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天井に糸aで吊り下げられているなめらかな滑車に、糸bをかけ、その一端に質量mの小さなおもりPを取り付け、他端に質量mの薄い板Rを乗せた質量m/2の小さなおもりQを取り付ける。板Rの中央にはなめらかな小穴が開けてあり、その小穴には、おもりPとQを結んでいる糸bが通されている。さらに全体が動かないようにおもりPは糸Cで鉛直した向きに引っ張られている。(糸cはおもりPと地面とをつないでいます)おもりQの真下の床面には、おもりQよりは大きいが、板Rよりは小さい穴が鉛直に掘られている。はじめ、おもりP、Qの床面からの高さはLであった。糸a、b、cはいずれも伸び縮みしない糸で、それらの質量および滑車の質量は無視できる。また空気の抵抗は無視でき、重力加速度の大きさをgとする。


おもりRとQがくっついたほうに落下していき、板Rは床面に掘られた穴を通過できずに、速さvで床面と衝突して跳ね返ることなく瞬間的に静止した。おもりQが床面の穴に達した後は、おもりPとQが糸bを介して運動することになる。おもりPと滑車との距離は十分に大きく、穴は十分に深いものとする。

ここで、
おもりQは床面お穴に達した後、穴の中をhだけ下降したところで一瞬静止した。この時hが満たすべき関係式を選べ。

(解答より)
Qが穴に入ってから後、PとQからなる系の力学的エネルギーは保存される。Qが穴に入った瞬間、Pの速度は上向きでその大きさはvである。このときの【それぞれの位置を重力による位置エネルギーの基準に取り】、力学的エネルギー保存の法則を適用する。
したがって答えは1/2mv^2+1/2*m/2v^2=mgh-m/2ghである。

【 】のところですが、なぜ重力による位置エネルギーの基準をそれぞれの位置に取れるのですか?私は基準は一つにしか取れないと教えられましたので。ちなみにこれは物理IBの範囲内で解けなければならない問題です。

A 回答 (2件)

 


 
 状況がぜんぜん違ってましたね、w

>> 私は基準は一つにしか取れないと教えられました <<

 それはその通りです。 で、回答の文章は『 それに従って計算を進めると、結果的に「それぞれの最初の位置からの差」で計算した式と同じになる 』ことを お互い知ってるものとして書いてるようです、知らない人には不親切に感じるかもですね。この機会に上記の『…』を覚えましょう、これとても便利ですから。

 そのわけは、
物体 m が高さ H1にあるとします。位置エネは mgH1 ですね。これに外部からエネルギ E が与えられました。何らかのメカニズムで それがぜんぶ位置エネに変わったとします。高さはどう変わるでしょうか。
 高さが H1 から H2 に増えたとします。その位置エネは mgH1 と mgH2 だから
  mgH2 - mgH1 = 入ってきたE ですよね。カッコでくくると
  mg( H2-H1 )= E

 H2-H1 は高さの「差」です。H1 や H2 自体が分からなくても、差が分かってれば この場合の計算はできてしまうってことですね。
 そして、
「問題の文章」は まさにこの場合です。穴の瞬間の速度エネE が 位置エネに変換されるメカニズムが滑車や糸なんですね。



 例えば;
あなたが一階から二階へ質量を持ち上げたとします。一階の高さH1を地面から測り二階H2を近くの海岸(海抜0m)から測るようなことをしてはダメ、これが学習で教わったことです。どちらも地面から測って 1m と 6m を使いなさい ということです。
 で、地面の海抜が 10m なら、海岸から測れば 11m と 16m です。その差は5m。 たとえ地球中心を基準にして測っても この「差は5m」は変わらないでしょう?
 つまり、

『 位置エネの「差」は 位置の「差」だけに対応する。位置の基準は関係ない 』ってことです。
『基準は一つにしか取れないと教えられま』だけから、こんなのが出ました。
ぜったい矛盾してるように思えるでしょうが、慣れましょう。



 余談;
位置エネの差と高さの差だけを使った計算の一例です。
(1)
地表に至る前は;
全質量は m+m+m/2、有効な加速力は Qに掛かる引力 F=(m/2)g だけ。エネルギ=力×距離 なので、垂直距離で L 下がることで解放される位置エネは FL=(m/2)gL です。
これが速度に変わるので その速度エネは (1/2)(m+m+m/2)V^2 です。両方を等しいと置いていじくると V=√(2gL)/√5 を得ます。教科書によくある単純な自由落下の速度は V=√(2gL) ですから、その 1/√5 のスーピードですね。
(2)
板R(質量m)が分離した後は;
全質量は m+m/2になり、有効な加速力は P側が優勢で F=-(m/2)g です、マイナスは力の方向が180度変わったからです。この力 F の中を垂直距離 h 進むと 位置エネは Fh=-(m/2)gh です。
いっぽう、板 R が(運動エネごと)分離したから、残った運動エネは (1/2)(m+m/2)V^2 です、双方を等置すると、
  (1/2)(m+m/2)V^2 = -(m/2)gh
という結果を得ました。回答と比べてください。
(3)
私の式は h がマイナスになります。地下に入り込むゆえマイナス。私的にはよく納得です。 いっぽう問題の方は、文章が「床面からh下降した」だから、「下降」の2文字が符合を受け持って h は符合なしです。
私は高校時代これで混乱しました。今でも嫌です。w

 それから、よーく思い出してみたら、この「差だけでいい」がほんとに納得できたのは社会に出てからでしたよ。
 
 
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この回答へのお礼

なるほど。ここまでの理解が必要だったのですね。とても勉強になりました。これは理解すれば確かに応用が利きそうですね!
にしても、前述しましたがセンター試験の問題にこれだけの理解が計られるとは思えません。あまり良い模試ではないようです。
いずれにしてもありがとうございました!

お礼日時:2004/12/09 17:25

それぞれの位置 といっても、位置関係は、糸a,b,cなどで決まっていますね。

(例えば、Qの位置を「穴に入った瞬間」と決めれば、自動的にPや板の位置も決まる。)
ということで、基準になっている状態は1つで、その状態に対応したおもりの位置からの変位を見ていると。

この回答への補足

すみません!大問の最後の設問だったのでその前の大事な状況を説明していませんでした。Qが落下するのは糸cを切ったためです!ですから糸による位置関係は保たれません。すみませんでした!

補足日時:2004/12/09 14:10
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