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先に、「形容動詞という誤り」を指摘しご意見を伺いましたが、その延長線上で、本問を提起するものです。

最初に、代表的な辞書の解釈を挙げます。

『日本国語大辞典』
の-で《接助》(格助詞「の[一]①)」に断定の助動詞「だ」の連用形の付いてできたもの。→補注(1))活用語の連体形を受けて、順接条件としての原因・理由を示す→補注(2)。

『広辞苑』
ので
〔助詞〕
(接続助詞。体言の代用をする助詞ノとニテの転のデとが結合したもの。転じてンデとも。活用語の連体形に付く)原因・理由を示し、前に述べたことをもとに後のことの起こったことを示すのに用いる。

『大辞林』
ので (接助)
〔準体助詞「の」に格助詞「で」が付いてできたもの。一説に,「で」は断定の助動詞「だ」の連用形の「で」からとも。近世末期以降の語。話し言葉でのくだけた言い方では「んで」の形でも用いられる〕

の-で (連語)
□一□〔準体助詞「の」に断定の助動詞「だ」の連用形「で」の付いたもの〕
…のものであって。…ことであって。「これは僕―,君のはそっちのほうだ」「僕がしかられた―,君には関係のない事だ」
□二□〔準体助詞「の」に格助詞「で」が付いたもの〕
…ことによって。「彼が偏屈なことは,親しい友達の少ない―わかる」

『日本国語大辞典』
の‐で
〔接助〕(格助詞「の1」に断定の助動詞「だ」の連用形の付いてできたもの)活用語の連体形を受け、順接条件としての原因・理由を示す。

挙げればきりがありませんが、「の」を格助詞とするもの、「体言の代用をする助詞ノ」、準体助詞とに分かれ、「で」も「助詞ノとニテの転のデとが結合したもの」、格助詞、断定の助動詞「だ」の連用形と全く異なる品詞が挙げられています。さらに、接続助詞だけではなく連語として別項が建てられているものもあります。

これらから判るのは、先ず「ので」を接続助詞とすること自体が誤りであり、形式(抽象)名詞「の」+格助詞「で」又は、判断辞「だ」の連用形「で」の二語と見做すべきであることが判ります。これは、接続助詞と共に、別項で連語が建てられているのでも明らかです。その内容、解釈が正しい訳ではありませんが。

さらに、形式(抽象)名詞「の」が準体助詞や「体言の代用をする助詞ノ」や格助詞と、全く意義の異なる助詞にされ、代用などという機能まで持ち出されています。

「で」も助詞と助動詞の解釈があり、品詞定義自体が明確でないため混乱しているのが明らかです。

これを接続助詞「ので」とし、助詞「から」と比較し、主観的か否かという永野賢に始る論争が40年以上決着しないのも当然ということになります。

いったい、この現状はどのように理解されているのでしょうか?■

質問者からの補足コメント

  • >>どんな点で『品詞定義自体が明確でない』ために、~

    という理屈になるのか教えていただけませんか。

    「から」は一語の助詞ですが、「ので」は一語ではなく、異なる意義の場合があると指摘している通り、「ので」として接続助詞と解釈し「から」と比較したのでは意味を取り違えるしかないということです。

    >>もしも『品詞定義自体が明確でない』という理由で不備があるようでしたら、勉強させていただきます。

    是非、三浦つとむ『日本語はどういう言語か』を熟読下さい。

    >>◎「から」は起点を表わす接続助詞である。

    これは、対象を起点として捉える認識を表現するという意味では正解です。

    >>準体助詞「の」によって名詞化する

    「の」という語に名詞化する機能はありません。語は意義を表わすもので、このPC画面上の「の」が何かを名詞化するというのは、夢想か観念論でしかありません。言語言霊論です。

    No.1の回答に寄せられた補足コメントです。 補足日時:2019/07/26 00:58
  • >>助動詞連用形「で」

    「だ」は判断辞で、理由を表わすのではありません。

    >結論に導く機能を持つ接続助詞。

    ここでも、機能を持ちだしていますが、語はそんな機能を果たせません。そもそも、「の」と「で」を分けるということは二語であることを認めることです。そして、格助詞の場合と判断辞の場合があるので、一語の「接続助詞」とするのは矛盾です。

    >>「一般的概念」として捉えるため、基本的に客観的視点で理由・原因を捉えている場合

    というのは格助詞「から」です。■

      補足日時:2019/07/26 01:00
  • なお、永野賢の主観的/客観的に関しては下記に記述していますので参照下さい。
    それに関する、批判、質問はそこに記述いただけば応答致します。

    〔mixi〕「言語学」―<「から」「ので」「ため」の違い>

    https://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=2748&id=8231 …

    <主観と客観>の[28]以降

    https://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=2748&id=7654 …

      補足日時:2019/07/26 07:44

A 回答 (1件)

1.


>挙げればきりがありませんが、「の」を格助詞とするもの、「体言の代用をする助詞ノ」、準体助詞とに分かれ、「で」も「助詞ノとニテの転のデとが結合したもの」、格助詞、断定の助動詞「だ」の連用形と全く異なる品詞が挙げられています。さらに、接続助詞だけではなく連語として別項が建てられているものもあります。

これは大げさな表現かと。

a.
【の】
準体助詞は基本的に格助詞からの転用であり、それほど大きな分類区分になっているわけではありません。
また、「体言の代用をする助詞ノ」=準体助詞。
です。
なので、

・「の」を格助詞とするもの、「体言の代用をする助詞ノ」、準体助詞とに分かれ、

ではなく、

・「の」は格助詞(あるいは準体助詞)。

と言えば済むことです。

b.
【で】
まずですが、「ニテの転のデ」=格助詞「で」です。
とりあえずのところ、
・格助詞⇒広辞苑・大辞泉
・助動詞連用形⇒日国・学国
・格助詞・助動詞連用形併記⇒大辞林
となっているようですね。
ただ、格助詞「で」と助動詞「だ」の連用形とは密接な関係性にあると思っていて、意味的に、それほど重大な違いがあるとは思われません。
というのも、辞書注釈を見るなら、助動詞「だ」の成り立ちは以下のようなものであると考えて良いと思われるからです。

・格助詞「に」+接続助詞「て」+「ある」⇒格助詞「で」+「ある」⇒助動詞「だ」

日国・学国は、この助動詞「だ」の連用形だと考えており、
広辞苑・大辞泉は、格助詞「に」+接続助詞「て」から生まれた格助詞「で」だと考えている。
ということなのでしょう。
助動詞「だ」成立のプロセスを見る限り、どちらでも意味的にさほど違いはないと思うのですけどね。

2.
>これらから判るのは、先ず「ので」を接続助詞とすること自体が誤りであり、

なぜなのかがよくわかりません。
>これは、接続助詞と共に、別項で連語が建てられているのでも明らか

という点が根拠なのであれば、大辞林の「の-で (連語)」は原因・理由とは関係のない別の用法であり、勘違いなさっておられると思います。

3.
>形式(抽象)名詞「の」+格助詞「で」又は、判断辞「だ」の連用形「で」の二語と見做すべきであることが判ります。
>さらに、形式(抽象)名詞「の」が準体助詞や「体言の代用をする助詞ノ」や格助詞と、全く意義の異なる助詞にされ、代用などという機能まで持ち出されています。

個人的には、
・格助詞(または準体助詞)「の」+格助詞「で」又は、判断辞「だ」の連用形「で」
と捉えます。

また、この「の」は準体助詞であり「体言の代用をする助詞ノ」と言っても良いわけで、『全く意義の異なる助詞』ではないと思います。
準体助詞と形式名詞に関しては、以下をご確認いただければ。
【準体助詞】=種々の語に付いてある意味を添え、それの付いた語句を全体として体言と同じ働きをもつものとする。ほとんどが格助詞からの転用。「私のがない」「きれいなのがほしい」「行くのをやめる」の「の」・・・。(大辞泉)
【形式名詞】
用言について主部等を形成したり、他の文節との対応関係を作る形式的な名詞のこと。助詞を伴わず連用修飾語になれるものもある(「~するため~」など)。
例: 「驚いたこと がある」、「大切なこと はあきらめないこと だ」、「横断するとき は注意しましょう」、「接してみる」など。
「彼に聞くのがいい」、「あちらに着いてからが大事だ」などの「の」・「から」も、機能は形式名詞に似るが、助詞に由来するので準体助詞(準体言助詞)と呼ばれる。(ウィキ)

4.
>「で」も助詞と助動詞の解釈があり、品詞定義自体が明確でないため混乱している。

という点については、上記1-b でも触れましたように、「原因・理由を表わす」という機能において重大な誤差を生じるとは到底思われません。
よって、『品詞定義自体が明確でないため』どんな混乱が生じるのか、よくわかりません。

(ア)辛い物を食べたから、のどが渇いた。
(イ)辛い物を食べたので、のどが渇いた。

という用例において、どんな点で『品詞定義自体が明確でない』ために、
>主観的か否かという永野賢に始る論争が40年以上決着しないのも当然

という理屈になるのか教えていただけませんか。
大雑把ですが、現時点での私の解釈を以下に示しておきます。
もしも『品詞定義自体が明確でない』という理由で不備があるようでしたら、勉強させていただきます。


「から」は起点を表わす接続助詞である。
起点とは即座に終点を想起させる概念であるため、「辛い物を食べた」という原因を直接的に、あるいは性急に述べたいときに適している。
「直接的に、あるいは性急に」であるから、主観を述べる際に適していると言える。


「ので」は「辛い物を食べた」という動作を準体助詞「の」によって名詞化することによって強調し、強調することによって一般的概念として聞き手と共有しようとする意図がある。
それを、理由を表わす格助詞「で」、または理由を表わす格助詞「にて」から派生した助動詞連用形「で」によって結論に導く機能を持つ接続助詞。
「一般的概念」として捉えるため、基本的に客観的視点で理由・原因を捉えている場合に使われることが多い。
この回答への補足あり
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この回答へのお礼

早速の応答をありがとうございます。
当方の考えをコメントさせていただきます。

>>これは大げさな表現かと。

まあ、大袈裟か否かは主観の問題としても、一つの語の語釈が各辞書バラバラで、誤りというのは大問題かと思いますが。

>>それほど大きな分類区分になっているわけではありません。

何をもって「それほど大きな分類区分」と云われているのか不明ですが、

a.
・「の」は格助詞(あるいは準体助詞)。

助詞ではなく、名詞が正しいと指摘しているのですが?
助動詞とは何かを明確にし、それゆえ、助詞であると言われれば議論することができますが、感覚的な応答をされても何とも言えません。なお、名詞とは実体認識を表わす語だということです。

b.
>>意味的に、それほど重大な違いがあるとは思われません。

これも、「さほど」などという感覚的な判断ではなく、格助詞とは何か、助動詞とは何かを明らかにし、「意味的に、それほど重大な違いがあるとは思われ」ない語が何故、区別されるのか、そしてどのような相違があるのかを明らかにしない限り、意味的に「それほど重大な違いがあるとは思われません。」という根拠が不明です。

2.
>>なぜなのかがよくわかりません。

「ので」を接続助詞とするのは、「ので」が一語であるという判断ですが、提起にも述べた通り、形式(抽象)名詞+格助詞「で」の場合と、形式(抽象)名詞+格助詞「だ」の連用形「で」の場合とがあり、一語ではないということです。事実、辞書により接続助詞と連語を並べていることからも明らかです。

3.
>>『全く意義の異なる助詞』ではないと思います。

名詞であると指摘しているのに、根拠もなく、助詞というのは理解不能です。

>>【準体助詞】ほとんどが格助詞からの転用。
転用の結果、名詞に転成しているということで、助詞ではないと指摘していますが。

>>助詞を伴わず連用修飾語になれるものもある(「~するため~」など)。

これこそ、機能を取り上げた「連用修飾語に【なれるもの】もある」という意味不明な定義で、定義ではなく、単なる現象の解釈です。

4.
>>『品詞定義自体が明確でないため』どんな混乱が生じるのか、よくわかりません。

指摘の通り、同じ語が別の品詞とされる混乱、混迷を招いています。

以下、補足へ

お礼日時:2019/07/26 00:50

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