力学的エネルギー保存則の導出です
tで積分する前に両辺にvをかけるのはどのような意味合いがあるのでしょうか?
調べてみると計算が楽になるからという説明は見つけることが出来ましたが上手く納得出来ません。
①これは物理的にどのような意味合いがあるのか?
②計算が楽になるという理由だけならばvをかけずに積分をしても導出できるのか?→その場合力積と運動量の関係が導出されてしまう気がします
③vをかけたあと置換積分の公式によりの次の行の左辺ですが何故こんなふうになるのか分かりません
両辺にかけたvは時刻の関数ではないのですか?その場合
∫{v(t)×(dv/dt)}dt=∫{v(t)×v'(t)}dt
となり置換積分の公式に適用できないと思います
しっかりと理解出来ていないかも知れません。専門の方お手柔らかにお願いします。
No.1
- 回答日時:
力学的エネルギーの増分は、加えた仕事の総量に等しくなります。
加えた仕事は、「力」と「変位」の積ですが、力が位置によって異なる場合には、その場所における「力」と「微小変位」を経路に沿って積分したものになります。これが①式の右辺だということが分かりますか?
この「エネルギーの差」つまり「加えた仕事」を求めるために、「力を時間で積分する」ものを、この「力を経路(位置)で積分する」ものに置換しています。そのために「dx/dt」(=v) をかけているのです。
「置換積分」は、x=g(t) とおくことにより、積分する変数を x から t に置換する
∫f(x)dx = ∫f(g(t))(dx/dt)dt = ∫f(g(t))*g'(t)dt ②
というものだということをご存知ですよね?
この式で
f(x) = f(g(t)) = F(x, t)
g'(t) = dx/dt = v
ということなのです。
①式を得るために、上の②式の「右辺から左辺」への変換を行っているということになります。
これに対して、①式の左辺はそのまま「時間で積分」すればよいのですが、結果として「時間 t での積分」が「速度 v での積分」に置換されたものになっています。
返信ありがとうございます
申し訳ありませんが置換積分の所をもう少し詳しく教えて頂けませんか?
右辺も左辺もよく分からなくなってしまいました
①右辺について(不定積分を考える)
F=f(t)とすると
右辺=∫f(t)(dx/dt)dt
ここから置換積分の公式の形にどのようにするのか分かりません
x=g(t)と置換してみるとこれをtについて解いてt=h(x)
すると∫f(h(x))g'(x)dxでさっぱり分からなくなってしまいました
②左辺について(不定積分で考える)
v=f(t)とすると
左辺=∫f(t)(dv/dt)dt
v=f(t)⇔t=g(v)と置けば
∫f(g(v))f'(t)dt=∫vf'(t)dt=∫vdv??
②もなんとなくで確証かありません。
長々とすみません。
こんな僕でわかりやすく教えて頂けると幸いです。
No.2
- 回答日時:
専門家ではありません。
仕事はなんとなくわかりますが,エネルギーというのは全く理解不可能な理系の元大学教員です。さて,運動方程式というのは「力の作用が(動的なものも含めて)つりあっている」というだけです。これ,つまり「力を単に時間積分したもの」は,ご質問者にとってはどういう物理的な意味があるとお思いでしょうか。力に速度を掛け算するとなんとなく瞬間的な仕事かなぁー・・・てなことを,おちついて考えてみたら何かヒントが得られるかもしれません。もちろんNo.1さんのご回答を覚えるってのも一つの手段ではありますが。返信ありがとうございます。
力を積分したものはある時間における力が及ぼす影響と解釈しております。
その影響(力積の定義)のために運動状態(運動量と定義)が変化すると考えておりました。
そのため今度はある変位における力が及ぼす影響として別の物理量を考えたいためにこんなことをしているのか、しかし置換積分という数学的なただの演算で変数を時刻から変位に変化させるにあたって物理的意味がないままそんなことをしていいのかなど色々考えて訳が分からなくなってしまいました。
置換積分についても全然理解できないままで行き詰まっております^^;
No.3
- 回答日時:
あなたの言う通りFの時間積分は力積になります。
話を簡単にするためにF,vを一定とします
v=x/tだから
Fにvをかけると
Fv=Fx/t=W/tで仕事率になる
この事から仕事は
W=FV・t
従って、横軸t,縦軸FvとしてFvの時間変化(一定)のグラフを描くと
グラフの面積(FVの時間関数を積分したもの)が仕事になることが分かるかと思います。
Fやvが一定でなくとも、Fv-tグラフを時間間隔を細かくして区切れば上で述べたことと同様な仕組みで、やはりFvの時間変化のグラフの面積(FVの時間関数を積分したもの)が仕事になることが分かるかと思います。
これがあるため、Fvの時間関数が欲しいのです
ということで、運動方程式の両辺にvを掛けて右辺をFvの時間関数にします
そして、tで積分ですが
左辺:mv(dv/dt)dtについて
vは言うまでもなくtの関数ですから
v=f(t)とすると
dv/dt=f'(t)だから
∫mv(dv/dt)dt=m∫f(t)f'(t)dtと言う状態です
v=f(t)と言う置換ですから
dv=f'(t)dtなので
m∫f(t)f'(t)dt=m∫f(t)dv=m∫vdvです
No.5
- 回答日時:
仕事を時間で微分すると仕事率になります。
ということは仕事率を時間で積分すると仕事になる。
>tで積分する前に両辺にvをかけるのはどのような意味合いがあるのでしょうか?
力F→と速度v→の内積は仕事率Pになります。
P=F→・v→
これをtで積分すれば仕事Wが得られます。
W=∫Pdt=∫F→・v→ dt
仕事Wはエネルギーの変化を意味します。
>両辺にかけたvは時刻の関数ではないのですか?その場合
∫{v(t)×(dv/dt)}dt=∫{v(t)×v'(t)}dt
これは単なるあなたの思い違い。
置換積分で積分する変数を変換します。
たとえばy=g(x)であるとして
∫f(g(x)) g'(x)dx=∫f(y)dy
となりますね。
置換積分の際のxの積分をyの積分に変換する際にはyはxの関数でなければなりません。
yがxの関数でなければそもそも置換積分はできないのです。
返信ありがとうございます。
等式の右辺の状態からtとvの関係式を与え置換積分の公式に適用するのに行き詰っております。
まだ置換さえ上手く出来ておりません。
No.6ベストアンサー
- 回答日時:
>両辺にかけたvは時刻の関数ではないのですか?その場合
>∫{v(t)×(dv/dt)}dt=∫{v(t)×v'(t)}dt
たとえば
f(x)dxは
x=2uとすると
dx=2du
f(x)=f(2u)
として
f(2u)2du=2f(2u)du
と「変数を置き換えられる」
この時f(x)とf(2u)=g(u)は異なる関数
同様に
v(t)dtで
zをvの逆関数とすると
t=z(v)
dz/dv=dt/dv=1/(dv/dt)→dt={1/(dv/dt)}dv
v(t)=v(z(v))
として
v(t)dt=v(z(v)){1/(dv/dt)}dv
とtをvに「置き換えられる」
このときv(t)とv(z(v))=h(v)= vは異なる関数。
vが関数から変数にいつのまにか変わっていることに注意。
積分内の関数自身に変数変換するのは高校でもやるので
珍しくもなんとも無いが、慣れないと混乱するので、
ゆっくり考えましょう。
返信ありがとうございます
申し訳ありませんが置換積分の所をもう少し詳しく教えて頂けませんか?
右辺も左辺もよく分からなくなってしまいました
①右辺について(不定積分を考える)
F=f(t)とすると
右辺=∫f(t)(dx/dt)dt
ここから置換積分の公式の形にどのようにするのか分かりません
x=g(t)と置換してみるとこれをtについて解いてt=h(x)
すると∫f(h(x))g'(x)dxでさっぱり分からなくなってしまいました
②左辺について(不定積分で考える)
v=f(t)とすると
左辺=∫f(t)(dv/dt)dt
v=f(t)⇔t=g(v)と置けば
∫f(g(v))f'(t)dt=∫vf'(t)dt=∫vdv??
よろしくお願いします。
No.7
- 回答日時:
Fをtの関数と考えると行き詰りますね。
Fがxの関数であると考えればよいのです。
∫F(x) (dx/dt) dt=∫F(x) dx
これでよいのです。
実際、Fは保存場による力である場合を考えていますのでtの関数とするよりもxの関数であるとしたほうが自然です。
返信ありがとうございます。
Fがxの関数とするならばわざわざ置換積分をするまでもなく直接xで積分しても良いのではないでしょうか?
運動量と力積の関係を証明する時は時刻の関数で考えていますので恐らく今回も時刻の関数だと思います。
No.8
- 回答日時:
No.1 です。
「お礼」に書かれたことについて。>右辺も左辺もよく分からなくなってしまいました
そもそもの出発点が「運動方程式」ですね。
ma = F ①
加速度 a は、速度を v、変位を x とすれば
a = dv/dt = d²x/dt²
です。
つまり
m*dv/dt = F ②
または
m*d²x/dt² = F ③
ここから、「力と距離の積である『仕事』=『エネルギーの増減』を求める」計算をしたいわけです。力が一定であれば、仕事は
W = F*x
になりますが、力が場所によって変化するときには
W = ∫Fdx ④
としなければなりません。
(F = 一定なら、W = ∫Fdx = F∫dx = F*x です。積分定数は省略)
本来は①の運動方程式の両辺を変位 x で積分すれば一発で計算できるわけですが、②③を見れば分かるように左辺は「時間微分」の式ですから、そのまま x で積分することができません。
(左辺、右辺を別々の変数で積分したら、イコールで結ぶわけにはいきませんから)
ということで、画像で示されたものは、一度両辺を時間 t で積分し、右辺を t → x に置換することで④の「仕事」を求めているのです。そのための手段として、積分する前に「両辺に v = dx/dt をかける」ということをしているのです。
この「全体の流れの考え方」をまず頭に入れておけば、あとは「計算上のテクニック」のような変換で答が求まります。
>①右辺について(不定積分を考える)
>F=f(t)とすると
>右辺=∫f(t)(dx/dt)dt
>ここから置換積分の公式の形にどのようにするのか分かりません
>x=g(t)と置換してみるとこれをtについて解いてt=h(x)
>すると∫f(h(x))g'(x)dxでさっぱり分からなくなってしまいました
そもそも F がどんな関数かは分かりませんが、何にでも対応できる「汎用」なもので考えれば、#1 に書いたように「x, t の関数」
F(x, t)
です。なので、F 自体は「t でも、x でも積分できる」と考えます。
その上で、
∫Fdt
という積分を、x という変数に置換して積分したいと思ったら、
dF/dt = (dF/dx)(dx/dt)
dF/dx = (dF/dt)(dt/dx)
という微分の考え方の「逆」で積分すればよいだけです。
これを具体的な「関数」でやるときに、f(x) と f(t) を「同じ関数」と考えると分からなくなります。
同じ物理量でも、「何を変数とするか」によって関数の形が全く変わりますから。
たとえば、力の源が「ばね」の場合には、「変位」を変数とした「力」の式は
F(x) = -kx (k:ばね定数)
になります。これを、変数を「時間」にした場合には、運動は「単振動」になるので
x(t) = A*sin(ωt) + B*cos(ωt) (ω = √(k/m) 、A, B は任意の定数)
という一般解が得られ、これから「力」は
F(t) = -k*A*sin(ωt) - k*B*cos(ωt)
のような形になります。関数の形が全く変わりますよね。
その上で
dx/dt = Aω*cos(ωt) - Bω*sin(ωt)
を求めて「右辺」を作るわけです。
それが具体的な「置換積分」のやり方です。
公式上で f(x) だ f(t) だとやっている限り、その実態は理解できませんよ。
>②左辺について(不定積分で考える)
>v=f(t)とすると
>左辺=∫f(t)(dv/dt)dt
>v=f(t)⇔t=g(v)と置けば
>∫f(g(v))f'(t)dt=∫vf'(t)dt=∫vdv??
>②もなんとなくで確証かありません。
も同じような話です。
No.9
- 回答日時:
何やら難しく考えていますね
v=f(t)…①とおくと
dv/dt=f'(t)…②
また、dv=f'(t)dt…③でもある
①②をつかってV、dv/dtを置き換えれば
左辺=m∫f(t)f'(t)dt
(もし仮にf(t)が具体的に分かっていれば置換積分に持ち込まないでも、このまま積分できるかもしれない)
m∫f(t)f'(t)dtはdtを③で置き換えれば
m∫f(t)f'(t)dt=m∫f(t)dv
さらにf(t)をvに戻せば
m∫vdv
ただし説明の便宜上、Vをf(t)に置き換え再びVに戻したり、
本来は一気に置き換えるところを m∫f(t)f'(t)dt=m∫f(t)dv=m∫vdvと2段階に分けてあります
要点はV=f(t)であることから
dV=f'(t)dt=(dv/dt)・dt
よって積分の、「(dv/dt)dt」が「dV」に置き換わるというところです
(もし、V=f(t)からdV=f'(t)dtが理解できなければ
高校生風に(d/dt)V=f'(t)すなわちdV/dt=f'(t)の分母を整理してdV=f'(t)dt だと一旦割り切って見ては)
右辺も同じ要領
v=f(t)とおけばv=dx/dt=f(t)ですがこれでは理解しにくいと思われますので
x=g(t)…④と置きます(x=g(t)に置換)
(言うまでもないことですが、v=dx/dt=g'(t)⇔x=g(t)=∫g'(t)dt=∫vdtですからxもtの関数です)
dx=g'(t)dt ( (dx/dt)=g'(t) )
また、Fが位置xで変わるなら Fはxの関数ですが
xはtの関数ですから
Fもxを経由してtの関数として表せます
つまりF=h(x)=h(g(t))・・・⑤です
すると
∫F(dx/dt)dt=∫h(g(t))・g'(t)dt (←←←∫F(dx/dt)dtの段階では Fはtの関数)
先ほど同様g'(t)dt をdxに置き換えて
=∫h(g(t))dx
積分変数xですので、h(g(t))をxの関数に戻して(④より)
=∫h(x)dx
=∫Fdx (この段階では、Fはxの関数:⑤より)
要点は
(dx/dt)dt=g'(t)dt が dxに置き換わるということ
それにFはx、tいずれの関数としても表されるということ
このことは 画像中の式にも表れていて
∫F(dx/dt)dtの積分区間は[t1~t2] (この段階ではF=h(g(t)) と言う形式)
∫Fdxの積分区間は[x1~x2] (この段階ではF=h(x)) と言う形式)
というように、積分区間がtからxに変わっていますよね
これは,x=g(t)と言う置換で
積分区間が表のように対応しているという事でもあります
t|t1・・・t2
x|x1・・・x2
つまりt1に対応するのがx1
(x1=g(t1))
t2に対応するのがx2
(x2=g(t2))
なので
∫F(dx/dt)dtから積分変数をxに変えて∫Fdxに変えた時に積分区間も表のような変換がなされているのです。
No.10
- 回答日時:
#7です。
>Fがxの関数とするならばわざわざ置換積分をするまでもなく直接xで積分しても良いのではないでしょうか?
xで積分することにそれこそ何の意味があるの?
何も掛けずにxで直接積分すれば確かに右辺は仕事になりますが、左辺はいったいどのように計算するの?
>運動量と力積の関係を証明する時は時刻の関数で考えていますので恐らく今回も時刻の関数だと思います。
これは#7でも書いてありますが、Fを生み出す力が保存場によるものである場合、Fはxの関数と考えるほうが自然です。
時間で変わらない定常的な場でなければ保存場となりませんし、保存場であればUはxの関数でありF=-dU/dxもxの関数なのです。
思います、はいいですが理由もなく確信するのは感心しません。いつでも同じ方法で違う関係式が導ける、そのほうがむしろおかしい。
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