃないの? だから絶対的なものだよ。絶対的な哲学の定義とは何か?
哲学とは何か?それは正しいってことだ、正しいってなんだ、公の為になることだ、公の為ってなんだ、まあ、一番みんなの為になるのはみんなが安心して暮らせるってことじゃないの、つまり社会の安寧秩序が守られているってことだ。
すべては公の為にあるならば、哲学も公の為でなければならない。世界が本当に平和になれる思想が哲学で分かれば何千兆円の価値があるよ。哲学って本当は大切なものなのだよw
野矢氏は、「人間の言葉を使った複雑な思考の中の問題として1.思考の全体
を見通せていない、2.思考を支えている多くの暗黙のものを自覚していない、
3.全体の曖昧さ、矛盾を分からないでいる、ここに哲学の問題が発生し、そ
れらを解決してゆくものが哲学である」と言っているわけで、少し言葉を端
折りましたが、そういうわけですので、特に問題はないと思います。
>「哲学とは何か?」というのは哲学の本質は何かということだろう?
それだけじゃないでしょう?もう少し広義に構えないと逆に分かりにくくなる
のではないかと思いますよ、一般的には。
No.8
- 回答日時:
僕は音痴だったんだけど、好きで音楽やってたら、そのうち音痴も無くなった。
難しいことをはじめにやると、あとで簡単な事に出会った時に、めちゃ分かる様になってるって事があった。たとえばギターを覚えて間もなくに、見たことも聞いたこともない様な美しいコードの連なる曲をやっとこさ書いた後、カノン進行の曲なんかを見聞きすると、簡単に弾けるし歌えるようになってる。
哲学もおんなじで、難しいことを考えた後だと、簡単な事、平凡な事がとてもわかりやすく感じることがある。簡単が簡単になる。初心者じゃなくなるってことなのかな。上手く理解の手順を示すことと、難しいものを簡略化することとは違う。難しいものは難しいのだから。
あと、喩えば空手家に空手の定義を問えば、その習熟度によって答えも変わるだろう。
哲学も、その深浅によって定義は変わる。
ただ、空手をやった事がない人に空手の定義を聞いても中身のないものになるし、空手をやった事がない人が定義を聞いても真意は分からない。
言葉には真意というものがあって、それを察するのもまた習熟度とか深浅による。
だから、僕風に言えば哲学とは、朝のはじめになったら差し込んでくる光みたいなもんで、目覚めを促すもの、予見するものってことで、そんな難しいものじゃない。
僕にとっての初めての哲学は、もう思い出すこともできないけれど、10代の頃聞いた""善く生きろ"という言葉には激しく同意したし、そこに光を見たのは記憶してる。もしかしたら、小学生の時、椅子取りゲームで、敢えて椅子を譲ることで降りた友達を見た時に、何か重大な意味を察していたのかも知れない。
そんな一筋の光を見た時に、世の大半を覆う闇に目も向いた。なぜ暗いのか、暗闇の中はどうなっているのか、などと考えて哲学が生まれたが、もう答えは持っていて、自分が闇に呑まれているわけではない。ただ闇を理解するために、そこに光の無い理由を知るために、哲学をしたのかも知れない。闇に紛れて、同化し、光を敢えて忘れ、闇の気持ちを知ろうとしたのかも知れない。そうしてると稀に、またわずかの光に出くわす事がある。次第に、世には幾らか善人がいる事も分かってくる。
それで真っ当な道を志向するようになる。←イマココ
僕も難しいことを言ったりするけれど、それは暗闇でものを触って、これはなんだろう?当てをしているようなものかも。
仰っていることは、これは一つの才能だと思います。
何事においても同じだと思うのですが、知識というものには次元というものがあって、
学生のうちは二次元のペラペラなものであっても、経験を積むことによって、三次元の
奥行きのあるものになってゆく。
しかし、タマにいきなり三次元の「形」を理解してしまう人がいる、と思っています。
その先には、いくつかの次元があると思いますが、今は明確に理解しておりません。
私の言う「何だか分からない話」ということについて少し。
大学を出たばかりのサラリーマン時代のことです。私は頭の回転が速いわけでなく、才能
が豊かであるわけでもないと自覚していて、しかし、社会人となって給料をもらうからに
は、一日でも早く仕事を覚えることが義務であり責任であると、真面目に思っていました。
ですから、仕事においては甚だ積極的で、先輩たちをよく見て、質問を繰り返し一生懸命
やっていました。当然、結果は出ました。
すると、先輩達の態度が変わってきました。質問をしても返ってくる言葉が「何だかよく
わからなく」なってきたのです。
つまり、「出る杭」が打たれたということです。たいした杭でもないのにねえ。
まあ、立証はできませんが、このような嫉妬からくる攪乱的言動って世の中多いと思います。
唾棄すべきことだと思います。
また、嫉妬だけでなく、利害によっても、様々な攪乱的言動があるもので、これらによって
も世の中の人々の考え方に曖昧さや矛盾が生じているのではないかと考えています。
従って、一般大衆における哲学的対話は重要であると訴えたいのです。
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